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第40話 名前で呼んでよっ! at 1995/4/24
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「で? 結局荻島センセイに相談してた、アレ、って一体なんなの!?」
昼休みになり、いつもどおりに四人でお弁当、という段になって、痺れを切らしたように咲都子が噛みつくように言い放った。純美子も真剣な眼差しでうんうんとうなずいている。
「ん? ああ、新しい部活を作るって話ね。楽衛門も興味持ってくれたからうまくいくかもね」
「ええっ!? 新しく部を作るのぉおおお!?」
あー。すまん。
渋田には一言も説明してなかったんだっけ。
と心の中で詫びつつも、クラス中の注目を集めてしまいそうなので、さっと口を塞いでおく。
「ね? いい加減、どういう部活なのか、教えてくれてもいいんじゃないかなあ、古ノ森君?」
「怖い怖い! 河東さん、目が怖いよ! 今説明するってば!」
純美子のジト目、レアだしかわいいけど、ヤンデレ臭がハンパない。こっちの未来は回避!
「そんなに改まって言うことでもないんだけどさ……。これからの時代、コンピューターに関する知識や技術が必須の世の中になっていくと思うんだ。だから、それを磨く部を作りたい」
僕が言い終えると、はじめて耳にした説明ながらも僕の言い分が理にかなっていると思ってくれたのか渋田は何度もうなずいた。純美子は……こっちはダメそうだ。頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいる。残る咲都子は怪訝そうに眉をしかめると、厳しめの意見を口にした。
「コンピューター、って……。あれって、金持ちでマニアな大人向けの道楽じゃないの?」
「そ、そうでもないと思うよ、サトチン。モリケンも僕も持ってるし……あっ!?」
他の三人から冷ややかな視線を向けられた渋田は、自分のしでかしたミスに気づいたようだ。
「サ、サトチン……? お前……まさか今、そう言ったのか、シブチン?」
「うん、確かにそう呼んでたね、渋田君」
「あ……う……ううう」
「あっ!? とか、オーバーなリアクションするからよ、馬鹿」
顔中を真っ赤に染めて、汗を浮かべながらまごついている渋田を呆れた眼差しで一瞥すると、咲都子は開き直ったようにややふてくされ気味の表情を浮かべそっぽを向くように頬杖をつく。
「と、隣同士なんだもん。いつまでも苗字で呼び合ってたらよそよそしいでしょ? だからよ」
とかなんとか口では言ってるけどな?
お前も顔真っ赤だぞ? やーいやーい!
などと、心の中で囃し立てながら隣を見ると……ん? なぜ、ぷくー! ってしてますの?
「苗字で呼び合う仲……よそよそしい……ぶつぶつ……」
「そ、そっかー! そ、それはよかったなー! あは、あははははは!」
「……ねえ、古ノ森? アンタ怖くないの? いい度胸してるわね……」
ギギギ……とぎこちない仕草でもう一度隣を見る僕。
ひいいっ、怖いです怖いです!
「よ、よかったねえ、ス、スミちゃん! ね! ね!」
「うん! 二人が仲直りしてくれて嬉しいね、ケンタ!」
にぱー。
ううっ、笑顔が眩しい……! 眩しすぎるっ!
