54 / 70
53)シユエト <部屋4>
しおりを挟む
デボシュに向かってグラスが飛んでいく。エクリパンが放り投げたグラスだ。
デボシュは払いのけようと、咄嗟に差し出しかけた手を引っ込め、慌てて身体を沈めて、それを避けようとする。
本当ならば、さっきの魔法で、そのグラスを吹き飛ばすべきなのであろうが、おそらく彼はシングル・コアの魔法使い。短時間の間に魔法を連続的に放つことが出来ない。
だからそのグラスを避けるには、自らの敏捷性に頼るしかないのだ。
幸いにも、デボシュは魔法使いであると同時に、優秀な戦士である。
その身体能力は、普通の魔法使いとはレベルが違う。彼はそのグラスを上手く避けたかのように見えた。
しかしそのグラスはまるで命でも宿っているかのように、急激に角度を変えて、デボシュの身体に向かって飛んでいった。
それもエクリパンの魔法だろう。それ自体はとても簡単な魔法だ。遠くの物体を操る思うままに移動させる魔法。
急激に角度を変えたグラスが、デボシュの肩の辺りにわずかに触れたのが見えた。
それを最後に、シユエトの視界が圧倒的な白に包まれた。
その白は、いったいどこからやってきたのか。窓の外から、北の国の全ての雪が吹き込んで来たくらいの白。色という色がかき消えて、無が現出したような白。
いや、白ではない。それは光なのかもしれないとシユエトは思った。圧倒的な強度の光が、白以外の色を奪ったのだ。
そのあとに凄まじい爆音が鳴り響いた。間近で雷が直撃したような音だった。シユエトの聴覚はその力を失った。
それから何もかもが空白になった。
耳も聞こえないし、目も見えない。しばらくその状態が続いた。
シユエトはなす術もなく、その状況の中で無様に戸惑うことしか出来なかった。
その空白の時間、彼は恐怖に怯えた。
いったい世界はどうなってしまったんだ?
そして俺もどうにかなってしまうのか? デボシュと同じように、エクリパンの怒りに触れて。
目も見えない。耳も聞こえない。その何もない世界の中で不安だけに取り囲まれている。
しかし時間の経過と共に、ようやく喧騒が訪れる。それと共に、目を強烈に射ていた光も、煙のように晴れていく。
光が晴れたあと、さっきまでと寸分変わらない部屋の光景が、目の前に現れた。
木製の机、大きな数脚の椅子、赤い絨毯、壁際の本棚。
あれだけ凄まじい爆発があったのに、何も壊れた物はなかった様子。白い光も爆音も、全て幻だったかのように思える。
しかし一つだけ、異常な変貌を遂げているものをシユエトは発見した。
デボシュの肉体だ。
肩が抉れている。頭部と腹部だけを残し、肩から胸にかけての部位が完全に消滅しているのだ。
しかし血は流れていない。その傷口もきれいで、血管や内臓や骨などがはみ出しているわけでもなかった。
とはいえ、死んでいるのは間違いない。
エクリパンがその死体を見ながら何か言っている。
「何だって?」
凄まじい爆音の余波で、まだ声がよく聞き取れなかった。しかしエクリパンの表情が興奮で紅潮しているのはわかる。
この魔法の威力に、彼自身も驚いていると同時に、凄まじい力を手に入れた自分に酔っているようである。
「・・・深く、狭く、だよ」
「深く、狭く?」
ようやく聞こえてきた。彼の唇の動きと声が重なった。
「ああ、その通り。これがアンボメの魔法の威力なんだ、凄いだろ? 広く浅くで爆発させてくれって頼むと、威力は落ちるが、広範囲にまで影響を及ぼすことが出来る。深く狭くだと、この通りだ。肩の辺りに当たったよな? デボシュのシールドを破壊して、更に奴の身体を抉るように破壊している。こんなに容易く、魔法使いを殺せるなんてな」
なあ、シユエト、お前に向かって、この魔法を使わせないでくれよ。
エクリパンが、言外にそのような意味を込めているのは明らかだ。反逆の意志を示しかけたシユエトを牽制しているのだ。
(わざわざ脅されるまでもない。誰がこいつと戦いたいなんて思うものか)
シユエトはエクリパンに返事する代わりに、アンボメのほうを見た。
あの恐ろしい破壊行為の源のはずなのに、当の彼女は口を開け、唇の端から涎を垂らしながら、ふらふらと突っ立っているだけ。
魔法というのは恐ろしいものだ。彼女には知性も意志もないのに、これだけの威力をもたらすことが出来る。気まぐれな魔族の賜物。
「アンボメ、また魔法の用意を頼むぜ」
エクリパンは手元にあったグラスや瓶を手に取り、アンボメに近づいていく。「見ろよ、シユエト、現時点では彼女の腕は両方とも動いているだろ?」
エクリパンの言っている意味がわからなかった。アンボメの手は当然のように動いて、自分の頬を掻いたり、スカートを撫でたりしている。
「しかし魔法を発動させれば、それを爆発させるまで、彼女の腕は動かなくなるんだ。ほらな」
心なしか、アンボメの両腕が力を失い、だらりと垂れ下がったように見えた。
「腕は二つだから、一度に用意出来るのは二発までということさ」
「な、ならば、腕が四本あれば、あの恐ろしい魔法を同時に四発使うことが出来るわけか?」
激しい動揺のせいか、シユエトは自分でも間の抜けたことを喋っているのを自覚はしている。
「うん? まあ、魔族との交渉次第で、それも可能になるかもしれないな。しかし別に腕を四本に増やすのではなくて、両足も魔族に提供すればいい。しかしこれだけの威力だ。二つでも充分だろ? デボシュはあっさりと息絶えた」
その通りだ。デボシュはあっさりと息絶えた。さっきまで仲間だった男を、エクリパンはあっさりと殺したのだ。
その事実に、シユエトは怒りも悲しも感じない。
ただ恐怖。そして自分だけは何とかここから生還したいという生への希望。
(俺はもしかしたら、とてつもない瞬間に立ち会っているのかもしれない。この世界を治めることになる魔法使いの誕生。その瞬間に)
エクリパンとダンテスクの関係がどのようなものなのか知らないが、もしも二人が力を合わせれば、この世界を思い通りにすることだって出来るかもしれない。
二人はそれくらいの力を手に入れたのではないのか?
シユエトはそう思った。
(それなのに俺は指を咥えて見ているだけ。それでいいのか?)
いや、今更、何も出来はしない。
このような恐ろしい魔法使いと、関係を深めておくことは得策なのか、あるいはむしろ、寿命を縮めるだけか、そちらのほうが気に掛かる。
(まあ、彼らに多少の貸しを作ったことは事実なのだ。もし彼らが世界中の人間を殺し尽くそうとしても、俺のことだけは見逃してくれるかもしれない。奴らが今日の恩を思い出してくれれば・・・)
シユエトはそんな弱い自分を皮肉に笑う。
(だけどブランジュ、君だってそう思っているだろ?)
彼は彼女の姿を探して視線を彷徨わせた。きっと彼女はデボシュの死に衝撃を感じているであろう。とはいえ、シユエトと同様、エクリパンに敵対などすることなく、ここから生還することを第一義に思っているはず。
しかしブランジュの姿が見えなかった。さっきまで立っていたはずの場所に彼女はいない。
そういえば、あの爆発以来、ブランジュの声も聞いていなければ、彼女の姿も見ていない。
「ねえ、ちょっと・・・」
そのとき、ブランジュの声がした。
シユエトの素振りに気づいた彼女が声を上げたのであろう、彼は声のほうに視線をやった。
しかしその瞬間、彼は驚きのあまり、表情を凍りつかせた。
エクリパンもブランジュの声を聞いて、そっちを見たようだ。彼も息を飲んだのがわかった。
シユエトもエクリパンも、まるで死が蘇ったのを見たかのように驚愕している。あの敵の魔法使いが、ブランジュの傍に立っていたからだ。
「人質を取ったよ」
そんなことを言いながら、敵の魔法使いは黒いローブをひるがえらせ、ブランジュを抱きかかえるように立っていた。
奴は楽しそうに微笑みながら、こちらを嬲るように見つめていた。
デボシュは払いのけようと、咄嗟に差し出しかけた手を引っ込め、慌てて身体を沈めて、それを避けようとする。
本当ならば、さっきの魔法で、そのグラスを吹き飛ばすべきなのであろうが、おそらく彼はシングル・コアの魔法使い。短時間の間に魔法を連続的に放つことが出来ない。
だからそのグラスを避けるには、自らの敏捷性に頼るしかないのだ。
幸いにも、デボシュは魔法使いであると同時に、優秀な戦士である。
その身体能力は、普通の魔法使いとはレベルが違う。彼はそのグラスを上手く避けたかのように見えた。
しかしそのグラスはまるで命でも宿っているかのように、急激に角度を変えて、デボシュの身体に向かって飛んでいった。
それもエクリパンの魔法だろう。それ自体はとても簡単な魔法だ。遠くの物体を操る思うままに移動させる魔法。
急激に角度を変えたグラスが、デボシュの肩の辺りにわずかに触れたのが見えた。
それを最後に、シユエトの視界が圧倒的な白に包まれた。
その白は、いったいどこからやってきたのか。窓の外から、北の国の全ての雪が吹き込んで来たくらいの白。色という色がかき消えて、無が現出したような白。
いや、白ではない。それは光なのかもしれないとシユエトは思った。圧倒的な強度の光が、白以外の色を奪ったのだ。
そのあとに凄まじい爆音が鳴り響いた。間近で雷が直撃したような音だった。シユエトの聴覚はその力を失った。
それから何もかもが空白になった。
耳も聞こえないし、目も見えない。しばらくその状態が続いた。
シユエトはなす術もなく、その状況の中で無様に戸惑うことしか出来なかった。
その空白の時間、彼は恐怖に怯えた。
いったい世界はどうなってしまったんだ?
そして俺もどうにかなってしまうのか? デボシュと同じように、エクリパンの怒りに触れて。
目も見えない。耳も聞こえない。その何もない世界の中で不安だけに取り囲まれている。
しかし時間の経過と共に、ようやく喧騒が訪れる。それと共に、目を強烈に射ていた光も、煙のように晴れていく。
光が晴れたあと、さっきまでと寸分変わらない部屋の光景が、目の前に現れた。
木製の机、大きな数脚の椅子、赤い絨毯、壁際の本棚。
あれだけ凄まじい爆発があったのに、何も壊れた物はなかった様子。白い光も爆音も、全て幻だったかのように思える。
しかし一つだけ、異常な変貌を遂げているものをシユエトは発見した。
デボシュの肉体だ。
肩が抉れている。頭部と腹部だけを残し、肩から胸にかけての部位が完全に消滅しているのだ。
しかし血は流れていない。その傷口もきれいで、血管や内臓や骨などがはみ出しているわけでもなかった。
とはいえ、死んでいるのは間違いない。
エクリパンがその死体を見ながら何か言っている。
「何だって?」
凄まじい爆音の余波で、まだ声がよく聞き取れなかった。しかしエクリパンの表情が興奮で紅潮しているのはわかる。
この魔法の威力に、彼自身も驚いていると同時に、凄まじい力を手に入れた自分に酔っているようである。
「・・・深く、狭く、だよ」
「深く、狭く?」
ようやく聞こえてきた。彼の唇の動きと声が重なった。
