人たらしプリンスの初恋は淫魔でした!

ぐーたら猫

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ドギマギする日常

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 She said 

 私は大手広告会社でプランナーをしている普通の人間…といいたいけれど実は人間界で密かに暮らす淫魔です。

 幼い頃から絵を描くことが好きで、大学決める頃には広告業界に興味があった。
 そんな私は自己主張が決定的に欠落している。
 その為大学卒業前のプレゼンで、入賞間違いなしと期待されていたが結果落選した。


 落選はしたものの、今の会社で直属の上司で4年で部長まで上り詰めた霧島 鳳きりしま おおとり部長が作品を気に入り、その場で内々定が決まった。その後はトントン拍子で、現在プランナーになって6年。


 最初の頃はプレゼンで短所が発動して、プレゼンの第一審査すら通らなかった。何度も部長にはアドバイスや推薦と言った形でクライアントと直接絵コンテを見せて気に入ってもらい起用してもらったりしした。

 全てこの人のお陰だ。
 霧島部長が居なければ今頃仕事にも就けなかったかもしれない。何か恩返しが出来ればと思い日々精進している。
(部長の様に自分の作品をアピールしたい。プレゼンでも声も落ち着いていて、作品の説明を簡潔に言語化出来て話せる。)


「長……!課長!!!」


「っ!はい!…あ、さかきくん…。」


「課長。どうかされました?」


 榊くんは社会人2年目にも関わらず、大型案件に携われるくらいの実力者…。


 大口クライアントから指名でオファーが来るくらいだ。



 仔犬系の甘いマスクに人懐っこい性格、
 会社内の女性社員の早くも人気No. 1を誇る。




「う…ううん。大丈夫…」


(部長の仕事ぶりを凝視していたのバレてないよね?)



 ドキッ!
 榊くんが何気なく屈んで目線を合わせた。
(顔近いよぉ!榊くん…)


 彼は何故か私にとても懐いていて、
 クライアントからの要望のヒントや、無理な要望へのアドバイスをください!とよく話しかけてくれる。

 唯一男性社員で気軽に話せる人だ。



「はぁ…。」


(ん?榊くん今溜息ついた…?)


「課長!この書類チェックお願いします。それと、今日の飲み会課長も来ますよね!」


 そう言っていつものように可愛い顔で書類を手渡された。


(さっきの溜息は気のせい…かなぁ。)



「はい、預かります。
 んー。今のところ仕事も順調だからね、
 それに霧島部長から来てって言われてるから」


 書類をチェックしながら、霧島部長に次チェックしてもらう為付箋を貼りつつ榊くんの質問に答えた。


「……ちょう…が。」


「え?ごめん。何か言った?榊くん?」


 書類の付箋に補足事項を書きながら聞いていたので、彼の言葉を聞き取れず聞き返した。


「いえ!実は僕…飲み会に行くの新歓以来で、新歓には課長居ませんでしたし…来るのかなと思いまして!」



(新卒歓迎会…。
 あんまりお酒飲んでる場に行きたくなかったんだだよね。あの時は…)




 2年前の新歓といえば…丁度私は外に出れる状態じゃなかった。ましてお酒の席になんてもってのほかである。



 その理由は…
 私が普通の人間では無いから…。
 淫魔には発情期というものが存在する。


 発情期はある程度このご時世抑える薬は存在する。その為仕事をする距離であればかろうじてフェロモンを撒き散らしたりしない。



 だが、お酒の席や接待なんてのは何かと接近する。そうすれば、誘っていると勘違いされる。大学の時一度大きな失敗をしてからは、注意している。



 発情期の時には無理をしない!
 申し訳ないけど、欠席させて貰ったのだ。
 でも部長の手助けになる様に今回は参加させてもらおう!



「ちょう…!課長!伊織課長!」



「!?…あ、ごめん。なんだっけ?」



「本当に大丈夫ですか?体調悪いなら医務室にお連れしましょか?」
 そう言って顔を覗き込み私の顔と数センチの距離まで詰められて咄嗟に距離を取ろうとする。

「いやいや!大丈っ…きゃっ!!?」


すぐ後ろには椅子のキャスターに足を取られバランスを崩した。



(転ける……!!)











「………。あれ?」



「大丈夫かい?伊織さん。」

頭上からの声に目を開けると、そこには霧島部長がこちらを心配そうに見ていた。しかも腰に手を回し支えてくれていた。

(か、顔近い!!腰に手が~!密着しちゃってる!?)


慌てて離れてすぐに頭を下げた!顔が赤くなっているのを見られたくなかったためである。


「す、すみません!!部長」


「ははっ…伊織さんはおっちょこちょいだからなぁ。目が離せないよ。怪我しない様にね?」


そう言って手をヒラヒラと振って通り過ぎていった。
そんな部長にまた私はスマートでこう言う男性が結婚しちゃうんだよなぁ。


「大丈夫ですか?」


「え?」


「顔赤いですが…」



「え?!?!い、だい大丈夫!ご、ごめんね!
チェック完了はい!!」


私はグイッと思わず榊くんに資料を押し付けて後ろを向き座席に戻ろうとした。


「では、頑張って仕事6時までに終わらせます。チェックありがとうございました♪」



後ろ手にそれを聞きながら手を振った。

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