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第3章 使用人とメイドさんと天才魔法士令嬢(前編)
28. メイドさんと観光
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28. メイドさんと観光
無事にカイル君の鼻血も止まったみたいだし、私はブライアンの手綱を引いて馬車を走らせる。横目でカイル君を見ると顔がまだ赤いような気もするけど、とりあえずは大丈夫そうだね。
しばらく馬車を走らせると、目的の港町ルスタミラが見えてくる。
「あっルスタミラが見えてきたよカイル君」
「おー!本当だ!」
「カイル君が鼻血出しちゃったけど、何事もなく無事に着いて良かったね」
「うん。ごめんねマリアさん……」
「ううん、気にしないで。無事に着いたんだから大丈夫だよ」
本当に無事に着いて良かった。ほとんど初めて馬車を引いたけど、結構大変だったなぁ……まあでも、初めての体験が出来て楽しかったかも?ってまだ本番はエルナリア様を乗せてからだよね。頑張らないと!
とりあえず私とカイル君は馬車小屋にブライアンを預ける。カイル君は『悪いなブライアン』とか『オレの勝ちだ』とか言っていたけど、馬相手に何を言っているんだろうか。本当に不思議な人だ。
ルスタミラの町の中に入ると港町特有の潮風と磯の香りが漂ってくる。海鳥たちが空を自由に飛び回り、人々の活気ある声や生活音が響いていて、見ているだけで心躍るような光景が広がっている。
「あぁそうだ。ねぇカイル君?」
「えっ!?はいなんでしょうか!?」
「まだエルナリア様が港に着くまでに時間あるし、町を軽く見て回らない?ほら、私もカイル君もこの町に来ることってあまりないから色々見てみたいし」
「行きます!!」
この前カイル君が2人で遊びたがっていたし、ちょうどいいよね。面白いカイル君が見れそうだし。
「ふふっそれじゃあ決まりね」
「はい!よろしくお願いします!」
「楽しみだなぁ。どこにいこうかな?」
色々な所を見て回るには時間が足りないかもしれないけど、それでも楽しいはずだよね。
まずはやっぱり海鮮料理を食べたいかな。あと美味しい魚を使った串焼きも食べたいかも。とか思っちゃったりして。食いしん坊とか思われないか心配だけど、今日ぐらいは良いよね?
「ねぇカイル君。とりあえずお腹すいてない?ちょうどお昼すぎだし、何か食べながら考えようよ。ダメかな?」
「いいえ!そうですね!そうしましょう!」
元気よく返事するカイル君。しかしすぐに焦り出す。それもまた面白い。
「ん?どうしたのかな?」
「あの、お金持ってなくて……」
私はそれを聞いてクスッと笑ってしまう。本当に物語の人物がやるようなことしたよカイル君。
「うん。大丈夫だよ。今日は私が奢ってあげるから」
「ありがとうございます……」
カイル君は申し訳なさそうな顔をしている。なんともカイル君らしいというか。本当に面白くて期待を裏切らないよ。でも次は奢って貰うからね。それより今は限られた時間で楽しもう。
無事にカイル君の鼻血も止まったみたいだし、私はブライアンの手綱を引いて馬車を走らせる。横目でカイル君を見ると顔がまだ赤いような気もするけど、とりあえずは大丈夫そうだね。
しばらく馬車を走らせると、目的の港町ルスタミラが見えてくる。
「あっルスタミラが見えてきたよカイル君」
「おー!本当だ!」
「カイル君が鼻血出しちゃったけど、何事もなく無事に着いて良かったね」
「うん。ごめんねマリアさん……」
「ううん、気にしないで。無事に着いたんだから大丈夫だよ」
本当に無事に着いて良かった。ほとんど初めて馬車を引いたけど、結構大変だったなぁ……まあでも、初めての体験が出来て楽しかったかも?ってまだ本番はエルナリア様を乗せてからだよね。頑張らないと!
とりあえず私とカイル君は馬車小屋にブライアンを預ける。カイル君は『悪いなブライアン』とか『オレの勝ちだ』とか言っていたけど、馬相手に何を言っているんだろうか。本当に不思議な人だ。
ルスタミラの町の中に入ると港町特有の潮風と磯の香りが漂ってくる。海鳥たちが空を自由に飛び回り、人々の活気ある声や生活音が響いていて、見ているだけで心躍るような光景が広がっている。
「あぁそうだ。ねぇカイル君?」
「えっ!?はいなんでしょうか!?」
「まだエルナリア様が港に着くまでに時間あるし、町を軽く見て回らない?ほら、私もカイル君もこの町に来ることってあまりないから色々見てみたいし」
「行きます!!」
この前カイル君が2人で遊びたがっていたし、ちょうどいいよね。面白いカイル君が見れそうだし。
「ふふっそれじゃあ決まりね」
「はい!よろしくお願いします!」
「楽しみだなぁ。どこにいこうかな?」
色々な所を見て回るには時間が足りないかもしれないけど、それでも楽しいはずだよね。
まずはやっぱり海鮮料理を食べたいかな。あと美味しい魚を使った串焼きも食べたいかも。とか思っちゃったりして。食いしん坊とか思われないか心配だけど、今日ぐらいは良いよね?
「ねぇカイル君。とりあえずお腹すいてない?ちょうどお昼すぎだし、何か食べながら考えようよ。ダメかな?」
「いいえ!そうですね!そうしましょう!」
元気よく返事するカイル君。しかしすぐに焦り出す。それもまた面白い。
「ん?どうしたのかな?」
「あの、お金持ってなくて……」
私はそれを聞いてクスッと笑ってしまう。本当に物語の人物がやるようなことしたよカイル君。
「うん。大丈夫だよ。今日は私が奢ってあげるから」
「ありがとうございます……」
カイル君は申し訳なさそうな顔をしている。なんともカイル君らしいというか。本当に面白くて期待を裏切らないよ。でも次は奢って貰うからね。それより今は限られた時間で楽しもう。
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