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エピローグ 戦い終わらず絶体絶命?
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<エピローグ>
ダリアが、言い放った。上から目線で。
「解散ね。連合遊撃隊は」
ホイールが、うなった。腕組みを、しながら。
「そうだな。お互いに、目的は達した。まだ、南三区の南西エリアには、無産者革命党の勢力が残っているが。それに、共和国の特殊工作部隊も」
木曜日。帝都大乱六日目。午後五時過ぎ。南三区南東エリア第五ブロックのレストラン。連合遊撃隊の作戦本部だ。
ダリアが、視線を向けた。ルビー・クールに。
「あたしたち自由革命党遊撃隊は、明日から転戦よ。南一区に」
ホイールが、口を開いた。腕組みしたまま。
「南一区は、ひどいらしいな。無産者革命党の支配地域が、広いそうだ」
ハンマーが、言葉を継いだ。
「南一区の同志は、食料不足で苦しんでいる。ここ南三区で押さえた小麦粉などの食料品を、南一区に運ばなければならない。一刻も早く」
ダリアが、言葉を続けた。ルビー・クールを見つめながら。
「自由革命党が得た情報に寄れば、明後日の土曜日正午に、南一区の無産者革命党は、臨時政府発足式を行うわ。無産者革命党第一師団から第三師団の三個師団合同で。そして、景気づけのため、拉致監禁していた貴族女七名を、絞首刑にするようよ」
ダリアは、視線を送った。ルビー・クールに。今の説明の補足を、求めるように。
しかたがないので、ルビー・クールが口を開いた。
「その貴族女性たちは、南一区にある孤児院に、ボランティアとして、訪れていたそうよ。帝都大乱初日の先週の土曜日に。新聞情報だけど」
ダリアが、言葉を続けた。
「その発足式と貴族女たちの絞首刑ショーには、無産者革命党第一師団から第三師団の師団長、副師団長、師団参謀、計九名が集まるそうよ。それに、オブザーバー参加で、帝都最大マフィア銀狼会の四大幹部の一人、クレージー・ドッグも参加するそうよ」
理解した。ダリアが、なにを言いたいのかが。
ルビー・クールが、発言した。眉間に、少しばかり、しわを寄せて。
「あたしも、なんとか救出したいと思っていたのよ。孤児院にボランティアに来ていた貴族女性たちのことを」
ダリアが、ホイールを見た。なにかを、期待して。
ホイールも、それに気づいたようだ。
「オレたちに、なにを期待してるんだ?」
「べつに」
ダリアが、上から目線で答えた。
しかし、彼女の表情からすると、協力を欲しがっている。労農革命党の協力を。
それも、当然だ。自由革命党は、人手が足りない。
一方、労農革命党は、従軍経験者が、南三区だけでも、数百名単位でいる。自由革命党が、銃と弾丸を渡せば、二個か三個中隊を、すぐさま組織できる。
ホイールが、腕組みしたまま、口を開いた。
「取引なら、上に掛け合うぜ。条件は、第一に、輸送馬車がブルジョア地区を通って、小麦粉などの食料品を、南三区から南一区に運ぶ権利だ」
「ええ、いいわ。自由革命党大幹部の祖父に、頼んであげる」
ホイールが、言葉を続けた。
「第二に、南一区の同志への救援への全面協力だ」
「あなたたちが、あたしたちに協力してくれたならね」
「全部、話せよ。自由革命党は、貴族政の打倒を目指している。ゆえに、貴族女たちの絞首刑など、どうでも良いはずだ。それに、庶民地区での無産者革命党臨時政府の発足も」
ダリアが、肩をすくめた。しかたがないわね、といった表情で。
「無産者革命党は、党員たちの前で、景気づけに貴族女たちを絞首刑にしたあと、一万二千名の大部隊で、南一区北東エリアに総攻撃する計画なのよ」
南一区北東エリアは高級住宅街で、自由革命党の戦闘員が、防衛している。
「自由革命党の戦闘員は皆、優秀よ。だけど、人数が足りない。一万二千名の大攻勢には、持ちこたえられない。多勢に無勢で。だから、その前に、無産者革命党の幹部を、一網打尽にする必要がある。その絶好の機会が、明後日よ」
ホイールが、視線を向けた。それに、ハンマーも。ルビー・クールに。
口を開いた。ルビー・クールが。
「絶好の機会を、逃す手は、ないわ。南一区の無産者革命党を一網打尽にし、善良な貴族女性たちも救出する。それに、ろくでもないマフィアの幹部も仕留めれば、社会にとって良いことずくめね」
全員を、見回した。ルビー・クールが。
「あたしも、南一区に転戦するわ」
言い切った。きっぱりと。
ホイールとハンマーが、満足そうに頷いた。
口を開いた。ホイールが。
「オレたちは南三区から離れられないが、上を説得する。それに、南一区の同志たちにも、協力を求める」
ルビー・クールは、視線を向けた。エルザに。
ニヤついた顔で、答えた。エルザが。
「あたしも、南一区に転戦するわ。だって、ルビーのそばにいると、おもしろいことが、次々に起こるから。こんな楽しいイベントを、逃す手はないわ」
決まった。ルビー・クール、エルザ、ダリア、自由革命党、それに労農革命党による共闘路線が。
ルビー・クールが、宣言した。
