君と言う相棒。

花咲シズク

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はじまり。

気づかない思い

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相棒の爆弾発言から1週間

あのあとすぐにクラスメイトである佐沼陽一(さぬま よういち)と話をすることになった。
私を通じて会話が始まるが
まぁ、まだなにも発展してはいない。
ちなみに、佐沼はやり手である。
どんな女の子もそして男の子も関係なく手をつけるという噂が広まっているほど

相棒…ダチである龍之介が佐沼に惚れる要素はどこにあるのか
私にはわからなかった。


「龍之介、いい加減告白しにいったら?」

「…できるわけないだろ、まともに話せもしないのに。」

「まぁ、たしかに。ここは助っ人が必要かなー」

私は考えていた
龍之介の恋を実らせるためにも少数ではあるがわかりあえる人たちがいた方がこの恋もうまくいくのではないかと

「といっても、私の友達だとゆりちゃんくらいだしなー。 龍之介の方は?」

「まぁ、あいつしかいないかな」

お互いに理解し合える友達はいる。
立花 柚梨 (たちばな ゆり)という女の子。
私の友達の中で龍之介の次に仲のいい女友達。
共通の趣味も持っているしそういう話は得意だからなにかしら助言をくれそう。

「龍之介、あいつって誰よ?」

「あぁ、ちかなは知らないか。 川杉 律(かわすぎ りつ)っていうやつなんだけど…。」

「同じ学校の人?」

「いや、別の学校に行ってる。けどなぁ…。」

「? なに?」

「いや、なんでもないよ。多分理解できるやつだから大丈夫だろ」


そういう龍之介の顔はなんとなく困ったような顔になっていた。


「それじゃあ、作戦会議も含めて、みんなで集まってみますか」


放課後

学生の聖地、ファミレスへと向かう。
私はゆりちゃんに、龍之介は川杉くんに連絡をして4人で会うことに。

「川杉くんってどんなひと?」

「…うーん。なんだろね」

苦笑いをしている龍之介の顔をみながら
あんまり良くないひとなのかなと思う。
とりあえず、会ってみないとわからないもんね。

「そっちのゆりちゃんの方は?」

「委員会あるからすこし遅れるけど後でくるってよ」

「んじゃあ、先に座って待ってるか」


龍之介は店へと入っていって慣れたように店内の道を歩いていく。
ある程度ドリンクを頼んですこし待っていると。
龍之介の友達である川杉くんがきた。

「どーも、川杉です。 」

私の目の前に現れた男の子は背が高くてメガネをしていて黒髪。
龍之介に比肩もとらない顔立ちである。
なぜ、男どもは顔面偏差値が高いのだか。

「初めまして、吉村 ちかな です。」

お互いにお辞儀をして
龍之介の方へと座っていった。

「龍から話は聞いてるよ。恋のキューピッドの手伝いだよね?」

「そうなんです、龍之介の恋を成就させたくて…。」

「ふーん…なるほどね。 あっ、敬語じゃなくていいよ。」

「あっ、つい…。」

思わず敬語になってしまった。
それに、なんだか龍之介と目を合わせて笑ってるし、龍之介は龍之介でやっちまったみたいな顔になってるし…。
考えすぎかな?

「? 2人でなに考えてるの?」

「いやいや、話には聞いていたけど、ちかなちゃんって結構可愛いかなって思ってね。なぁ、龍。」

「さぁな。普通じゃないか?」

こらこら、本人目の前にしてなにをいってるのか…。
それに顔面偏差値からしてないわ。

「…私のことは置いといて。まずはどういうふうに話しかけるかでしょ。」

2人はそうだったというように納得した感じである。


「ちか! ごめんね。遅れて」
と言いながら友達のゆりちゃんが席へと向かって歩いてくる。

「大丈夫だよ。今から話し始めるから」

男子2人女子2人。
接点のなかった4人が集まってようやく話し合いが始まった。


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