55 / 113
ソマリの秘密(2)
しおりを挟む
「そういえばゲームって…」
先に食べ終えたヒヤが切り出した
「あ、コレコレ!」
エチゼンは公開前の自作のアプリゲームを見せた
「ほのぼの系RPGなんだけど、やったりする?」
ヒヤは画面を凝視して、
「こんなゲーム知らない」
と呟いた
「とーぜん!俺が作ったんだもん」
「え?!」
ヒヤがキラキラした目でエチゼンを見た
「うん、それでテストプレーヤーしてほしくて呼んだんだけど…」
半分嘘で半分本当である
あの場で放り出すわけにはいかなかったが、まさかゲームに食いつくとは思わなかった
エチゼンが来月リリース予定のゲームは、【妖怪探偵】というもので、探偵の男性が様々な妖怪の力を借りて、猫探しや、学校の怪談、はたまた殺人事件などの難事件を解決しながら、商店街の町興しをする、というものだ
「グラフィックきれいだね。キャラデザとかも君がやったの?」
『君』
に違和感があった
エチゼンが固まっていると、
「あ、ごめん。名前知らなくて…プッシールームのスタッフ…の人…だよね?」
エチゼンは唖然として、
「そこから?!」
と聞き返した
「え、うん…もしかして全然知らない人だ…したか?」
「いやいや、スタッフで合ってる!合ってるけ・ど・も! もし違ってたらどうしてたの?!」
プッシールームのビルにはタトゥースタジオや、ソープランド、スナックなど、様々な業種の店が入っている
どんな人間が出入りしているかもわからない状態で、よく知りもしない人の家にノコノコついてきたのかと思うと、エチゼンは他人の事ながらゾッとした
「ヒヤくんって、もしかして、そういうの抵抗ない?」
「まあ…元々AVやってたし…」
「それにしても危険すぎない?!そういうことだけじゃなくて色々さ…」
気がつくと、ヒヤが指の皮を剥いていた
「だめ!」
エチゼンは慌ててヒヤの手を掴んだ
ヒヤの顔を見ると、とことん傷ついたような、救われたような、複雑な表情を浮かべていた
「あのさ、サタゼンジって、どんな知り合い?」
ヒヤがビクッと肩を震わせて、指を唇に持っていった
「そいつ、こないだ、店に来たんだろ?」
エチゼンが追及すると、ヒヤは震えながら爪を噛んだ
エチゼンはその手をそっと握った
握っていないと、ヒヤは爪と皮を剥いてしまう
それだけいまのこの状況が、ヒヤにはストレスなのだろう
「ほんと、何があったの…」
エチゼンは、この痛ましい心の持ち主を、なんとか救ってあげたいと思った
※※※※※※※※※※※※
「ゼンジは弟なんだ」
暖かいコーヒーを淹れてあげると、ヒヤは落ち着いたようだった
「俺の本名は佐田冷次って言うんだけど、ちょっと前までレイって名前でゲイビに出てて」
「ゲイビ…?」
「君はノンケっぽいもんね」
レイは寂しげに笑った
「てか、俺の名前、越前浩介だけど…」
「コースケ?」
「そう」
ヒヤは、エチゼンの名前を胸に刻み込むように頷いて
「コースケは、そういうの観たことある?」
AVは観るには観るが、普通の男女モノ…
いや、普通とは言いがたかったが、少なくともゲイビは範囲外だ
「俺は、いわゆるウケって言って…」
「ウケ…」
それならわかる
プッシールームのプレイヤーの中にも『ウケ』や『タチ』がいるからだ
「俺がウケに目覚めたきっかけが、弟のゼンジなんだ」
先に食べ終えたヒヤが切り出した
「あ、コレコレ!」
エチゼンは公開前の自作のアプリゲームを見せた
「ほのぼの系RPGなんだけど、やったりする?」
ヒヤは画面を凝視して、
「こんなゲーム知らない」
と呟いた
「とーぜん!俺が作ったんだもん」
「え?!」
ヒヤがキラキラした目でエチゼンを見た
「うん、それでテストプレーヤーしてほしくて呼んだんだけど…」
半分嘘で半分本当である
あの場で放り出すわけにはいかなかったが、まさかゲームに食いつくとは思わなかった
エチゼンが来月リリース予定のゲームは、【妖怪探偵】というもので、探偵の男性が様々な妖怪の力を借りて、猫探しや、学校の怪談、はたまた殺人事件などの難事件を解決しながら、商店街の町興しをする、というものだ
「グラフィックきれいだね。キャラデザとかも君がやったの?」
『君』
に違和感があった
エチゼンが固まっていると、
「あ、ごめん。名前知らなくて…プッシールームのスタッフ…の人…だよね?」
エチゼンは唖然として、
「そこから?!」
と聞き返した
「え、うん…もしかして全然知らない人だ…したか?」
「いやいや、スタッフで合ってる!合ってるけ・ど・も! もし違ってたらどうしてたの?!」
プッシールームのビルにはタトゥースタジオや、ソープランド、スナックなど、様々な業種の店が入っている
どんな人間が出入りしているかもわからない状態で、よく知りもしない人の家にノコノコついてきたのかと思うと、エチゼンは他人の事ながらゾッとした
「ヒヤくんって、もしかして、そういうの抵抗ない?」
「まあ…元々AVやってたし…」
「それにしても危険すぎない?!そういうことだけじゃなくて色々さ…」
気がつくと、ヒヤが指の皮を剥いていた
「だめ!」
エチゼンは慌ててヒヤの手を掴んだ
ヒヤの顔を見ると、とことん傷ついたような、救われたような、複雑な表情を浮かべていた
「あのさ、サタゼンジって、どんな知り合い?」
ヒヤがビクッと肩を震わせて、指を唇に持っていった
「そいつ、こないだ、店に来たんだろ?」
エチゼンが追及すると、ヒヤは震えながら爪を噛んだ
エチゼンはその手をそっと握った
握っていないと、ヒヤは爪と皮を剥いてしまう
それだけいまのこの状況が、ヒヤにはストレスなのだろう
「ほんと、何があったの…」
エチゼンは、この痛ましい心の持ち主を、なんとか救ってあげたいと思った
※※※※※※※※※※※※
「ゼンジは弟なんだ」
暖かいコーヒーを淹れてあげると、ヒヤは落ち着いたようだった
「俺の本名は佐田冷次って言うんだけど、ちょっと前までレイって名前でゲイビに出てて」
「ゲイビ…?」
「君はノンケっぽいもんね」
レイは寂しげに笑った
「てか、俺の名前、越前浩介だけど…」
「コースケ?」
「そう」
ヒヤは、エチゼンの名前を胸に刻み込むように頷いて
「コースケは、そういうの観たことある?」
AVは観るには観るが、普通の男女モノ…
いや、普通とは言いがたかったが、少なくともゲイビは範囲外だ
「俺は、いわゆるウケって言って…」
「ウケ…」
それならわかる
プッシールームのプレイヤーの中にも『ウケ』や『タチ』がいるからだ
「俺がウケに目覚めたきっかけが、弟のゼンジなんだ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる