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第二章 冒険者 編
14 世界樹の初めての戦い
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「ちょっとマナちゃん!なんなのかなこれは?」
レナ・バースは目の前に広がる森に驚く。ここは枯れた畑だったのに…
「三千年パワーだよ!」
三千年?
レナ・バースは双剣を構えたまま…思考がついていけずに固まってしまった。
イチャイチャする老夫婦に見送られてシルバーウルフが荒らす畑に到着した。
…確かにいた。彼奴等は群れでいた。そして、私達に気づいた。そして私は双剣を構えた。シルバーウルフなど普段は苦にしないが数が多いし、マナちゃんがいる。
マナちゃんは強い。私の奥義を簡単に弾き返したんだから…
でも依頼は初めてだし、魔物と戦った事はないだろうと私が前に出た…けど
シルバーウルフ達は逃げた!
私の圧力に怖じ気付く…とは思えない。奴等は圧倒的に数で有利だ。
「待ちやがれだ!」
無邪気に世界樹の枝を握り、シルバーウルフ達を追いかけるマナ。
きっと彼奴等はマナちゃんから逃げたんだ…
でも…素早さはシルバーウルフに軍配が上がった。マナちゃんは全然縮まらない距離にきっと苛々したのだと思う。
「どうして毛むくじゃら達は私から逃げるの!」
森を彷徨った時も毛むくじゃらは逃げた。赤い瞳の生き物はきっと私から逃げる生き物なんだ!
「嫌いなら…私も嫌いになるからね!」
マナちゃんは追いかけるのをやめた。そして枯れた畑に手を押し付けた…
「まだ陽を見ぬ白き種よ…私の愛で陽の目を見て!」
マナちゃんの問いかけに枯れた畑が応えた。水気も無い乾いた大地から木が勢いよく飛び出した。
「三千年パワーだよ!」
青白く輝いたマナちゃんの手に反応するかの様に枯れた畑から現れた小さな苗木が一気に成長した!街の壁を越える高さ。木は幾年もの年月をかけて成長するものなのでは?
シルバーウルフ達の姿が見えない。
ありえない速度で育つ木々に飲み込まれたのだろうか?
沢山いた筈だが、レナ・バースには目視でシルバーウルフを確認することは出来なかった。
「マ、マナちゃん…この森は消せるのかしら?」
マナはレナ・バースの問いに唇をかみしめて瞳を閉じ、首を横にふった。
「この子達は三千年の成長をしたんだよ!三千年は親離れの年なんだ。だから消せない!私は消せない!この子達は自分の住む場所…見つけたんだよ!」
レナ・バースは双剣を構えたままだ。私は戦闘経験は豊富な部類の冒険者だろう。百匹のゴブリンの群れを一人で倒した。家よりデカい蜘蛛も一人で倒した。
十数人のパーティーでだが…ワイバーンも倒した…
でも…私はこの森を見て何ができるのかな?
怖い…
「どうだ毛むくじゃら達!私は強いんだ!」
畑が消え…森が広がる。その光景を見ながらマナは、シルバーウルフを倒したと喜んだ。
私が…おかしいのかな?
老夫婦に畑の状況を説明したレナ・バース。農村の畑が全て無くなってしまった。私が農民なら絶望するだろう…しかし、老夫婦は抱き合いながら喜ぶ。
「農作業の手間が省けるのじゃ…母さんと家にいる時間が増える!今夜は朝まで寝かせんぞ母さんや!」
「私は父さんに耕してもらいてぇんだ!」
年老いても仲が良い事は素晴らしいが…できれば人前は避けてほしい…
世界樹の枝の副作用?…わからないが二人の邪魔は良くないと思う。
レナ・バースはマナと冒険者の街エバーダに戻る事にした。害獣駆除は失敗だろう。討伐証明は無い。そして畑は無くなってしまった。
後ろを振り返るレナ・バース。
そこには来た時には無かった、広大な森とその前でレナ・バースとマナに元気よく手を振る老夫婦の姿があった。
…………「そうですか…」
二人はギルドの受付でマリィに依頼の詳細を伝えた。
結果は…失敗。
マナはあんなに頑張ったのに、お金が貰えないと自分より高いテーブルを手を伸ばし叩いた。上から覗き込むマリィを、私は頑張ったんだと力強く見つめる。
頑張ったのに可哀想なマナちゃん。
ギルド1の受付嬢マリィは冒険者をランクや好みで、特別扱いはしない。
しかし…この小さな女の子はなんだか不思議な力がある。
私は貴女に出逢ってから、今まで感じた事がない感情が芽生えているの…
「はい、マナちゃん!残念賞だよ!」
マリィはテーブルを叩く、マナの小さな手に布袋を渡した。小さな手にしっかり伝わる重量感…
なんだろう?
