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第7章 使用人とメイドさんと歓迎会
64. メイドさんと尊敬
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64. メイドさんと尊敬
そして歓迎会当日。みんなは夜に歓迎会があるので少しテンションが高めだ。まずはいつも通り仕事をしないとね。
私はカイル君とフラウちゃんと共に中庭の花壇の整備の仕事だ。この前ロダンさんに会ったときに、私が植えたお花の苗が育っていると聞いたので楽しみにしている。
しかし、そんな私よりカイル君のほうがすごく嬉しそうにしていた。なんだろう……歓迎会が楽しみなのかな?仕事のためのスコップとかバケツとかを忘れて先を行こうとしてるし……。
「カイル君」
「マリアさん!?」
「なんでそんなに驚くのかな?スコップとかバケツを持ってきたよ?」
「ありがとうございます!」
そう言って、いつものように私の胸をガン見している。本当にぶれないよカイル君は。
「あのマリア先輩。お水汲んできました」
「ありがとうフラウちゃん」
さて。メイドの先輩としてフラウちゃんにいろいろ教えないとね!
「じゃあ早速始めようか」
「「はい!」」
私はカイル君とフラウちゃんに指示をしながら仕事をすすめる。私がカイル君を見ると雑草をすごい勢いで抜いていく。……速いけど雑なんだよね。それじゃまた根っこから抜かないといけなくなるよ。
「あのカイル君。速いのはいいんだけど根元から抜かないと……」
「えっ?あっ本当ですね。すみません」
「マリア先輩!ホース繋いできました!水やりますね!」
「うん。お願いね」
……フラウちゃんって結構ドジっ子なんだよね。ただの水撒きだから心配することないと思うけど。こういう時、大体水を被ったりするんだよね……。フラグじゃないからね?
フラウちゃんは引っ張って水を撒こうとするが、先が固いのかなかなか出てこない。私が手を差し出して引っ張るのを手伝おうとすると、そのホースから大量の水が放たれる。
「きゃー!!冷たい!!」
「すっすみません!!」
草。本当に草生えちゃったよ。これ絶対服の中までびしょ濡れだよ……。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「ううん。大丈夫だよ。気にしないで」
必死に謝るフラウちゃん。なんか予想通りで怒る気にもならない。というか元から怒る気はないけどね。
そんな様子をあたふたしながらカイル君は見ているけど、『ピンクが透けてるんだよなぁ』と言って、私の胸元をチラ見していた。こら。タオルくらい持ってきてよ。まったく。
「……これじゃ仕事できないから、着替えてくるね?」
「はい。本当にすみませんでした」
私はそのまま部屋に戻り着替えることにする。まさかこんなことになるとは……。フラウちゃんもカイル君と同じで期待を裏切らないな。面白い子だ。
でも気にして落ち込んでないといいけど。頑張ってやったことだから仕方がないし、少しは自信を持ってほしいものだけどね。
私が着替えを終えて中庭の花壇に戻ると、なぜかカイル君とフラウちゃんは意気投合していた。
「よし。次はこの花壇の整備だな!やるぞフラウ!オレに続け!」
「はい!カイル先輩!」
「2人ともお待たせ。あれ?どうしたの?なんか……仲良くなってる?」
え?どういうこと?なんかフラウちゃんがカイル君を尊敬のまなざしで見てるんだけど……。
「いえそんなことはありませんよ?な?フラウ?」
「そうです。全然仲良しじゃないですよ?ね?カイル先輩?」
息ピッタリだし。もしかしてカイル君は仕事できないけど、人を惹き付ける魅力があるのかも?そう言えばエルナリア様も気にいってたし。
……でも確かに母性本能くすぐられるような可愛さはあるかも。意外に面倒見が良かったりして?
