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第67壊 みんなで仲良く協力しよう①
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身に纏っていた闘気が無くなった途端、多重結界の反動で俺ははね飛ばされてしまった。
「なんで......まだ一分経ってないのに......」
そうか......一分の時間制限はあくまで『普通に対ジン格闘術を使用した場合』の時間であって、今みたいに無茶な使い方をした場合はもっと短くなるのか......なんでこんな単純な事に気が付かなかったんだ......
筋肉が、骨が、神経が、俺の全てが絶叫を絶えず発している。
その時、俺をとてつもなく大きな影が覆った。
三界の破壊者が進行せんとまた歩み始めたのだ。
俺の事を殺そうなんて微塵も意識していないだろう。だが、その街程もある圧倒的な大きさと質量の足の裏は動けない俺を踏み潰すには勿体ない一品だった。
だが、俺の死の影は杞憂にも振り払われる。
「壊し屋! 無茶するな全く......死ぬ所だったじゃないか!」
「ゴリラ.....じゃないガリア......なんで......」
なんでコイツが俺抱えて走ってるんだ? そんなにこの人の事知らないんですけど......
「お前にはヴィフラムの件で借りがあるからな! あとお前に依頼したい事も沢山あるんだ! ここで死なれたら困る!」
「よく分からん理屈だけど......助かったよ......」
「トウヤ大丈夫!?」
「プリメーラ......なんとか生きてるよ」
今のこの状態を生きてるとカウントしていいかは怪しいけどな。
「無茶しすぎですよ旦那。局長が来なかったら死んでましたねぇ......」
「そうだ、ライ! こんな悠長に話してる場合じゃないだろ......! 俺の攻撃が止まった途端また動き出し――――ウグッ!!」
「喋らないで! あと動かないで!」
呼吸しただけで肺が裂けそうだ......!!
「副長、旦那が回復するまでジブンらで時間を稼ぎましょぉ。局長は日頃の運動不足が祟って動けないみたいだし」
「馬鹿野郎。俺は手を出さないって言ったろ......ここへは様子を見に来ただけだ」
「まだそんな事言ってんですか......今は全員で協力するべきですよねぇ......」
なんでここでルークとライが険悪になるんだ!?
「お前ら待てって――――」
「――悪い、言い忘れていた。手は出ていないが......クギは出してたかもしれん」
ルークはその言葉を発すると同時に指をパチンと鳴らした。
すると次の瞬間、空から三界の破壊者に引けを取らないレベルでデカいクギが13本降ってきた。
それらは的確に可動部の動きを制限し、完全に動きを止めてしまった。
「そこまで長く動きを止められる訳じゃないが時間は稼げる......さぁ、協力してどうするか考えようぜ」
唖然とする一同を横目に、ルークは冷静に笑った。
「なんで......まだ一分経ってないのに......」
そうか......一分の時間制限はあくまで『普通に対ジン格闘術を使用した場合』の時間であって、今みたいに無茶な使い方をした場合はもっと短くなるのか......なんでこんな単純な事に気が付かなかったんだ......
筋肉が、骨が、神経が、俺の全てが絶叫を絶えず発している。
その時、俺をとてつもなく大きな影が覆った。
三界の破壊者が進行せんとまた歩み始めたのだ。
俺の事を殺そうなんて微塵も意識していないだろう。だが、その街程もある圧倒的な大きさと質量の足の裏は動けない俺を踏み潰すには勿体ない一品だった。
だが、俺の死の影は杞憂にも振り払われる。
「壊し屋! 無茶するな全く......死ぬ所だったじゃないか!」
「ゴリラ.....じゃないガリア......なんで......」
なんでコイツが俺抱えて走ってるんだ? そんなにこの人の事知らないんですけど......
「お前にはヴィフラムの件で借りがあるからな! あとお前に依頼したい事も沢山あるんだ! ここで死なれたら困る!」
「よく分からん理屈だけど......助かったよ......」
「トウヤ大丈夫!?」
「プリメーラ......なんとか生きてるよ」
今のこの状態を生きてるとカウントしていいかは怪しいけどな。
「無茶しすぎですよ旦那。局長が来なかったら死んでましたねぇ......」
「そうだ、ライ! こんな悠長に話してる場合じゃないだろ......! 俺の攻撃が止まった途端また動き出し――――ウグッ!!」
「喋らないで! あと動かないで!」
呼吸しただけで肺が裂けそうだ......!!
「副長、旦那が回復するまでジブンらで時間を稼ぎましょぉ。局長は日頃の運動不足が祟って動けないみたいだし」
「馬鹿野郎。俺は手を出さないって言ったろ......ここへは様子を見に来ただけだ」
「まだそんな事言ってんですか......今は全員で協力するべきですよねぇ......」
なんでここでルークとライが険悪になるんだ!?
「お前ら待てって――――」
「――悪い、言い忘れていた。手は出ていないが......クギは出してたかもしれん」
ルークはその言葉を発すると同時に指をパチンと鳴らした。
すると次の瞬間、空から三界の破壊者に引けを取らないレベルでデカいクギが13本降ってきた。
それらは的確に可動部の動きを制限し、完全に動きを止めてしまった。
「そこまで長く動きを止められる訳じゃないが時間は稼げる......さぁ、協力してどうするか考えようぜ」
唖然とする一同を横目に、ルークは冷静に笑った。
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