8 / 16
<第一章 第5話 霊視少女>
しおりを挟む
<第一章 第5話>
少年たちが、襲いかかってきた。ゾンビのように、両腕を前に伸ばして。噛みつくために、口を開けて。
意識を奪われているため、本能のままに襲ってくるのだ。
つかまれると、動きが封じられてしまうかも知れない。
それに、噛まれるのも嫌だ。
射程距離の長い攻撃のほうが良い。つかまれないためには。
右前蹴りを繰り出した。
吹っ飛んだ。正面の少年が、後方に。みぞおちに、右前蹴りが決まったからだ。
左前の少年が、尻もちをついた。上体を、くの字に折って。右前蹴りを、脇腹に蹴り込んだからだ。蹴り足を地面に下ろさずに、蹴り込んだ。
右前の少年も、尻もちをついた。蹴り足を地面に下ろさずに、右横蹴りを脇腹に蹴り込んだからだ。
三名を倒すのに、三秒かからなかった。二秒から二秒半だ。
三名の後方からも、操られた少年たちが襲いかかってきた。
次々に、うずくまった。少年たちが。
連続で、右横蹴りを繰り出したからだ。右の蹴り足を地面に下ろさずに、次々にみぞおちや脇腹に、右横蹴りを蹴り込んだ。
蹴り足を地面に下ろさずに蹴ったほうが、より素速く連続で蹴りを出せる。その一方で、体重を乗せない蹴り方のため、威力は低下する。
だが、襲ってきた少年たちは皆、うずくまったまま立ち上がれない。
鍛えてない者ばかりのようだ。
横蹴りを選択したのは、前蹴りよりも射程距離が長いからだ。
次々に、蹴り倒した。ゾンビのように襲ってくる少年たちを。
三名蹴り倒したところで、右足を下ろした。
その直後、今度は右足を軸足とし、左足で横蹴りを繰り出した。連続で。
脇道は、道路の幅が狭い。二メートル半くらいだ。そのため少年たちは、正面から襲ってくる。五月雨式に。
脇をすり抜けて背後に回る者は、いない。意識を奪われ、本能のまま、獣のように襲ってくるため、頭を使って戦うことができないのだ。
十五名を蹴り倒した。十秒強の間に。
立ち上がる者は、まだいない。
彼らの後方から、新手の少年たちが前進してきた。ゾンビのような表情で。
新手の少年たちは、うずくまる十五名の身体に、次々につまずいた。足を取られて、転倒した者もいた。
意識を奪われているせいか、足下が視界に入らないようだ。
だが、ゾンビのような表情をした少年たちが、続々と脇道に進入してくる。
通学路の坂道には、登校中の少年少女たちが多数いる。半径五十メートル以内にいる少年の数は、五十名以上いるだろう。
ミコが、サトルの手をつかんだ。
「今のうちよ。早く行きましょう」
サトルは手を引かれて移動しながらも、反論した。
「この道の奥は、行き止まりだよ」
「神社に結界を張ってあるの。操り人形は、結界内には入れないわ」
この脇道の奥は、富士見坂神社の参道に続く。富士見坂神社の出入り口は、一カ所だけだ。
そのため、神社の境内に入れば、サトルたちにも逃げ道がない。袋のネズミだ。
それは、まずいのではないか。
サトルが、そう思ったときだった。
ミコが、振り返って叫んだ。
「オートじゃない者がいるわ。それも、多数。こっちに来る!」
サトルも、振り返った。
「どれだ?」
「サトルには、見えないの? 操り糸が」
「見えない」
突然、背中に抱きついてきた。ミコが。
一瞬、焦った。動きを封じられた、と思ったからだ。
「共有するわ。あたしの霊視を」
ミコが自分の額を、サトルの背中につけた。
視界が、変わった。
「今度は、見えるでしょ」
少年たちが、襲いかかってきた。ゾンビのように、両腕を前に伸ばして。噛みつくために、口を開けて。
意識を奪われているため、本能のままに襲ってくるのだ。
つかまれると、動きが封じられてしまうかも知れない。
それに、噛まれるのも嫌だ。
射程距離の長い攻撃のほうが良い。つかまれないためには。
右前蹴りを繰り出した。
吹っ飛んだ。正面の少年が、後方に。みぞおちに、右前蹴りが決まったからだ。
左前の少年が、尻もちをついた。上体を、くの字に折って。右前蹴りを、脇腹に蹴り込んだからだ。蹴り足を地面に下ろさずに、蹴り込んだ。
右前の少年も、尻もちをついた。蹴り足を地面に下ろさずに、右横蹴りを脇腹に蹴り込んだからだ。
三名を倒すのに、三秒かからなかった。二秒から二秒半だ。
三名の後方からも、操られた少年たちが襲いかかってきた。
次々に、うずくまった。少年たちが。
連続で、右横蹴りを繰り出したからだ。右の蹴り足を地面に下ろさずに、次々にみぞおちや脇腹に、右横蹴りを蹴り込んだ。
蹴り足を地面に下ろさずに蹴ったほうが、より素速く連続で蹴りを出せる。その一方で、体重を乗せない蹴り方のため、威力は低下する。
だが、襲ってきた少年たちは皆、うずくまったまま立ち上がれない。
鍛えてない者ばかりのようだ。
横蹴りを選択したのは、前蹴りよりも射程距離が長いからだ。
次々に、蹴り倒した。ゾンビのように襲ってくる少年たちを。
三名蹴り倒したところで、右足を下ろした。
その直後、今度は右足を軸足とし、左足で横蹴りを繰り出した。連続で。
脇道は、道路の幅が狭い。二メートル半くらいだ。そのため少年たちは、正面から襲ってくる。五月雨式に。
脇をすり抜けて背後に回る者は、いない。意識を奪われ、本能のまま、獣のように襲ってくるため、頭を使って戦うことができないのだ。
十五名を蹴り倒した。十秒強の間に。
立ち上がる者は、まだいない。
彼らの後方から、新手の少年たちが前進してきた。ゾンビのような表情で。
新手の少年たちは、うずくまる十五名の身体に、次々につまずいた。足を取られて、転倒した者もいた。
意識を奪われているせいか、足下が視界に入らないようだ。
だが、ゾンビのような表情をした少年たちが、続々と脇道に進入してくる。
通学路の坂道には、登校中の少年少女たちが多数いる。半径五十メートル以内にいる少年の数は、五十名以上いるだろう。
ミコが、サトルの手をつかんだ。
「今のうちよ。早く行きましょう」
サトルは手を引かれて移動しながらも、反論した。
「この道の奥は、行き止まりだよ」
「神社に結界を張ってあるの。操り人形は、結界内には入れないわ」
この脇道の奥は、富士見坂神社の参道に続く。富士見坂神社の出入り口は、一カ所だけだ。
そのため、神社の境内に入れば、サトルたちにも逃げ道がない。袋のネズミだ。
それは、まずいのではないか。
サトルが、そう思ったときだった。
ミコが、振り返って叫んだ。
「オートじゃない者がいるわ。それも、多数。こっちに来る!」
サトルも、振り返った。
「どれだ?」
「サトルには、見えないの? 操り糸が」
「見えない」
突然、背中に抱きついてきた。ミコが。
一瞬、焦った。動きを封じられた、と思ったからだ。
「共有するわ。あたしの霊視を」
ミコが自分の額を、サトルの背中につけた。
視界が、変わった。
「今度は、見えるでしょ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
女子切腹同好会
しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。
はたして、彼女の行き着く先は・・・。
この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。
また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。
マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。
世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる