魔術の歴史

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第4巻 第4章 カール大帝の治世の伝説

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第4巻 第4章 カール大帝の治世の伝説

 カール大帝は、誘惑術、魔術の現実の王であり、妖精の世界の現実の王である。
 カール大帝の治世は、未開状態と中世の間の、神聖な輝かしい安息の様であった。
 カール大帝のあらわれは、ソロモンの感化力の魔術的な華麗さを思い出させる、大いなる雄大な物であった。
 カール大帝は、復活である、と共に、預言である。
 カール大帝によって、ローマ帝国は、フランク人やガリア人という起源を飛び越えて、全き輝きで神聖ローマ帝国として再びあらわれた。
 預言が呼び起こして明らかにしていた象徴的な人の様に、カール大帝は円熟した文明の長期の完全な帝国、神聖ローマ帝国の輪郭を事前に描いていた。
 祭司が神聖ローマ帝国に王冠を授けた。
 法王が神聖ローマ帝国に王冠を授けた。
 神聖ローマ帝国は王座をキリスト教という祭壇の上に確立した。
 騎士道の時代と夢の様な物語の不思議な叙事詩はカール大帝と共に始まる。
 カール大帝の時代の年代記は「エイモン公の4人の息子」や妖精の王オベロンの話の様である。
 鳥達は言葉を話して、森の中で道を見失ったフランス軍を導いた。
 真鍮製の巨人が大海の中にあらわれて東への順風満帆の海路をカール大帝に示す。
 カール大帝の第一の聖騎士パラディンであるローランは、デュランダルという銘を持つ、キリスト教徒の様に洗礼された魔法の剣、聖剣を振るう。
 英雄ローランは聖剣デュランダルに話しかける。
 聖剣デュランダルはローランの言葉を理解している様に思われる。
 聖剣デュランダルの超自然的な斬撃には何物も抗えない。
 ローランは象牙の角笛オリファンを持っている。
 角笛オリファンは、巧みに作られ、軽く息を吹き込むだけで鳴り、周囲20リーグ(、44キロメートルまたは88キロメートル)まで聞こえ、山々すら震わせた。
 ロンスヴォーで聖騎士パラディンであるローランは、負けて、と言うよりは、大軍の敵のイスラム教徒に押し寄せられて、戦死する時でも、押し寄せる木々や転がって来る岩々の下から、巨人の様に起ち上がる。
 ローランが角笛オリファンを吹くと、敵のイスラム教徒の大軍は飛ぶ様に逃げる。
 10リーグ以上離れた場所にいた、カール大帝は、角笛オリファンによる合図を聞いて、ローランを助けるために急ごうとするが、裏切者ガヌロンに妨害される。
 ガヌロンは、ローランといったフランス軍の殿を残忍な敵のイスラム教徒の大軍に売り渡していた。
 ローランは、やむなく見捨てられたとわかって、最後に聖剣デュランダルを抱きしめてから、聖剣デュランダルがイスラム教徒の手中に落ちない様に、聖剣デュランダルを破壊する事を望んで、全ての力を奮い起こして、両手で聖剣デュランダルを山の一角に打ち込む。
 しかし、山の一角の方が斬り裂かれ、聖剣デュランダルは無傷である。
 そのため、ローランは聖剣デュランダルを胸に抱きしめて、魂を手放して、気高く死ぬ。
 ローランの気高い姿に、敵のイスラム教徒の大軍は、ローランに近づく勇気が無く、震えながら、もう死んでいる勝利者ローランに矢の雨を降らせる。
 簡潔に言うと、王座を歴代の法王に授け、返礼として歴代の法王の手から世界の帝国を受け取っている、カール大帝は、フランスの歴史で最も象徴的な人である。
 「Enchiridion」について話した事が有る。
 「Enchiridion」はカバラの無上の秘密の象徴群と無上に美しいキリスト教の祈りを結合する小作品である。
 隠された口伝では法王レオ3世が「Enchiridion」を作って最も大事な贈り物としてカール大帝に贈った。
 「Enchiridion」を所有して相応しく応用する方法を知っている王は皆、地の王者に成れた。
 恐らく、「Enchiridion」の口伝を軽率に退けるべきではない。
 後記を、「Enchiridion」は仮定している。

