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27. 幸せな時間
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27. 幸せな時間
その後リビングに戻ると聖菜さんの姿はなく、部屋に行くとベッドの上で座ってスマホをいじっていた。
「なにしてんの?」
「メッセージを送ってるんだよ」
「そっか」
オレがそう言うと聖菜さんは顔をあげ、微笑みながらオレに言う。
「あれあれ?もしかして気になるのかな?」
「まぁ多少は」
「愛しの彼とやり取りしてるかもね」
「おかしいな。オレのスマホ電源落ちてたかな?」
「じゃあ愛しの彼じゃないかもね」
「嫉妬心を煽ると、オレもメンヘラになるよ」
「ふふ。それは困るなぁ」
聖菜さんはまたクスクスと笑う。なんか今日の聖菜さんはいつもより表情豊かというか、生き生きしているように見える。
そんなことを思いながら、オレは部屋のソファーに腰かける。すると聖菜さんがオレの隣に来て、肩を寄せてきた。いや……近いんだけど。
そして、オレの顔を覗き込むように見て、笑顔で言う。
「ねぇ……今日は一緒に寝よう?」
「……へっ?」
聖菜さんが急に変なことを言い出すものだから驚いてしまう。オレの反応を見て聖菜さんは楽しげにしていた。
「私、今日は一人で寝たくない気分かも」
「いやオレは床で寝ますよ」
「じゃあ私も。一緒じゃダメかな?」
「……楽しんでるでしょ」
「ううん。本心だよ。私、自分に正直に生きてるからね」
「どこが?いつもオレをからかってるでしょ?」
「あれはからかってるんじゃなくて……愛だよ?」
そう言って聖菜さんはニコニコしている。やっぱり聖菜さんには敵わないし、ズルい。
「……分かった」
「ずいぶん素直だね」
「どうせ別々に寝ても聖菜さんはオレの隣にくるでしょ?」
「よくご存じで」
いつものオレなら困るところだが、今日は違う。そういう流れがくれば、オレだって男として覚悟を決めるしかない。誰かに聖菜さんの初めてを奪われるくらいなら、オレが貰う!
こうしてオレたちは同じベッドで寝ることになった。とはいえ緊張する。でも隣にいる聖菜さんの体温が伝わってきて温かい。
「ねぇ優斗君」
「なんだ」
「手を握ってくれない?」
「いいけど」
オレは右手を聖菜さんの方に差し出す。聖菜さんも左手を差し出しオレの手を握る。聖菜さんの温もりが手に伝わってくる。
「ドキドキしてるね」
「そりゃあ……な」
「私はもっとドキドキしてるよ」
聖菜さんは握っている手を離すと、今度は身体を密着させてきた。柔らかい感触がオレに伝わる。
「ちょっ……」
そして、オレの首に両手を回し抱き着いてきた。心臓がバクバク言っているのが分かる。このままだとオレの心音が聞こえてしまう。
「あの……柔らかいものが当たってるんだけどさ」
「当ててるんだよ。触ってもいいよ?」
「いや……そんなこと言われると余計意識しちゃうんですが……」
聖菜さんの吐息と囁く声が耳元で聞こえてエロい。もうオレの理性は限界を迎えていた。
「……おや?」
「これは生理現象だから」
「つまり欲情していると」
「……まぁ……そうとも言う」
「ふふ。でもごめん優斗君。今日は女の子の日なんだ」
それを聞いてオレはほっとしたような残念な気持ちになった。
「もしかして期待したかな?」
「かなりね」
「最近素直だね。何か気持ちの変化があったのかな?」
「きっとこうなったのは、聖菜さんのせいだろうな。いつでも聖菜さんのことばかり考えてるし。……嫉妬もするようになったしな」
すると聖菜さんはオレの耳元でこう言った。
「そっか……なら責任とらないとね?」
「聖菜さん?」
「大丈夫。私は結構尽くすタイプなんだからね旦那様?」
そのまま聖菜さんは布団に潜っていく。そのあとオレは今まで味わったことのない幸福感を味わって眠りについた。
――――朝起きると、目の前に可愛い顔が見えた。オレの胸に顔を埋めている。とりあえず起き上がろうとすると、オレの胸板に顔を押し付けられていて動けない。
「えっと……おはようございます」
「ん。おはよう」
「とりあえず横にズレたいのですが」
「んー。もう少しだけこのままいさせて」
そう言いながら、さらに強く押し付けられる。聖菜さんの身体が押し付けられると、その柔らかい胸の感触が伝わってきて、また興奮してしまう。
「……おやおや?」
「完全不可抗力だよ。朝だから」
「それはズルいなぁ」
「いつもズルいのは聖菜さんでしょ」
「女は少しズルいほうが可愛いから」
