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第1章 ギルド冒険者指南します!
6. 閑古鳥が鳴くのは早すぎ
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6. 閑古鳥が鳴くのは早すぎ
ここは王都の中心部から少し外れにある少し小さな冒険者ギルド『フェアリーテイル』。冒険者ギルドとは依頼を受けて冒険者に紹介する組織であり、冒険者はその依頼をこなして報酬を得る。それがギルドの役割である。
しかし、ギルドは依頼をただ紹介しているだけでは成り立たない。なぜなら依頼主は依頼をする以上、必ず見返りを求めるからだ。つまり依頼を達成してもらうことでギルドにお金を払うことになる。
ギルドはその依頼達成率によってランク分けされる。当然依頼が多いほどギルドの評価は高くなり、逆に少ないほど評価が低くなってしまう。
そこでギルドは優秀な冒険者を集め、効率よくギルドを運営していかなければならない……そう思っていたのだが……
「……誰も来ないですね」
「……はい」
オレたちのギルド『フェアリーテイル』はオープンしてから3日が経ったが、未だに冒険者が一人も訪れない状況が続いていた。
「おかしいですね。ギルドの名前だって悪くないはずなのに……」
リリスさんは不思議そうな顔をして首を傾げているが、正直オレも不思議でしょうがない。なぜ人が来ないか全く見当がつかないのだ。
「あのマスター。それより私のギルド受付嬢の格好どうですか?メイド服みたいなやつじゃなくて、知的な司書をイメージしてみたんですけど……」
「え!?あ、うん。すごく似合ってますよ!」
「本当ですか!?嬉しいです!マスターに褒めてもらえて!」
リリスさんは嬉しそうにその場でくるっと回って喜んでいる。本当に可愛い人だな。そんなことより今はこの状況をどうにかしないと。このままではギルドの評価が下がってしまう。
「うぅ……せっかくギルド受付嬢になれたのに……」
「はは……仕方ありませんよ。これも想定外の出来事ですからね」
「やっぱり他の冒険者ギルドのように、男ウケするギリギリのラインの露出が必要でしょうか?」
「いやダメですよ!?」
「むむむ。でもこのままだと収入0のままですし……イヤらしい視線を感じたらファイアボールとかで燃やせば良くないですかね?」
なら何のために露出するのかって話なんだけどな……。でも確かにギルド運営が上手くいかなければ収入もなくなる。だからといってリリスさんの肌を晒すわけにはいかない。
「リリスさん。とりあえずもう少し様子を見ましょう。何か原因があるかもしれませんから」
「はぁ。分かりました。じゃあ私はその間にその依頼書のダンジョンに潜ってきていいですか?」
「え!?」
「だって暇なんです。マスターはいつもここにいるじゃないですか。だから問題はないですよね?それにもしかしたらこの依頼に問題があるかもしれませんし、初級冒険者のダンジョンなら私なら軽く暇潰しになりますしね」
「いやまぁそれはそうなんですけど……」
リリスさんは本当にマイペースだ。まぁ別に悪いことをしているわけではないので、止める理由もない。
「わかりました。でも気をつけてくださいよ。」
「もちろんです!それじゃあいってきます!」
リリスさんはそのままギルドを出ていった。さてと……オレはこの時間を有効活用しなければ。
「……どうせ誰も来ないならオレも出掛けてこようかな」
そう言ってオレもギルドを出た。まぁバレたら怒られるかもしれないが、これもギルドのためなんだ。許してくれリリスさん。
ここは王都の中心部から少し外れにある少し小さな冒険者ギルド『フェアリーテイル』。冒険者ギルドとは依頼を受けて冒険者に紹介する組織であり、冒険者はその依頼をこなして報酬を得る。それがギルドの役割である。
しかし、ギルドは依頼をただ紹介しているだけでは成り立たない。なぜなら依頼主は依頼をする以上、必ず見返りを求めるからだ。つまり依頼を達成してもらうことでギルドにお金を払うことになる。
ギルドはその依頼達成率によってランク分けされる。当然依頼が多いほどギルドの評価は高くなり、逆に少ないほど評価が低くなってしまう。
そこでギルドは優秀な冒険者を集め、効率よくギルドを運営していかなければならない……そう思っていたのだが……
「……誰も来ないですね」
「……はい」
オレたちのギルド『フェアリーテイル』はオープンしてから3日が経ったが、未だに冒険者が一人も訪れない状況が続いていた。
「おかしいですね。ギルドの名前だって悪くないはずなのに……」
リリスさんは不思議そうな顔をして首を傾げているが、正直オレも不思議でしょうがない。なぜ人が来ないか全く見当がつかないのだ。
「あのマスター。それより私のギルド受付嬢の格好どうですか?メイド服みたいなやつじゃなくて、知的な司書をイメージしてみたんですけど……」
「え!?あ、うん。すごく似合ってますよ!」
「本当ですか!?嬉しいです!マスターに褒めてもらえて!」
リリスさんは嬉しそうにその場でくるっと回って喜んでいる。本当に可愛い人だな。そんなことより今はこの状況をどうにかしないと。このままではギルドの評価が下がってしまう。
「うぅ……せっかくギルド受付嬢になれたのに……」
「はは……仕方ありませんよ。これも想定外の出来事ですからね」
「やっぱり他の冒険者ギルドのように、男ウケするギリギリのラインの露出が必要でしょうか?」
「いやダメですよ!?」
「むむむ。でもこのままだと収入0のままですし……イヤらしい視線を感じたらファイアボールとかで燃やせば良くないですかね?」
なら何のために露出するのかって話なんだけどな……。でも確かにギルド運営が上手くいかなければ収入もなくなる。だからといってリリスさんの肌を晒すわけにはいかない。
「リリスさん。とりあえずもう少し様子を見ましょう。何か原因があるかもしれませんから」
「はぁ。分かりました。じゃあ私はその間にその依頼書のダンジョンに潜ってきていいですか?」
「え!?」
「だって暇なんです。マスターはいつもここにいるじゃないですか。だから問題はないですよね?それにもしかしたらこの依頼に問題があるかもしれませんし、初級冒険者のダンジョンなら私なら軽く暇潰しになりますしね」
「いやまぁそれはそうなんですけど……」
リリスさんは本当にマイペースだ。まぁ別に悪いことをしているわけではないので、止める理由もない。
「わかりました。でも気をつけてくださいよ。」
「もちろんです!それじゃあいってきます!」
リリスさんはそのままギルドを出ていった。さてと……オレはこの時間を有効活用しなければ。
「……どうせ誰も来ないならオレも出掛けてこようかな」
そう言ってオレもギルドを出た。まぁバレたら怒られるかもしれないが、これもギルドのためなんだ。許してくれリリスさん。
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