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765. 姫は『確信』するそうです
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765. 姫は『確信』するそうです
家族のような温かさと団結力を持ったグループというコンセプトが決まって、次は自分たちの名前を決めることになる。3人は再び、手元の資料にメモを書き込んだり、お互いの顔を見合わせたりしながら考え始めた。さっきよりはリラックスしているがそれでも真剣な表情だ。
名前一つとっても考えるべきことは多い。キャラクターのイメージ、ユニットのコンセプト、そして何より自分自身がその名前を気に入るかどうか。これから何年も付き合っていくかもしれない名前だ。後悔しないようにじっくり考えてほしい。
「漢字がいいかな?それともカタカナ?響き重視?」
「あんまり長すぎると、ファンの方が呼びにくいかも」
「可愛い感じか、かっこいい感じか……」
三人の間から、様々な言葉が聞こえてくる。個人の名前でありながら、ユニットとしてのバランスも考えなければならない。それぞれの個性を出しつつ、並んだ時に「神川家」の一員だと感じられるような。
月城さんは相変わらず口出しせず、優しい微笑みを浮かべながら彼女たちの様子を見守っている。彼女の描いたキャラクターにどんな名前が付けられるのか。生みの親としても楽しみな時間だろう。しばらくの沈黙の後、小早川さんが意を決したように口にした。
「あのひなママ。私のこのキャラクターってどんなイメージで描いたんですか?」
「ん?麻衣ちゃんのキャラクターは、見た目は3人の中で1番大人にみえるけど、猫の獣人だから年齢は5歳くらい?すごい素直な陽キャの猫で、何でもやりたがりな破天荒の猫。語尾に『にゃ』をつける語尾キャラのイメージかな」
「なるほど……なら猫を使いたい……猫丸とか可愛いかな?マオとかどうかな?猫はマオだよね中国語で?」
「いいんじゃない?マオをカタカナにするなら、美冬ちゃんと帆夏ちゃんのアバターも名前はカタカナのほうがいいかもね?ある程度統一感があった方が覚えやすいから」
月城さんは、全体のバランスを見ながらアドバイスを入れる。小早川さんが自分のキャラクターイメージを聞いたのに続き、他の2人も自分たちの設定について質問を始めた。
「あの私の陰陽師のアバターは?」
「私のも教えてください」
「うん。帆夏ちゃんのアバターは、すごい有名な陰陽師の末裔のイメージ。すごく自信家だけど根は臆病な女の子で、みんながいると頑張れるみたいな?一応6期生のリーダーのイメージなんだよ。そして美冬ちゃんのアバターは雪の精霊をイメージしてるんだ。でもすごく寒がりで、いつも厚手のコートを着ている。そのコートは『雪の精霊』としての力を抑えるためのものみたいな?クールというより物静かで、あまり目立ちたくない女の子。常に真ん中を狙うような?あとはイメージだけど、コタツとみかんとおでんが好き」
「自信家の陰陽師ですかw」
「雪の精霊……力を抑えてる……強い」
三人は、今、自分たちのアバターに込められた物語を知った。陽キャで破天荒な猫、自信家だけど臆病な陰陽師の末裔、物静かで力を持つ雪の精霊。それぞれの個性が月城さんの言葉によってより鮮明になった。
「みーたんは雪を使ったら?ほのっちは……陰陽師だから和風がいいよね」
「和風だとカタカナの名前にならなくない?」
「そっか。なら名字が和風かつカッコいいのにしない?読めるけどみたいな当て字っぽいやつ。この子紫色だから紫使ったら?」
「紫……紫雨『むらさめ』とかカッコいい……かな?」
「ほのっちセンスある!めっちゃいいじゃん!」
「あの日咲さん。陰陽師だから、頭が切れる利口って意味の『レイリ』って名前いいかも。響きも女の子っぽいし、女の子の名前でもあるし」
「紫雨レイリか。悪くないですね」
日咲さんは、自分の名前に「紫雨レイリ」という響きが当てはめられたことにどこか嬉しそうな表情を浮かべている。どうやら、彼女の名前はこれで決まりそうだ。彼女たちの間に、さらに一体感が生まれたように感じた。自分たちの力で、ユニットのコンセプトと、そして名前を決めているのだから。
「次は、みーたんの名前だね!」
「雪……平とか?平均が好きだから」
「おお!雪平なんか珍しくていい!」
「長門さん。それなら雪の精霊で強い感じなので……セレナとかどうですか?月の女神様の名前です。セレネよりセレナのほうが可愛いと思って」
「雪平セレナ。うん可愛い」
3人の名前が決まる。『雪平セレナ』『紫雨レイリ』『猫丸マオ』か。悪くない。月城さんもすごく嬉しそうに微笑んでいる。そんな時、小早川さんが口を開いた。
「あとさ今さらなんだけど私20歳なんだ。2人の方が年上だよね?でもみーたんとほのっちでいい?私のことはまいまいって呼んで!」
「私は21だからあまり変わらないよ。ほのっちでいいよ。長門さんもそう呼んでください」
「うん。私は24だから少しお姉さんかも。でも、みーたんでいいよ。みんなで頑張っていこうね」
彼女たちの間に流れる空気は、明らかにさっきまでとは違うものになっていた。自分たちで考え自分たちで決めた名前。それはただの呼び名ではない。これから彼女たちが共に歩んでいく道のりを示す。そしてきっと夢を形にできる。この場所からFmすたーらいぶCGSの新しい物語が始まる。そんな予感が、確信に変わった瞬間だった。
家族のような温かさと団結力を持ったグループというコンセプトが決まって、次は自分たちの名前を決めることになる。3人は再び、手元の資料にメモを書き込んだり、お互いの顔を見合わせたりしながら考え始めた。さっきよりはリラックスしているがそれでも真剣な表情だ。
名前一つとっても考えるべきことは多い。キャラクターのイメージ、ユニットのコンセプト、そして何より自分自身がその名前を気に入るかどうか。これから何年も付き合っていくかもしれない名前だ。後悔しないようにじっくり考えてほしい。
「漢字がいいかな?それともカタカナ?響き重視?」
「あんまり長すぎると、ファンの方が呼びにくいかも」
「可愛い感じか、かっこいい感じか……」
三人の間から、様々な言葉が聞こえてくる。個人の名前でありながら、ユニットとしてのバランスも考えなければならない。それぞれの個性を出しつつ、並んだ時に「神川家」の一員だと感じられるような。
月城さんは相変わらず口出しせず、優しい微笑みを浮かべながら彼女たちの様子を見守っている。彼女の描いたキャラクターにどんな名前が付けられるのか。生みの親としても楽しみな時間だろう。しばらくの沈黙の後、小早川さんが意を決したように口にした。
「あのひなママ。私のこのキャラクターってどんなイメージで描いたんですか?」
「ん?麻衣ちゃんのキャラクターは、見た目は3人の中で1番大人にみえるけど、猫の獣人だから年齢は5歳くらい?すごい素直な陽キャの猫で、何でもやりたがりな破天荒の猫。語尾に『にゃ』をつける語尾キャラのイメージかな」
「なるほど……なら猫を使いたい……猫丸とか可愛いかな?マオとかどうかな?猫はマオだよね中国語で?」
「いいんじゃない?マオをカタカナにするなら、美冬ちゃんと帆夏ちゃんのアバターも名前はカタカナのほうがいいかもね?ある程度統一感があった方が覚えやすいから」
月城さんは、全体のバランスを見ながらアドバイスを入れる。小早川さんが自分のキャラクターイメージを聞いたのに続き、他の2人も自分たちの設定について質問を始めた。
「あの私の陰陽師のアバターは?」
「私のも教えてください」
「うん。帆夏ちゃんのアバターは、すごい有名な陰陽師の末裔のイメージ。すごく自信家だけど根は臆病な女の子で、みんながいると頑張れるみたいな?一応6期生のリーダーのイメージなんだよ。そして美冬ちゃんのアバターは雪の精霊をイメージしてるんだ。でもすごく寒がりで、いつも厚手のコートを着ている。そのコートは『雪の精霊』としての力を抑えるためのものみたいな?クールというより物静かで、あまり目立ちたくない女の子。常に真ん中を狙うような?あとはイメージだけど、コタツとみかんとおでんが好き」
「自信家の陰陽師ですかw」
「雪の精霊……力を抑えてる……強い」
三人は、今、自分たちのアバターに込められた物語を知った。陽キャで破天荒な猫、自信家だけど臆病な陰陽師の末裔、物静かで力を持つ雪の精霊。それぞれの個性が月城さんの言葉によってより鮮明になった。
「みーたんは雪を使ったら?ほのっちは……陰陽師だから和風がいいよね」
「和風だとカタカナの名前にならなくない?」
「そっか。なら名字が和風かつカッコいいのにしない?読めるけどみたいな当て字っぽいやつ。この子紫色だから紫使ったら?」
「紫……紫雨『むらさめ』とかカッコいい……かな?」
「ほのっちセンスある!めっちゃいいじゃん!」
「あの日咲さん。陰陽師だから、頭が切れる利口って意味の『レイリ』って名前いいかも。響きも女の子っぽいし、女の子の名前でもあるし」
「紫雨レイリか。悪くないですね」
日咲さんは、自分の名前に「紫雨レイリ」という響きが当てはめられたことにどこか嬉しそうな表情を浮かべている。どうやら、彼女の名前はこれで決まりそうだ。彼女たちの間に、さらに一体感が生まれたように感じた。自分たちの力で、ユニットのコンセプトと、そして名前を決めているのだから。
「次は、みーたんの名前だね!」
「雪……平とか?平均が好きだから」
「おお!雪平なんか珍しくていい!」
「長門さん。それなら雪の精霊で強い感じなので……セレナとかどうですか?月の女神様の名前です。セレネよりセレナのほうが可愛いと思って」
「雪平セレナ。うん可愛い」
3人の名前が決まる。『雪平セレナ』『紫雨レイリ』『猫丸マオ』か。悪くない。月城さんもすごく嬉しそうに微笑んでいる。そんな時、小早川さんが口を開いた。
「あとさ今さらなんだけど私20歳なんだ。2人の方が年上だよね?でもみーたんとほのっちでいい?私のことはまいまいって呼んで!」
「私は21だからあまり変わらないよ。ほのっちでいいよ。長門さんもそう呼んでください」
「うん。私は24だから少しお姉さんかも。でも、みーたんでいいよ。みんなで頑張っていこうね」
彼女たちの間に流れる空気は、明らかにさっきまでとは違うものになっていた。自分たちで考え自分たちで決めた名前。それはただの呼び名ではない。これから彼女たちが共に歩んでいく道のりを示す。そしてきっと夢を形にできる。この場所からFmすたーらいぶCGSの新しい物語が始まる。そんな予感が、確信に変わった瞬間だった。
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