マナは布袋を開け中身を指でつかんだ。布袋から取り出したものを見てレナ・バースは不思議がる。
なぜ彼女はマナちゃんにお金を渡したんだ?
しかも…金貨だぞ。
ありえない。依頼失敗で金貨を貰えるわけがない。そもそも残念賞など冒険者ギルドには存在しない。
キラキラ輝くコインを見つめてマナは笑顔だ。初めての依頼で手に入れたお金。
私は頑張ったんだ!
マリィはやっぱり良い人なんだ。だから御礼をしないといけない。
「はい!同じだけど私からの御礼だよ!」
そう言いながらマナはギルドを後にした。今日からレナ・バースの家に泊まるんだ。
「お嬢!晩ごはんは、このお金で串焼きを帰るだけ買うからね!私も奢るんだから!」
レナ・バースは顔が強ばる。マナは知らないのだろう。屋台で金貨をだしたら、串焼き千本は買える事を…
二人が出ていったギルドのカウンターでまた汗をかく受付嬢のマリィ…
世界で初となる1日に世界樹の葉を2枚手に入れた受付嬢マリィは2枚目もまた…胸元へ忍ばせた。
世界樹の葉2枚なら…一生仕事しなくても平気だ。
横領がばれたら無事ではいれないだろう。でもマリィは優秀なギルド職員だ。
だから知っている。表でさばけないものを現金化する
闇のルートを…
レナ・バースは目の前に広がる森に驚く。ここは枯れた畑だったのに…
「三千年パワーだよ!」
三千年?
レナ・バースは双剣を構えたまま…思考がついていけずに固まってしまった。
イチャイチャする老夫婦に見送られてシルバーウルフが荒らす畑に到着した。
…確かにいた。彼奴等は群れでいた。そして、私達に気づいた。そして私は双剣を構えた。シルバーウルフなど普段は苦にしないが数が多いし、マナちゃんがいる。
マナちゃんは強い。私の奥義を簡単に弾き返したんだから…
でも依頼は初めてだし、魔物と戦った事はないだろうと私が前に出た…けど
シルバーウルフ達は逃げた!
私の圧力に怖じ気付く…とは思えない。奴等は圧倒的に数で有利だ。
「待ちやがれだ!」
無邪気に世界樹の枝を握り、シルバーウルフ達を追いかけるマナ。
きっと彼奴等はマナちゃんから逃げたんだ…
でも…素早さはシルバーウルフに軍配が上がった。マナちゃんは全然縮まらない距離にきっと苛々したのだと思う。
「どうして毛むくじゃら達は私から逃げるの!」
森を彷徨った時も毛むくじゃらは逃げた。赤い瞳の生き物はきっと私から逃げる生き物なんだ!
「嫌いなら…私も嫌いになるからね!」
マナちゃんは追いかけるのをやめた。そして枯れた畑に手を押し付けた…
「まだ陽を見ぬ白き種よ…私の愛で陽の目を見て!」
マナちゃんの問いかけに枯れた畑が応えた。水気も無い乾いた大地から木が勢いよく飛び出した。
「三千年パワーだよ!」
青白く輝いたマナちゃんの手に反応するかの様に枯れた畑から現れた小さな苗木が一気に成長した!街の壁を越える高さ。木は幾年もの年月をかけて成長するものなのでは?
シルバーウルフ達の姿が見えない。
ありえない速度で育つ木々に飲み込まれたのだろうか?
沢山いた筈だが、レナ・バースには目視でシルバーウルフを確認することは出来なかった。
「マ、マナちゃん…この森は消せるのかしら?」
マナはレナ・バースの問いに唇をかみしめて瞳を閉じ、首を横にふった。
「この子達は三千年の成長をしたんだよ!三千年は親離れの年なんだ。だから消せない!私は消せない!この子達は自分の住む場所…見つけたんだよ!」
レナ・バースは双剣を構えたままだ。私は戦闘経験は豊富な部類の冒険者だろう。百匹のゴブリンの群れを一人で倒した。家よりデカい蜘蛛も一人で倒した。
十数人のパーティーでだが…ワイバーンも倒した…
でも…私はこの森を見て何ができるのかな?
怖い…
「どうだ毛むくじゃら達!私は強いんだ!」
畑が消え…森が広がる。その光景を見ながらマナは、シルバーウルフを倒したと喜んだ。
私が…おかしいのかな?
老夫婦に畑の状況を説明したレナ・バース。農村の畑が全て無くなってしまった。私が農民なら絶望するだろう…しかし、老夫婦は抱き合いながら喜ぶ。
「農作業の手間が省けるのじゃ…母さんと家にいる時間が増える!今夜は朝まで寝かせんぞ母さんや!」
「私は父さんに耕してもらいてぇんだ!」
年老いても仲が良い事は素晴らしいが…できれば人前は避けてほしい…
世界樹の枝の副作用?…わからないが二人の邪魔は良くないと思う。
レナ・バースはマナと冒険者の街エバーダに戻る事にした。害獣駆除は失敗だろう。討伐証明は無い。そして畑は無くなってしまった。
後ろを振り返るレナ・バース。
そこには来た時には無かった、広大な森とその前でレナ・バースとマナに元気よく手を振る老夫婦の姿があった。
…………「そうですか…」
二人はギルドの受付でマリィに依頼の詳細を伝えた。
結果は…失敗。
マナはあんなに頑張ったのに、お金が貰えないと自分より高いテーブルを手を伸ばし叩いた。上から覗き込むマリィを、私は頑張ったんだと力強く見つめる。
頑張ったのに可哀想なマナちゃん。
ギルド1の受付嬢マリィは冒険者をランクや好みで、特別扱いはしない。
しかし…この小さな女の子はなんだか不思議な力がある。
私は貴女に出逢ってから、今まで感じた事がない感情が芽生えているの…
「はい、マナちゃん!残念賞だよ!」
マリィはテーブルを叩く、マナの小さな手に布袋を渡した。小さな手にしっかり伝わる重量感…
なんだろう?
マナは布袋を開け中身を指でつかんだ。布袋から取り出したものを見てレナ・バースは不思議がる。
なぜ彼女はマナちゃんにお金を渡したんだ?
しかも…金貨だぞ。
ありえない。依頼失敗で金貨を貰えるわけがない。そもそも残念賞など冒険者ギルドには存在しない。
キラキラ輝くコインを見つめてマナは笑顔だ。初めての依頼で手に入れたお金。
私は頑張ったんだ!
マリィはやっぱり良い人なんだ。だから御礼をしないといけない。
「はい!同じだけど私からの御礼だよ!」
そう言いながらマナはギルドを後にした。今日からレナ・バースの家に泊まるんだ。
「お嬢!晩ごはんは、このお金で串焼きを帰るだけ買うからね!私も奢るんだから!」
レナ・バースは顔が強ばる。マナは知らないのだろう。屋台で金貨をだしたら、串焼き千本は買える事を…
二人が出ていったギルドのカウンターでまた汗をかく受付嬢のマリィ…
世界で初となる1日に世界樹の葉を2枚手に入れた受付嬢マリィは2枚目もまた…胸元へ忍ばせた。
世界樹の葉2枚なら…一生仕事しなくても平気だ。
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