「……なんか変だけどまあいいや。仕事の続きをやろうか?」
まぁ……フラウちゃんも落ち込んでないみたいだし、これはこれでいいのかもしれない。私はそう思いながら仕事を続けることにしたのでした。
そして歓迎会当日。みんなは夜に歓迎会があるので少しテンションが高めだ。まずはいつも通り仕事をしないとね。
私はカイル君とフラウちゃんと共に中庭の花壇の整備の仕事だ。この前ロダンさんに会ったときに、私が植えたお花の苗が育っていると聞いたので楽しみにしている。
しかし、そんな私よりカイル君のほうがすごく嬉しそうにしていた。なんだろう……歓迎会が楽しみなのかな?仕事のためのスコップとかバケツとかを忘れて先を行こうとしてるし……。
「カイル君」
「マリアさん!?」
「なんでそんなに驚くのかな?スコップとかバケツを持ってきたよ?」
「ありがとうございます!」
そう言って、いつものように私の胸をガン見している。本当にぶれないよカイル君は。
「あのマリア先輩。お水汲んできました」
「ありがとうフラウちゃん」
さて。メイドの先輩としてフラウちゃんにいろいろ教えないとね!
「じゃあ早速始めようか」
「「はい!」」
私はカイル君とフラウちゃんに指示をしながら仕事をすすめる。私がカイル君を見ると雑草をすごい勢いで抜いていく。……速いけど雑なんだよね。それじゃまた根っこから抜かないといけなくなるよ。
「あのカイル君。速いのはいいんだけど根元から抜かないと……」
「えっ?あっ本当ですね。すみません」
「マリア先輩!ホース繋いできました!水やりますね!」
「うん。お願いね」
……フラウちゃんって結構ドジっ子なんだよね。ただの水撒きだから心配することないと思うけど。こういう時、大体水を被ったりするんだよね……。フラグじゃないからね?
フラウちゃんは引っ張って水を撒こうとするが、先が固いのかなかなか出てこない。私が手を差し出して引っ張るのを手伝おうとすると、そのホースから大量の水が放たれる。
「きゃー!!冷たい!!」
「すっすみません!!」
草。本当に草生えちゃったよ。これ絶対服の中までびしょ濡れだよ……。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「ううん。大丈夫だよ。気にしないで」
必死に謝るフラウちゃん。なんか予想通りで怒る気にもならない。というか元から怒る気はないけどね。
そんな様子をあたふたしながらカイル君は見ているけど、『ピンクが透けてるんだよなぁ』と言って、私の胸元をチラ見していた。こら。タオルくらい持ってきてよ。まったく。
「……これじゃ仕事できないから、着替えてくるね?」
「はい。本当にすみませんでした」
私はそのまま部屋に戻り着替えることにする。まさかこんなことになるとは……。フラウちゃんもカイル君と同じで期待を裏切らないな。面白い子だ。
でも気にして落ち込んでないといいけど。頑張ってやったことだから仕方がないし、少しは自信を持ってほしいものだけどね。
私が着替えを終えて中庭の花壇に戻ると、なぜかカイル君とフラウちゃんは意気投合していた。
「よし。次はこの花壇の整備だな!やるぞフラウ!オレに続け!」
「はい!カイル先輩!」
「2人ともお待たせ。あれ?どうしたの?なんか……仲良くなってる?」
え?どういうこと?なんかフラウちゃんがカイル君を尊敬のまなざしで見てるんだけど……。
「いえそんなことはありませんよ?な?フラウ?」
「そうです。全然仲良しじゃないですよ?ね?カイル先輩?」
息ピッタリだし。もしかしてカイル君は仕事できないけど、人を惹き付ける魅力があるのかも?そう言えばエルナリア様も気にいってたし。
……でも確かに母性本能くすぐられるような可愛さはあるかも。意外に面倒見が良かったりして?
「……なんか変だけどまあいいや。仕事の続きをやろうか?」
まぁ……フラウちゃんも落ち込んでないみたいだし、これはこれでいいのかもしれない。私はそう思いながら仕事を続けることにしたのでした。
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