 (1)
 原初の普遍の啓示の存在。
 原初の普遍の啓示は、自然の全ての秘密を説明する。
 原初の普遍の啓示は、自然の全ての秘密を神の恵みの神秘と一致させる。
 原初の普遍の啓示は、論理と信心を一致させる。
 なぜなら、論理と信心は、神の2人の娘である。
 論理と信心という二重の命は、協力して、知性を照らす。
 (2)
 啓示が自ら課す、啓示を大衆から隠す必要性。
 啓示を理解しない大衆が啓示を濫用しない様に。
 また、大衆が、論理の力だけではなく信心の力を信心に敵対させて、論理と信心を混同しない様に。
 大衆は論理を理解できない。
 (3)
 秘密の口伝の存在。
 秘密の口伝、論理と信心の神秘の知は、王者、祭司、この世の王者、地の王者のためだけの物である。
 (4)
 確かな象徴や確かなpantacleの永遠性。
 論理と信心の神秘を象徴的に表す、確かな象徴は、達道者だけが理解できる。

 前記の観点から、「Enchiridion」は例え話的な祈りを集めた物である、と考えるべきである。
 そして、「Enchiridion」の秘密のカバラのpantacleは、「Enchiridion」の例え話的な祈りの鍵である。
 後記は、「Enchiridion」の重要な象徴である。

 「Enchiridion」の第1の重要な象徴は、「Enchiridion」の表紙に描かれている、二重の輪に内接する逆正三角形である。
 逆正三角形の中に十字の形でElohim、エロヒム、神々とTzabaoth、Sabaoth、軍団である神という2つの言葉が記されている。
 Sabaothはヘブライ語で軍団を意味する。
 Sabaothは軍団である神を意味する。
 Sabaothは自然の2つの力のつり合いと、諸々の数の調和を意味する。
 (神は軍団に分身できる。)
 逆正三角形の3つの辺には、ヤハウェ、アドナイ、アグラという3つの大いなる名前がある。
 ヤハウェという名前の上にはラテン語で「形成」と記されている。
 アドナイという名前の上にはラテン語で「変革」と記されている。
 アグラという名前の上にはラテン語で「変形」と記されている。
 前記の様に、創造は父である神ヤハウェのわざである。
 身代わりによる救いや変革は神の子イエスのわざである。
 (
 イエスは人の主である。
 イエスはアドナイである。
 アドナイはヘブライ語で「主」、「主である神」を意味する。
 )
 浄化、神聖化や変形、変質は神の聖霊のわざである。
 作用の数学的な法は父である神ヤハウェに、反作用は神の子イエスに、つり合いは神の聖霊に対応している。
 さらに、神のテトラ グラマトンの4文字の四大元素の意味に従って、ヤハウェは考えの生成と形成である、と理解するべきである。
 アドナイは、人の姿による考えの実現である。
 言い換えると、アドナイは、主である神が神の子イエスまたは完全な人イエスとしてあらわれた事による、考えの実現である。
 魔術の歴史 第1巻 第7章で完全に説明した様に、アグラは全ての考えと全てのカバラの知の統合を表す。
 なぜなら、アグラという名前を形成するヘブライ文字は「大作業」の三重の秘密を明らかに表す。

 「Enchiridion」の第2の重要な象徴pantacleは、水で満ちている器からあらわれている法王の三重冠をかぶっている3つの顔をもつ頭である。
 「光輝の書」の神秘に入門している人は「Enchiridion」の第2の重要な象徴である頭の絵が表す象徴の意味を理解するであろう。

 「Enchiridion」の第3の重要な象徴pantacleは、ソロモンの六芒星として知られている二重の三角形である。

 「Enchiridion」の第4の重要な象徴は、ラテン語で「神の導きと、友である剣」を意味するDeo duce, comite ferro:という言葉が記されている魔術の剣である。
 「Enchiridion」の第4の重要な象徴は、大いなる秘密と達道者の全能性の象徴である。

 「Enchiridion」の第5の重要な象徴は、数40によって解決された、救い主イエスの人の姿の問題である。
 数40は、自然の現実の数によって増殖されたセフィロトの神学的な数である。

