魔力無し、チート婚約者ができる ~インテグリー=フェイス 婚約者は裏ボスだった!? 死の運命を変え、ゲーム本編をぶっ壊す!~

アイスクリーム仕立て

文字の大きさ
15 / 89
第一章 狂人たちとの出会い

第十五話 地獄の特訓

しおりを挟む
 バイセン家の夕食会も終わり、レイドは寝室に来ていた。
 ラジがレイドの為にと用意してくれた部屋だ。ちなみに、エレーヌと隣の部屋ということもいい点。まあ、ロイクの部屋とも近いが・・・

「はあ・・・ 疲れた」
 レイドはベットに腰かける。
 無事に受け入れてくれたものの、将来起きるであろう死の運命はいまだに分からないままだ。
 レイドは、壁に立てかけてあるインテグリーに目を向けた。

(やっぱり、強くならないと抗えない。けど、この家族が負けるなんてことはあり得るのか・・・?)
 こんな化け物たちの集まりとも言われている人たちがそう簡単にやられるはずなんてない。将来、何が災いとなるのかが全く分からないのだ。

 まだ考えても何も分からない。レイドはとりあえず眠りにつくのだった。

 
 何かが、明るい。何かの声が聞こえる・・・
「レ・・ド、レイド君・・・」
 うう・・・、また、「あの夢」か・・・?

「レイド君・・・ レイド君・・・」
彼を呼ぶ声は、いまだ止まらない。

「お前は・・・ 誰だ・・・?」
 レイドは声を振り絞って言う。今度こそ、話してもらうんだ・・・!

 突如、強烈なビンタを食らう。
「何を寝ぼけているんだ~? 僕だよ、ボ・ク」
 目の前にロイクの顔が・・・!

「うわあああああああ!」
 レイドは跳ね上がる。ロイクはすぐさまレイドを黙らせた。

「ちょっと、まだ早朝なんだよ~ エレーヌを起こさせたらどうするのさ?」
「ロ、ロイクさん!? どうしてここに?」
「どうして、って、普通に武術の訓練で呼びに来たんだよ~」
 ロイクはまんざらでない顔をする。

「どうして、こんな早朝に・・・?」
「君は昼から仕事があるじゃないか? ショルイセイリ? ってやつ。 だから今呼びに来たんだよ~」

 ロイクはそう言うと、剣を持って外に出た。
「着いてきて、練習場に連れて行ってあげるよ。あ、ちなみに拒否権は無いよ?」
「・・・・・・」
 レイドは仕方なく、ロイクに着いていくのだった。

 レイドが歩き始めてから数分、屋敷を出てすぐの大きな庭まで来ていた。
「ここでいいや。レイド君、さっそく始めようか?」
 ロイクは1,2,3,4と準備運動を始めた。

「ちょっと、何をするつもりですか?」
「まあ、僕の言う通りにしておけば、1週間で君はベテランの兵士と同じ水準にまでなれるよ。僕が保証する」
 ロイクは自信満々に言い張る。

「1週間!? いくら何でもそんな短い期間で出来るわけないですか! どんなスパルタですか!」
「スパルタ? ははは! 違うよ、君はで強くなれるよ」
(何を言ってるんだ? こいつは? 意味が分からない・・・)
 レイドは疑問に思う。

「実を言うとさ、僕も暇じゃないんだよね。街の見回りとか、魔獣退治とか。君を数ヶ月も見る時間なんて到底ないんだよ」
 ロイクは何やら宝玉なような物を取り出す。何か魔術でも唱えるのだろうか?

「知ってるかい? 人は、電気を使って筋肉とかを動かしてるんだよね~ ちょうどいいところに、僕は電気系魔術が得意なんだ。後は、分かるよね?」

(まずい! こいつは人に電気を流すつもりだ!)
 レイドはとっさに逃げる。ただし、もう遅かったようだ・・・

「逃がさないよ~ それ!」
 ロイクは電撃をレイドに走らせた。

「アガガガガガガ!!!!」
 レイドは機械のように動かされる。痛い痛い痛い!!
「熟練の兵士の動きをこの身で感じるんだ! 物理的にね!」
 ロイクはとても楽しそうだ。くそ、こいつめ! いつか復讐してやる!

 ロイクの電気地獄は朝まで続くのだった・・・

 ~その後、館にて~

 どうにか帰ってきた。レイドはロボットのような動きをしながら廊下を歩いている。
 すると、エレーヌが眠たそうに反対側から歩いてきた。
「・・・お、おはようございます?」
 エレーヌは疑問形になりながらも、レイドに挨拶をしてきた。

「オ、オハヨウ・・・」
 レイドはにこやかに笑おうとするが、電気ショックの影響で片方の頬しか上がらない。世にも奇妙な顔になってしまった。

「ひ、ひぃ・・・! ど、どうしたんですか!? ちゃ、ちゃんと朝食を食べましたか!?」
「ええ、食べました・・・ トウモロコシ200g、鶏むね肉100g、塩・・・」
「な、なんで原材料なんですか・・・?」
 エレーヌは若干ひきながらも、レイドに問う。

「ふふふ、それは、お兄ちゃんが教えてあげよう!」
 ロイクが横槍を入れてきた。
「に、兄さん・・・ レイドさんに何をしたんですか?」
「ただ単に、武術を教えてただけさ・・・ なあに、仕事とやらはできるはずだよ」

「イ、イッショウケンメイ、ガンバリマス・・・」
 レイドは今にも倒れそうだ。ついには、めまいを起こしてしまい、倒れこんでしまった。
「レイドさん!? しっかりしてください! レイドさーん!」
 エレーヌは慌てて回復魔術を唱え始める。

「ふふふ、僕の指導がよほど素晴らしかったようだね・・・」
(これも生き残るため、これも生き残るため・・・)
 レイドは何やらうなり声をあげている・・・

 レイドにはしばらく電撃地獄の毎日が続くのだった・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる

家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。 召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。 多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。 しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。 何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...