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83. Story.7 ~【流星群に願いを】~①
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83. Story.7 ~【流星群に願いを】~①
待ちに待った土曜日。あたしは結愛先パイの家に向かう。結愛先パイと一緒にいるのは楽しいし幸せだ。
そうこうしているうちに家に着く。インターホンを押してしばらくするとドアが開く。中からは結愛先パイが出てきた。いつもなら笑顔で出迎えてくれるはずなのに今日に限って表情が暗い。どうしたんだろう……何かあったんだろうか?
「結愛先パイ、どうかしたんですか?」
「ごめんなさい。少し体調が悪くて……。」
「えっ!?大変!言ってくれればいいのに!あたし帰りますよ。ちゃんと寝てください!」
「帰らないで……私凛花といたいわ。それに私は一人暮らしで誰も看病してくれないし……。」
そう言って弱々しく笑う。こんな結愛先パイ初めて見た。本当に具合が悪いんだなぁ。でもそんな時だからこそそばにいたいと思う。看病してあげなきゃ!
「凛花。ごめんなさい。せっかく楽しみにしてたのに……。」
「何言ってるんですか。側にいるだけでも嬉しいですよあたしは。」
「だって……したかったでしょ?ごめんなさい。してあげられる体力がないわ。」
「……もう寝てください。」
いつもなら反論するところだけど、結愛先パイの様子を見る限り辛そうだし、わざと心配させないようにしてるのもわかるから。とりあえず早く休んでほしい。
しばらくして結愛先パイは眠りについた。最近色々あって疲れきってたんだろうなぁ。熱もあるみたいだし。あたしはそのままリビングに行く。すると机の上に一冊の小説が置いてあった。
「ん?【流星群に願いを】読んだことないやつだ。そういえば明日は何百年に一度の流星群が見られるってテレビで言ってたっけ。だから結愛先パイこの小説を読もうとしてたのかな……。」
まあ読んでみてもいいよね? あたしは早速本を開く。
【流星群に願いを:あらすじ】
主人公の藤城寧々は、幼い頃に両親を失い、姉と二人暮らしをしていた。ある日、寧々は突然の雨に打たれていた女の子を助ける。その子はなんと自分と同い年の女の子だった。名前は桧山葵。二人は意気投合し、友達になる。しかし葵は余命が長くないことを医者から告げられ病院を抜け出していた。日に日に体調が悪くなる葵に寧々は元気になったら見たいと言っていた流星群を一緒に見る約束をする。そしていよいよ迎えたその日……。
そこには主人公が病気の少女と出会うところから始まる物語だった。彼女は余命わずかで、自分の好きなことをやりながら最期まで生きることを決めたようだ。その少女が病気で苦しんでいるのにも関わらずとても明るく前向きなので主人公は励まされるのだ。
「ん。あっ結構時間立っちゃった。結愛先パイ大丈夫かな?」
部屋に戻ると結愛先パイはまだ眠っていた。さっきより顔色は良くなったけどまだ辛そうだ。あたしは結愛先パイの手を握る。
「結愛先パイいつもありがとうございます。あたし結愛先パイの彼女になれてるかなぁ。」
すると急に手を強く握り返された気がした。起きたのかと思って顔を覗き込むと目は閉じられたままだ。なんだ気のせいか。
それから1時間くらい経ち、ようやく結愛先パイが起きた。
「凛花……。」
「結愛先パイ。まだ寝ててください。」
「ええ。凛花。喉が乾いたわ……お水を頂けないかしら?」
「あっ今持ってきますから。その間に熱を測ってください。」
結愛先パイの体温計を取ってきて渡すと、熱を測る。その間に水を持ってくると、ちょうどピピッと音が鳴ったので確認する。
【37.8°C】
うーん。まだあるな……。このまま寝てもらおう。
「結愛先パイお水です。飲んでください。」
「凛花。お願いがあるの。」
「なんですか?何でも言ってください。出来ることは何でもしますから!」
「お水を、口移しで飲ませてくれない?起き上がるの辛いわ……。」
結愛先パイはそう言うと恥ずかしそうに目を逸らす。えっ!?そんなこと今までしたことないし。でも……結愛先パイの頼みだもんな……出来ないことじゃないしな……。いつもの悪い顔じゃないし、本当に辛そうだし……。
「わかりました。」
あたしは覚悟を決めて、コップの水を口に含むとそのまま結愛先パイにキスをした。
「んっ……。ごくっ……。」
結愛先パイがゆっくり飲み込んだのを確認してから口を離そうとすると結愛先パイが何度もキスをしてくる。まるで離れたくないと言わんばかりに。そしてその行為は次第に激しくなり、舌を入れてきた。結愛先パイの唾液が混ざり合い、どんどん頭がぼーっとしていく。結愛先パイにもっと求めてほしい。結愛先パイを感じたい……。
どのくらい時間が経っただろうか。お互いの唇が離れた時には息遣いも荒くなっていた。結愛先パイの顔を見ると頬を赤く染めていて艶めかしい表情をしていた。そして結愛先パイがあたしの耳元で囁いてくる。
「脱がせて……我慢できないの。」
「結愛先パイ……。ダメですって……こんなことしちゃ……」
「その割にもう我慢できなそうな顔してるわよ……?」
その言葉を聞いて我慢の限界がくる。結愛先パイにしてあげたい。そんな気持ちが溢れてくる。あたしはベッドに上がり、結愛先パイに覆い被さるように四つん這いになる。結愛先パイはあたしの首に手を回してきた。
「私……病人だけど?」
「知ってます。でも結愛先パイが悪いんですよ……あたしを誘うから」
そう言いながら服の中に手を入れる。肌は火照っていてとても熱い。そのまま身体に触れていくとピクッと反応する。結愛先パイは声を出すまいと必死に手で抑えている。その仕草が余計に興奮させる。
「んぅ……。ふっ……。」
「可愛いですよ……。」
「はぁ……はぁ……。もういいから……。早く……。」
結愛先パイの口から漏れたその言葉で理性は完全に崩れ去った。
待ちに待った土曜日。あたしは結愛先パイの家に向かう。結愛先パイと一緒にいるのは楽しいし幸せだ。
そうこうしているうちに家に着く。インターホンを押してしばらくするとドアが開く。中からは結愛先パイが出てきた。いつもなら笑顔で出迎えてくれるはずなのに今日に限って表情が暗い。どうしたんだろう……何かあったんだろうか?
「結愛先パイ、どうかしたんですか?」
「ごめんなさい。少し体調が悪くて……。」
「えっ!?大変!言ってくれればいいのに!あたし帰りますよ。ちゃんと寝てください!」
「帰らないで……私凛花といたいわ。それに私は一人暮らしで誰も看病してくれないし……。」
そう言って弱々しく笑う。こんな結愛先パイ初めて見た。本当に具合が悪いんだなぁ。でもそんな時だからこそそばにいたいと思う。看病してあげなきゃ!
「凛花。ごめんなさい。せっかく楽しみにしてたのに……。」
「何言ってるんですか。側にいるだけでも嬉しいですよあたしは。」
「だって……したかったでしょ?ごめんなさい。してあげられる体力がないわ。」
「……もう寝てください。」
いつもなら反論するところだけど、結愛先パイの様子を見る限り辛そうだし、わざと心配させないようにしてるのもわかるから。とりあえず早く休んでほしい。
しばらくして結愛先パイは眠りについた。最近色々あって疲れきってたんだろうなぁ。熱もあるみたいだし。あたしはそのままリビングに行く。すると机の上に一冊の小説が置いてあった。
「ん?【流星群に願いを】読んだことないやつだ。そういえば明日は何百年に一度の流星群が見られるってテレビで言ってたっけ。だから結愛先パイこの小説を読もうとしてたのかな……。」
まあ読んでみてもいいよね? あたしは早速本を開く。
【流星群に願いを:あらすじ】
主人公の藤城寧々は、幼い頃に両親を失い、姉と二人暮らしをしていた。ある日、寧々は突然の雨に打たれていた女の子を助ける。その子はなんと自分と同い年の女の子だった。名前は桧山葵。二人は意気投合し、友達になる。しかし葵は余命が長くないことを医者から告げられ病院を抜け出していた。日に日に体調が悪くなる葵に寧々は元気になったら見たいと言っていた流星群を一緒に見る約束をする。そしていよいよ迎えたその日……。
そこには主人公が病気の少女と出会うところから始まる物語だった。彼女は余命わずかで、自分の好きなことをやりながら最期まで生きることを決めたようだ。その少女が病気で苦しんでいるのにも関わらずとても明るく前向きなので主人公は励まされるのだ。
「ん。あっ結構時間立っちゃった。結愛先パイ大丈夫かな?」
部屋に戻ると結愛先パイはまだ眠っていた。さっきより顔色は良くなったけどまだ辛そうだ。あたしは結愛先パイの手を握る。
「結愛先パイいつもありがとうございます。あたし結愛先パイの彼女になれてるかなぁ。」
すると急に手を強く握り返された気がした。起きたのかと思って顔を覗き込むと目は閉じられたままだ。なんだ気のせいか。
それから1時間くらい経ち、ようやく結愛先パイが起きた。
「凛花……。」
「結愛先パイ。まだ寝ててください。」
「ええ。凛花。喉が乾いたわ……お水を頂けないかしら?」
「あっ今持ってきますから。その間に熱を測ってください。」
結愛先パイの体温計を取ってきて渡すと、熱を測る。その間に水を持ってくると、ちょうどピピッと音が鳴ったので確認する。
【37.8°C】
うーん。まだあるな……。このまま寝てもらおう。
「結愛先パイお水です。飲んでください。」
「凛花。お願いがあるの。」
「なんですか?何でも言ってください。出来ることは何でもしますから!」
「お水を、口移しで飲ませてくれない?起き上がるの辛いわ……。」
結愛先パイはそう言うと恥ずかしそうに目を逸らす。えっ!?そんなこと今までしたことないし。でも……結愛先パイの頼みだもんな……出来ないことじゃないしな……。いつもの悪い顔じゃないし、本当に辛そうだし……。
「わかりました。」
あたしは覚悟を決めて、コップの水を口に含むとそのまま結愛先パイにキスをした。
「んっ……。ごくっ……。」
結愛先パイがゆっくり飲み込んだのを確認してから口を離そうとすると結愛先パイが何度もキスをしてくる。まるで離れたくないと言わんばかりに。そしてその行為は次第に激しくなり、舌を入れてきた。結愛先パイの唾液が混ざり合い、どんどん頭がぼーっとしていく。結愛先パイにもっと求めてほしい。結愛先パイを感じたい……。
どのくらい時間が経っただろうか。お互いの唇が離れた時には息遣いも荒くなっていた。結愛先パイの顔を見ると頬を赤く染めていて艶めかしい表情をしていた。そして結愛先パイがあたしの耳元で囁いてくる。
「脱がせて……我慢できないの。」
「結愛先パイ……。ダメですって……こんなことしちゃ……」
「その割にもう我慢できなそうな顔してるわよ……?」
その言葉を聞いて我慢の限界がくる。結愛先パイにしてあげたい。そんな気持ちが溢れてくる。あたしはベッドに上がり、結愛先パイに覆い被さるように四つん這いになる。結愛先パイはあたしの首に手を回してきた。
「私……病人だけど?」
「知ってます。でも結愛先パイが悪いんですよ……あたしを誘うから」
そう言いながら服の中に手を入れる。肌は火照っていてとても熱い。そのまま身体に触れていくとピクッと反応する。結愛先パイは声を出すまいと必死に手で抑えている。その仕草が余計に興奮させる。
「んぅ……。ふっ……。」
「可愛いですよ……。」
「はぁ……はぁ……。もういいから……。早く……。」
結愛先パイの口から漏れたその言葉で理性は完全に崩れ去った。
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