けど、ちょっと予想外の呼び名に戸惑っている僕。それは渋田と咲都子にも伝わったようだ。
「ひゅー。いきなり『ケンタ』呼びって度胸あるじゃん、スミ」
「え……!? で、でも……ほ、ほら、上ノ原さんだって良くそう呼んでるじゃない?」
そうか――。
なんで僕がどきりとしたのか、それは今まで僕を『ケンタ』と呼ぶのはロコだけだったから。
なんとなく流れで四人揃ってロコの方を見ると、気づいたのか怪訝そうな視線が返ってきた。
「……何?」
「い、いや! な、なんでもないなんでもない……」
途端に気まずくなって視線を手元の弁当の上に戻す。
そう、僕たちは住む世界が違うんだ。
昼休みになり、いつもどおりに四人でお弁当、という段になって、痺れを切らしたように咲都子が噛みつくように言い放った。純美子も真剣な眼差しでうんうんとうなずいている。
「ん? ああ、新しい部活を作るって話ね。楽衛門も興味持ってくれたからうまくいくかもね」
「ええっ!? 新しく部を作るのぉおおお!?」
あー。すまん。
渋田には一言も説明してなかったんだっけ。
と心の中で詫びつつも、クラス中の注目を集めてしまいそうなので、さっと口を塞いでおく。
「ね? いい加減、どういう部活なのか、教えてくれてもいいんじゃないかなあ、古ノ森君?」
「怖い怖い! 河東さん、目が怖いよ! 今説明するってば!」
純美子のジト目、レアだしかわいいけど、ヤンデレ臭がハンパない。こっちの未来は回避!
「そんなに改まって言うことでもないんだけどさ……。これからの時代、コンピューターに関する知識や技術が必須の世の中になっていくと思うんだ。だから、それを磨く部を作りたい」
僕が言い終えると、はじめて耳にした説明ながらも僕の言い分が理にかなっていると思ってくれたのか渋田は何度もうなずいた。純美子は……こっちはダメそうだ。頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいる。残る咲都子は怪訝そうに眉をしかめると、厳しめの意見を口にした。
「コンピューター、って……。あれって、金持ちでマニアな大人向けの道楽じゃないの?」
「そ、そうでもないと思うよ、サトチン。モリケンも僕も持ってるし……あっ!?」
他の三人から冷ややかな視線を向けられた渋田は、自分のしでかしたミスに気づいたようだ。
「サ、サトチン……? お前……まさか今、そう言ったのか、シブチン?」
「うん、確かにそう呼んでたね、渋田君」
「あ……う……ううう」
「あっ!? とか、オーバーなリアクションするからよ、馬鹿」
顔中を真っ赤に染めて、汗を浮かべながらまごついている渋田を呆れた眼差しで一瞥すると、咲都子は開き直ったようにややふてくされ気味の表情を浮かべそっぽを向くように頬杖をつく。
「と、隣同士なんだもん。いつまでも苗字で呼び合ってたらよそよそしいでしょ? だからよ」
とかなんとか口では言ってるけどな?
お前も顔真っ赤だぞ? やーいやーい!
などと、心の中で囃し立てながら隣を見ると……ん? なぜ、ぷくー! ってしてますの?
「苗字で呼び合う仲……よそよそしい……ぶつぶつ……」
「そ、そっかー! そ、それはよかったなー! あは、あははははは!」
「……ねえ、古ノ森? アンタ怖くないの? いい度胸してるわね……」
ギギギ……とぎこちない仕草でもう一度隣を見る僕。
ひいいっ、怖いです怖いです!
「よ、よかったねえ、ス、スミちゃん! ね! ね!」
「うん! 二人が仲直りしてくれて嬉しいね、ケンタ!」
にぱー。
ううっ、笑顔が眩しい……! 眩しすぎるっ!
けど、ちょっと予想外の呼び名に戸惑っている僕。それは渋田と咲都子にも伝わったようだ。
「ひゅー。いきなり『ケンタ』呼びって度胸あるじゃん、スミ」
「え……!? で、でも……ほ、ほら、上ノ原さんだって良くそう呼んでるじゃない?」
そうか――。
なんで僕がどきりとしたのか、それは今まで僕を『ケンタ』と呼ぶのはロコだけだったから。
なんとなく流れで四人揃ってロコの方を見ると、気づいたのか怪訝そうな視線が返ってきた。
「……何?」
「い、いや! な、なんでもないなんでもない……」
途端に気まずくなって視線を手元の弁当の上に戻す。
そう、僕たちは住む世界が違うんだ。
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