「明後日の作戦を、たてるわよ。南一区解放作戦を」
<奪還編> 終わり
ダリアが、言い放った。上から目線で。
「解散ね。連合遊撃隊は」
ホイールが、うなった。腕組みを、しながら。
「そうだな。お互いに、目的は達した。まだ、南三区の南西エリアには、無産者革命党の勢力が残っているが。それに、共和国の特殊工作部隊も」
木曜日。帝都大乱六日目。午後五時過ぎ。南三区南東エリア第五ブロックのレストラン。連合遊撃隊の作戦本部だ。
ダリアが、視線を向けた。ルビー・クールに。
「あたしたち自由革命党遊撃隊は、明日から転戦よ。南一区に」
ホイールが、口を開いた。腕組みしたまま。
「南一区は、ひどいらしいな。無産者革命党の支配地域が、広いそうだ」
ハンマーが、言葉を継いだ。
「南一区の同志は、食料不足で苦しんでいる。ここ南三区で押さえた小麦粉などの食料品を、南一区に運ばなければならない。一刻も早く」
ダリアが、言葉を続けた。ルビー・クールを見つめながら。
「自由革命党が得た情報に寄れば、明後日の土曜日正午に、南一区の無産者革命党は、臨時政府発足式を行うわ。無産者革命党第一師団から第三師団の三個師団合同で。そして、景気づけのため、拉致監禁していた貴族女七名を、絞首刑にするようよ」
ダリアは、視線を送った。ルビー・クールに。今の説明の補足を、求めるように。
しかたがないので、ルビー・クールが口を開いた。
「その貴族女性たちは、南一区にある孤児院に、ボランティアとして、訪れていたそうよ。帝都大乱初日の先週の土曜日に。新聞情報だけど」
ダリアが、言葉を続けた。
「その発足式と貴族女たちの絞首刑ショーには、無産者革命党第一師団から第三師団の師団長、副師団長、師団参謀、計九名が集まるそうよ。それに、オブザーバー参加で、帝都最大マフィア銀狼会の四大幹部の一人、クレージー・ドッグも参加するそうよ」
理解した。ダリアが、なにを言いたいのかが。
ルビー・クールが、発言した。眉間に、少しばかり、しわを寄せて。
「あたしも、なんとか救出したいと思っていたのよ。孤児院にボランティアに来ていた貴族女性たちのことを」
ダリアが、ホイールを見た。なにかを、期待して。
ホイールも、それに気づいたようだ。
「オレたちに、なにを期待してるんだ?」
「べつに」
ダリアが、上から目線で答えた。
しかし、彼女の表情からすると、協力を欲しがっている。労農革命党の協力を。
それも、当然だ。自由革命党は、人手が足りない。
一方、労農革命党は、従軍経験者が、南三区だけでも、数百名単位でいる。自由革命党が、銃と弾丸を渡せば、二個か三個中隊を、すぐさま組織できる。
ホイールが、腕組みしたまま、口を開いた。
「取引なら、上に掛け合うぜ。条件は、第一に、輸送馬車がブルジョア地区を通って、小麦粉などの食料品を、南三区から南一区に運ぶ権利だ」
「ええ、いいわ。自由革命党大幹部の祖父に、頼んであげる」
ホイールが、言葉を続けた。
「第二に、南一区の同志への救援への全面協力だ」
「あなたたちが、あたしたちに協力してくれたならね」
「全部、話せよ。自由革命党は、貴族政の打倒を目指している。ゆえに、貴族女たちの絞首刑など、どうでも良いはずだ。それに、庶民地区での無産者革命党臨時政府の発足も」
ダリアが、肩をすくめた。しかたがないわね、といった表情で。
「無産者革命党は、党員たちの前で、景気づけに貴族女たちを絞首刑にしたあと、一万二千名の大部隊で、南一区北東エリアに総攻撃する計画なのよ」
南一区北東エリアは高級住宅街で、自由革命党の戦闘員が、防衛している。
「自由革命党の戦闘員は皆、優秀よ。だけど、人数が足りない。一万二千名の大攻勢には、持ちこたえられない。多勢に無勢で。だから、その前に、無産者革命党の幹部を、一網打尽にする必要がある。その絶好の機会が、明後日よ」
ホイールが、視線を向けた。それに、ハンマーも。ルビー・クールに。
口を開いた。ルビー・クールが。
「絶好の機会を、逃す手は、ないわ。南一区の無産者革命党を一網打尽にし、善良な貴族女性たちも救出する。それに、ろくでもないマフィアの幹部も仕留めれば、社会にとって良いことずくめね」
全員を、見回した。ルビー・クールが。
「あたしも、南一区に転戦するわ」
言い切った。きっぱりと。
ホイールとハンマーが、満足そうに頷いた。
口を開いた。ホイールが。
「オレたちは南三区から離れられないが、上を説得する。それに、南一区の同志たちにも、協力を求める」
ルビー・クールは、視線を向けた。エルザに。
ニヤついた顔で、答えた。エルザが。
「あたしも、南一区に転戦するわ。だって、ルビーのそばにいると、おもしろいことが、次々に起こるから。こんな楽しいイベントを、逃す手はないわ」
決まった。ルビー・クール、エルザ、ダリア、自由革命党、それに労農革命党による共闘路線が。
ルビー・クールが、宣言した。
「明後日の作戦を、たてるわよ。南一区解放作戦を」
<奪還編> 終わり
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