 「Enchiridion」の第6の重要な象徴は、文字Eと神秘の十字タウまたはTをくり返している骨によって表された、神の聖霊のpantacleである。

 「Enchiridion」の第7の重要な象徴、「Enchiridion」の最重要な象徴は、ソロモンの鍵タロット、テトラ グラマトン、ラバルム、達道者の主要な言葉を説明する、大いなる魔術の組み合わせ文字である。
 「Enchiridion」の第7の重要な象徴pantacleは、回転する車輪の様に読めて、ROTA、TARO、TORAと発音できる。
 「Enchiridion」の第7の重要な象徴では、文字Aは、文字Aに相当する、数1に置き換えられている場合がある。
 「Enchiridion」の第7の重要な象徴pantacleは、棒、杯、剣、フランスのコインのドゥニエという、タロットの小アルカナの4組の10つ1組の、4つの象徴の形と意味を含んでいる。
 棒、杯、剣、輪という四大元素の象徴は、エジプトの神聖な記念建造物の至る所でくり返されている。
 「Enchiridion」の作者である法王レオ3世と同じ順序で、ホメロスは、棒、杯、剣、輪という四大元素の象徴をアキレスの盾に描いている。

 「Enchiridion」についての説明の証明を、もし与えようとしたら、テーマから外れてしまうし、さらに特別な学を必要とする。
 いつの日かエリファス レヴィは「Enchiridion」についての説明の証明に取り組んで公表しようと望んでいる。
 「Enchiridion」に描かれている魔術の剣または魔術の短剣は、「秘密裁判所」の特有の象徴であった様である。
 「Enchiridion」の短剣、「秘密裁判所」の短剣は、十字の形で、言葉で覆われている。
 神だけが「秘密裁判所」の短剣を行使できた。
 「秘密裁判所」の短剣によって敵を討つ人は、自分の行動を説明する責任が無かった。
 この様に、「秘密裁判所」の脅威と特権は恐るべき物であった。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の短剣は、闇の中で、知られずに犯罪行為をしていた事が多い、犯罪者を討ち滅ぼした、と知られている。
 「秘密裁判所」という恐るべき正義についての真実は何か?
 「秘密裁判所」の真実を知るには、歴史が光で照らせなかった闇の領域への進出が必要である。
 「秘密裁判所」の真実を知るには、学問が与えられなかった光を探求するために、口伝を頼る必要が有る。
 「秘密裁判所」は、無政府主義や革命のための秘密結社とは正反対の、秩序と政府のための秘密結社である。
 迷信は死に難い、と知られている。
 堕落したドルイドの宗教は北の未開の国々に深く根づいてしまっていた、と知られている。
 サクソン族の反乱のくり返しは、狂信を証明している。
 サクソン族の狂信は、常に無法であった。
 サクソン族の狂信は、倫理道徳的な心の力だけでは鎮圧不可能であった。
 ローマの多神教、ゲルマン民族の偶像崇拝、敵対的なユダヤ教といった宗教の全ての敗北した形式が、勝利したキリスト教に対して共謀した。
 夜の集会が行われた。
 夜の集会で、キリスト教に対する共謀者である異教徒は、人の生贄の血によって、結束を固めた。
 ヤギの角を持つ奇形の汎神論の偶像が、憎むべき愛餐と呼べる、宴の主であった。
 要約すると、未だに、未開の地域の森や荒れ野でサバトが行われていた。
 サバトの狡猾な参加者は、仮面をつけたか、見分けがつかない様に変装した。
 集会サバトは夜明け前に明かりを消して解散した。
 黒魔術のサバトの犯罪者は至る所にいた。
 黒魔術のサバトの犯罪者をどこも処罰できなかった。
 そのため、カール大帝は独自の手段で黒魔術のサバトの犯罪者と戦う事を決めた。
 さらに、当時、暴君の領主は正統な権力に反対する党派心の強い者と結びついていた。
 魔女は遊女として暴君の領主の城に所属していた。
 サバトに入りびたって、盗賊は、略奪した血まみれの盗品を貴族と分かち合っていた。
 最高命令者である暴君の領主が、領地の裁判所の裁判を自由にしていた。
 暴君の領主の一味の武力によって、公共の負担は弱者と貧者だけに重くのしかかった。
 ドイツのヴェストファーレンでは悪が栄華を極めていた。
 カール大帝は、秘密の使命を託して、信頼できる代行者達をドイツのヴェストファーレンに急いで派遣した。
 カール大帝の密使達は、権力に虐げられていても努力している人、身分の貴賤を問わず未だに正義を愛している人をまとめ、共同の誓いと警戒によって結束させた。
 カール大帝の密使達は、正義を愛している人達を、秘伝伝授者に受け入れて、大帝カール自身が認めた権力を全て知らせた。
 カール大帝の密使達がまとめた、正義を愛している人達は、「秘密裁判所」を設立した。
 「秘密裁判所」は生殺与奪の権利を持つ一種の秘密警察であった。
 「秘密裁判所」を取り巻く神秘と、「秘密裁判所」の処刑の迅速さは、未だに未開の大衆の想像力に好印象を与えるのに役立った。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」は巨人的な規模に成った。
 「秘密裁判所」の仮面をした裁判官の出現の話に、大衆は震えた。
 警備や酒宴の人だかりの中で貴族の家の門につけられた「秘密裁判所」への召喚状の話に、大衆は震えた。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の判決文の抜粋が記された巻物がつけられた、恐るべき十字形の短剣で胸を刺されて死んでいるのが見つかった盗賊の頭の話に、大衆は震えた。
 「秘密裁判所」は手続きに不思議な形を取った。
 犯罪者は不審な十字路に出頭する様に召喚される。
 黒衣をまとった男が犯罪者を集会へ連れて行く。
 犯罪者は目隠しをされる。
 沈黙の中、犯罪者は連れて行かれる。
 常に、犯罪者の連行は夜の不穏当な時間に行われた。
 なぜなら、「秘密裁判所」は真夜中にだけ判決を下した。
 犯罪者は広大な地下室に連行される。
 地下室で1人だけの声が犯罪者を取り調べる。
 犯罪者の目隠しが外される。
 地下室が奥まで光で照らされる。
 「秘密裁判所」の仮面をして黒衣をまとった裁判官達が座っている。
 「秘密裁判所」の判決は常に死刑とは限らなかった。
 なぜなら、「秘密裁判所」の裁判官は犯罪の事情を知っていた。
 しかし、「秘密裁判所」では犯罪の事情については何も明かされなかった。
 なぜなら、犯罪の事情を明かした者は即座に殺される。
 (犯罪の事情を明かすと「秘密裁判所」の裁判官の正体が判明する可能性が有るから。)
 時には、「秘密裁判所」の畏敬するべき集団は多数に成り、報復者の軍団に相当するほどであった。
 ある晩、皇帝が自ら「秘密裁判所」の議長を務めると、千人以上の裁判官が皇帝の周りに円座していた。
 1400年のドイツには1万人の「秘密裁判所」の裁判官が存在した。
 良心がやましい人は、自分の血縁者や友人が「秘密裁判所」の裁判官ではないか、と疑うほどであった。
 後記の様に、ドイツのブラウンシュヴァイク公ヴィルヘルムは、ある時、話していたと記録されている。

「ドイツのシュレースヴィヒ公アドルファスが私の所に訪問して来たら、私はアドルファスを絶対に絞首刑にする必要が有る。なぜなら、私は(『秘密裁判所』によって)絞首刑にされる事を望まない」

 一時、皇帝であった、ブラウンシュヴァイク公フリードリヒは、「秘密裁判所」の召喚に従う事を拒否した。
 「秘密裁判所」の召喚を拒絶した時から、フリードリヒは、頭から足まで武装し、護衛たちに囲まれていた。
 しかし、ある日、フリードリヒは、護衛たちから少しだけ離れて、鎧のいくつかの部分を緩めた。
 (排泄するために。)
 フリードリヒは、護衛たちの所に戻って来なかった。
 護衛たちは、一時フリードリヒが隠れた林に入った。
 不適切な男フリードリヒは「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の短剣を体に刺されて死んでいた。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の短剣には、フリードリヒへの判決文が付けられていた。
 全方位を見まわして、フリードリヒの護衛たちは、ゆっくりと立ち去って行く仮面をした男を見つけた。
 しかし、「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の裁判官を追いかける勇気がある人はいなかった。
 ドイツのヴェストファーレンの古書の中に「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典が見つかった。
 後記の見出しで、ミューラーの帝国劇場で、「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典は印刷された。