「ああ、その通り。これがアンボメの魔法の威力なんだ、凄いだろ? 広く浅くで爆発させてくれって頼むと、威力は落ちるが、広範囲にまで影響を及ぼすことが出来る。深く狭くだと、この通りだ。肩の辺りに当たったよな? デボシュのシールドを破壊して、更に奴の身体を抉るように破壊している。こんなに容易く、魔法使いを殺せるなんてな」
なあ、シユエト、お前に向かって、この魔法を使わせないでくれよ。
エクリパンが、言外にそのような意味を込めているのは明らかだ。反逆の意志を示しかけたシユエトを牽制しているのだ。
(わざわざ脅されるまでもない。誰がこいつと戦いたいなんて思うものか)
シユエトはエクリパンに返事する代わりに、アンボメのほうを見た。
あの恐ろしい破壊行為の源のはずなのに、当の彼女は口を開け、唇の端から涎を垂らしながら、ふらふらと突っ立っているだけ。
魔法というのは恐ろしいものだ。彼女には知性も意志もないのに、これだけの威力をもたらすことが出来る。気まぐれな魔族の賜物。
「アンボメ、また魔法の用意を頼むぜ」
エクリパンは手元にあったグラスや瓶を手に取り、アンボメに近づいていく。「見ろよ、シユエト、現時点では彼女の腕は両方とも動いているだろ?」
エクリパンの言っている意味がわからなかった。アンボメの手は当然のように動いて、自分の頬を掻いたり、スカートを撫でたりしている。
「しかし魔法を発動させれば、それを爆発させるまで、彼女の腕は動かなくなるんだ。ほらな」
心なしか、アンボメの両腕が力を失い、だらりと垂れ下がったように見えた。
「腕は二つだから、一度に用意出来るのは二発までということさ」
「な、ならば、腕が四本あれば、あの恐ろしい魔法を同時に四発使うことが出来るわけか?」
激しい動揺のせいか、シユエトは自分でも間の抜けたことを喋っているのを自覚はしている。
「うん? まあ、魔族との交渉次第で、それも可能になるかもしれないな。しかし別に腕を四本に増やすのではなくて、両足も魔族に提供すればいい。しかしこれだけの威力だ。二つでも充分だろ? デボシュはあっさりと息絶えた」
その通りだ。デボシュはあっさりと息絶えた。さっきまで仲間だった男を、エクリパンはあっさりと殺したのだ。
その事実に、シユエトは怒りも悲しも感じない。
ただ恐怖。そして自分だけは何とかここから生還したいという生への希望。
(俺はもしかしたら、とてつもない瞬間に立ち会っているのかもしれない。この世界を治めることになる魔法使いの誕生。その瞬間に)
エクリパンとダンテスクの関係がどのようなものなのか知らないが、もしも二人が力を合わせれば、この世界を思い通りにすることだって出来るかもしれない。
二人はそれくらいの力を手に入れたのではないのか?
シユエトはそう思った。
(それなのに俺は指を咥えて見ているだけ。それでいいのか?)
いや、今更、何も出来はしない。
このような恐ろしい魔法使いと、関係を深めておくことは得策なのか、あるいはむしろ、寿命を縮めるだけか、そちらのほうが気に掛かる。
(まあ、彼らに多少の貸しを作ったことは事実なのだ。もし彼らが世界中の人間を殺し尽くそうとしても、俺のことだけは見逃してくれるかもしれない。奴らが今日の恩を思い出してくれれば・・・)
シユエトはそんな弱い自分を皮肉に笑う。
(だけどブランジュ、君だってそう思っているだろ?)
彼は彼女の姿を探して視線を彷徨わせた。きっと彼女はデボシュの死に衝撃を感じているであろう。とはいえ、シユエトと同様、エクリパンに敵対などすることなく、ここから生還することを第一義に思っているはず。
しかしブランジュの姿が見えなかった。さっきまで立っていたはずの場所に彼女はいない。
そういえば、あの爆発以来、ブランジュの声も聞いていなければ、彼女の姿も見ていない。
「ねえ、ちょっと・・・」
そのとき、ブランジュの声がした。
シユエトの素振りに気づいた彼女が声を上げたのであろう、彼は声のほうに視線をやった。
しかしその瞬間、彼は驚きのあまり、表情を凍りつかせた。
エクリパンもブランジュの声を聞いて、そっちを見たようだ。彼も息を飲んだのがわかった。
シユエトもエクリパンも、まるで死が蘇ったのを見たかのように驚愕している。あの敵の魔法使いが、ブランジュの傍に立っていたからだ。
「人質を取ったよ」
そんなことを言いながら、敵の魔法使いは黒いローブをひるがえらせ、ブランジュを抱きかかえるように立っていた。
奴は楽しそうに微笑みながら、こちらを嬲るように見つめていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる