薔薇の溺愛~黒き吸血鬼は愛に沈む~

天岸 あおい

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四章 そして彼は愛を知る

●早く欲しくて

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 全身がまだ濡れたままで、臀部の秘所も湿り気はあるが、ミカルを受け入れられるような潤いはない。

 そんな俺の中を少しでも潤そうと、ミカルは自らの指を舐め、唾液を絡めた指で俺の中を暴いてくる。

「……っ……く……」

 潤滑油を用いった時よりも指の挿入がキツい。だが、今はその感触すら体の疼きを甘く加速させ、奥に欲しくてたまらない。

 早く繋がりたくて、俺も自分の指を舐め、自らの秘所へと手を伸ばす。
 ミカルの指とともに自分を唾液で濡らし、指先を戯れさせていけば、もうそれだけで目の前が黒く点滅した。

 次第にぬかるみ解れていく自分に体が火照り、ミカルが欲しいという衝動が俺を突き動かす。

「ミカル……少し待て。早く、欲しいから……」

 俺はやんわりとミカルの胸を押しながら上体を起こすと、早急に俺の中で弾けたがっているだろう欲情の塊を口に含む。

 たっぷりと唾液を舌に乗せ、ミカルの熱い滾りへ絡めてやれば、短く息を詰める気配が何度も伝わってくる。息は乱れ、ヒクヒクと脈打ち、体が小さく跳ね、俺で感じていることが手に取るように分かってしまう。

 こうして口内で可愛がってやりたくもあったが、今はもっと深い所で繋がりたくてたまらない。

 ミカルのものをしっかりと潤わせた後、俺は口から解放し、再び体を横たえて自らの脚を開く。

「もう、大丈夫だ……来てくれ……」

 従順な俺にミカルは何も言わない。
 言葉すらもどかしいと言いたげに、ミカルは俺の唇に喰らいつきながら、唾液に塗れた昂りを俺の中へと埋めた。

 グッ、ググッ……と。先端が挿し込まれてすぐに引っかかりを覚える。
 それでもどうにか深く繋がろうと、ミカルは腰を揺らしながら俺を拓いていく。ハァ、ハァ、と息が荒い。俺も気持ち良いというよりも圧迫感に浅く喘いでしまうが、それでも互いに行為を引き返そうという気にはならなかった。

 ぎこちなさを伴いながら、俺たちは繋がっていく。
 息苦しさも、まだ解し切れずに感じてしまう鈍痛も、何もかもが今の俺には心地良い。

 肉体はまだ快楽を覚え切れていないが、精神が満たされていく。
 そして苦しげに眉間を寄せながらも嬉しそうに笑うミカルの顔が、より俺の胸を高揚させた。

「カナイ……ああ、もう出したくてたまらない……」

「やりたければ、そうしろ……ぁ……お前が満たされるなら、それで……」

「欲しいのでしょう? 私が……応えさせ下さい……ね……?」
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