聖菜さんはクスクスと笑う。こんな可愛い姿はオレ以外の誰にも見せたくない。そんなことを思いながら、オレはこの幸せな時間を過ごすのだった。
その後リビングに戻ると聖菜さんの姿はなく、部屋に行くとベッドの上で座ってスマホをいじっていた。
「なにしてんの?」
「メッセージを送ってるんだよ」
「そっか」
オレがそう言うと聖菜さんは顔をあげ、微笑みながらオレに言う。
「あれあれ?もしかして気になるのかな?」
「まぁ多少は」
「愛しの彼とやり取りしてるかもね」
「おかしいな。オレのスマホ電源落ちてたかな?」
「じゃあ愛しの彼じゃないかもね」
「嫉妬心を煽ると、オレもメンヘラになるよ」
「ふふ。それは困るなぁ」
聖菜さんはまたクスクスと笑う。なんか今日の聖菜さんはいつもより表情豊かというか、生き生きしているように見える。
そんなことを思いながら、オレは部屋のソファーに腰かける。すると聖菜さんがオレの隣に来て、肩を寄せてきた。いや……近いんだけど。
そして、オレの顔を覗き込むように見て、笑顔で言う。
「ねぇ……今日は一緒に寝よう?」
「……へっ?」
聖菜さんが急に変なことを言い出すものだから驚いてしまう。オレの反応を見て聖菜さんは楽しげにしていた。
「私、今日は一人で寝たくない気分かも」
「いやオレは床で寝ますよ」
「じゃあ私も。一緒じゃダメかな?」
「……楽しんでるでしょ」
「ううん。本心だよ。私、自分に正直に生きてるからね」
「どこが?いつもオレをからかってるでしょ?」
「あれはからかってるんじゃなくて……愛だよ?」
そう言って聖菜さんはニコニコしている。やっぱり聖菜さんには敵わないし、ズルい。
「……分かった」
「ずいぶん素直だね」
「どうせ別々に寝ても聖菜さんはオレの隣にくるでしょ?」
「よくご存じで」
いつものオレなら困るところだが、今日は違う。そういう流れがくれば、オレだって男として覚悟を決めるしかない。誰かに聖菜さんの初めてを奪われるくらいなら、オレが貰う!
こうしてオレたちは同じベッドで寝ることになった。とはいえ緊張する。でも隣にいる聖菜さんの体温が伝わってきて温かい。
「ねぇ優斗君」
「なんだ」
「手を握ってくれない?」
「いいけど」
オレは右手を聖菜さんの方に差し出す。聖菜さんも左手を差し出しオレの手を握る。聖菜さんの温もりが手に伝わってくる。
「ドキドキしてるね」
「そりゃあ……な」
「私はもっとドキドキしてるよ」
聖菜さんは握っている手を離すと、今度は身体を密着させてきた。柔らかい感触がオレに伝わる。
「ちょっ……」
そして、オレの首に両手を回し抱き着いてきた。心臓がバクバク言っているのが分かる。このままだとオレの心音が聞こえてしまう。
「あの……柔らかいものが当たってるんだけどさ」
「当ててるんだよ。触ってもいいよ?」
「いや……そんなこと言われると余計意識しちゃうんですが……」
聖菜さんの吐息と囁く声が耳元で聞こえてエロい。もうオレの理性は限界を迎えていた。
「……おや?」
「これは生理現象だから」
「つまり欲情していると」
「……まぁ……そうとも言う」
「ふふ。でもごめん優斗君。今日は女の子の日なんだ」
それを聞いてオレはほっとしたような残念な気持ちになった。
「もしかして期待したかな?」
「かなりね」
「最近素直だね。何か気持ちの変化があったのかな?」
「きっとこうなったのは、聖菜さんのせいだろうな。いつでも聖菜さんのことばかり考えてるし。……嫉妬もするようになったしな」
すると聖菜さんはオレの耳元でこう言った。
「そっか……なら責任とらないとね?」
「聖菜さん?」
「大丈夫。私は結構尽くすタイプなんだからね旦那様?」
そのまま聖菜さんは布団に潜っていく。そのあとオレは今まで味わったことのない幸福感を味わって眠りについた。
――――朝起きると、目の前に可愛い顔が見えた。オレの胸に顔を埋めている。とりあえず起き上がろうとすると、オレの胸板に顔を押し付けられていて動けない。
「えっと……おはようございます」
「ん。おはよう」
「とりあえず横にズレたいのですが」
「んー。もう少しだけこのままいさせて」
そう言いながら、さらに強く押し付けられる。聖菜さんの身体が押し付けられると、その柔らかい胸の感触が伝わってきて、また興奮してしまう。
「……おやおや?」
「完全不可抗力だよ。朝だから」
「それはズルいなぁ」
「いつもズルいのは聖菜さんでしょ」
「女は少しズルいほうが可愛いから」
聖菜さんはクスクスと笑う。こんな可愛い姿はオレ以外の誰にも見せたくない。そんなことを思いながら、オレはこの幸せな時間を過ごすのだった。
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