「772年にカール大帝が定め、1404年に王ロベルトが変更した、ドイツのヴェストファーレンの『秘密裁判所』、『聖フェーメ団』の法典。
王ロベルトは、『光に照らされた者』の『秘密裁判所』、『聖フェーメ団』に、王ロベルトの権限を与えた後に、正義の執行に必要な法典への変更と追加をした」

 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典の最初のページの注釈は、死刑という罰によって、俗人が「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典を読むのを禁じている。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」という秘密結社に与えられた「光に照らされた者」という言葉は、「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の使命を全て明かしている。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」は、闇の崇拝者を闇の中で探し出す必要が有った。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」は、黒魔術に味方して社会への陰謀を企てる者に対して神秘的に対抗した。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」は、昼の光を犯罪の陰謀に投じる、実に、光の秘密の戦士であり、判決を下す前に突然に裁判所である地下室を光で照らす事によって、光の秘密の戦士である事を表した。
 カール大帝の下、公に成った「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典は、闇の暴君の一味に対する聖戦を認めた。
 (悪人の霊の)魔術師、占い師、誘惑者、「(結婚の完成のための性交を妨げる呪いの)飾り紐を結ぶ者」、媚薬のふりをして毒を盛った人に与えた刑罰を「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典の記録を見て確認する事が可能である。
 大気を乱す事、大嵐を起こす事、符やタリスマンを作る事、くじを引く事、人や家畜に呪いや魔術の誘惑術を実行する事を「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典は刑罰の対象とした。
 (悪人の霊の)魔術師、占星術師、占い師、降霊術師、数秘術師は、憎むべき者であると宣言されて、盗賊や暗殺者と同じ刑罰を与えられた。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」の法典の厳しさは、黒魔術の恐るべき儀式と黒魔術の幼子の生贄についての全ての話を思い出せば、理解できるであろう。
 黒魔術への弾圧が多数の厳しい形を取っていたとすると、黒魔術の危険性は実際に重大であったに違いない。
 「秘密裁判所」、「聖フェーメ団」と起源が同じ(カール大帝)である団体は「遍歴騎士団」である。
 「遍歴騎士団」は、一種の「秘密裁判所」であった。
 「遍歴騎士団」は、城主の圧政と降霊術師(といった悪人の霊の魔術師)の悪意に対して、神と槍の力に物を言わせた。
 「遍歴騎士団」は、武装した宣教師であった。
 「遍歴騎士団」は、十字の手振り身振りによって自身を守ってから、不信心な悪人を一刀両断にした。
 そのため、「遍歴騎士団」は、徹底した献身の1つである命をかけた殉教によって愛を清めて、気高い令嬢達に覚えられた。
 異教徒の遊女のために、奴隷が生贄として捧げられ、古代世界の勝利者が諸々の都市を燃やしたが、異教徒の遊女から、キリスト教徒はすでに遠くかけ離れている。
 キリスト教徒の令嬢のためには、異教徒の遊女とは異なる、ささげ物が必要である。
 キリスト教徒の令嬢のために、弱者や権力に虐げられた人のために命の危険を冒す必要が有る。
 キリスト教徒の令嬢のために、無実の罪で牢獄に閉じ込められた人を解放する必要が有る。
 キリスト教徒の令嬢のために、神聖な愛を冒涜する人に罰を与える必要が有る。
 そのため、紋章を刺繍されたスカートをはいた、キリスト教徒の愛らしい清らかな純白な令嬢達は、
優美な繊細な青白い手の、キリスト教徒の令嬢達は、
生きている聖母マリアである、キリスト教徒の令嬢達は、
百合の様に気高い、キリスト教徒の令嬢達は、
時祷書を手に下げ、帯にロザリオを下げ、教会から戻って来た、キリスト教徒の令嬢達は、
金や銀で刺繍されたヴェールを外して、キリスト教徒の令嬢達の前にひざまずいてキリスト教徒の令嬢達のために祈り神について想像する「遍歴騎士」にスカーフとしてヴェールを与えた。
 エヴァとエヴァの誤りを忘れよう。
 聖母マリアの気高い娘達、キリスト教徒の気高い令嬢達による言い表せないほどの恵みによって、エヴァの誤りは千回、許され、千回以上、つぐなわれている。
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