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第四章 学園 前期生編 ~予測不可能な学園生活~
第六十三話 ロベルトの策略
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「てめえ・・・ 何をしたのか分かってんのか!!」
カインが鬼の形相をしてロベルトに差しせまっていく。
「いやいや、あれは仕方ないよ。まさか、共鳴するなんて思ってもいなかった」
「共鳴・・・? どういうことだよ?」
「呪術は、他の呪術も一緒に発動することがあるんだ。だから、元々エレーヌにあった呪術が反応してしまったんだよ」
「ちょっと待ってくれ。あの呪い、まだ無効化できていなかったのか?」
あの呪いとは、アミアンの戦いでエレーヌが食らった呪術のことだ。
今でも彼女の左腕には、痕が残り続けている。
「いや、僕には分からない。それは術者しか知らないよ、レイド」
「そんなことよりも! お前は裏切ったんだ! よく面を見せられるぜ!」
「裏切った・・・? 君たち、何か重大なことを忘れていないか?」
「何・・・?」
ロベルトは何か合図を出した。すると、もう一人Cクラスに入ってくる。
「し、失礼しまーすぅ・・・」
「!? エマ・・・」
「え、えへへ・・・」
エマは申し訳なさげにレイドに向かっていく・・・
すると、急に目の前で土下座をし始めたのだ!
「す、すみませんでしたぁっ! まさか、あんな大事になるなんて思っていなかったんですぅ!!」
「え、あ、ちょっと・・・」
「逃げ出そうと思っても、マルクが放してくれなかったんだもん! 無理だよ! あんなサイコパス!」
「いや、俺もお前のことを誤解してしまっていたんだ。取り合えず落ち着こうか?」
「ひっ・・・ ぐすん・・・」
レイドは何とかエマを落ち着かせ、近くの椅子に座ってもらった。
「でしょ? あのマルクが素直にエマを引き渡すとは思えない。だから先に潜入しておいたんだよ」
「・・・チッ そう言うことなら先に言ってほしかったぜ」
「もしかしたら、君たちの中に内通者がいるかもしれない。そのことを考えたんだ」
(まあ、敵をだますには、まず味方からだますと言うしな・・・)
ロベルトは頭の切れる男だからそういうのもやってのける、とレイドは信じ切っていた。
「そう言うことか。何、疑ってすまなかったな」
「分かってもらえてうれしいよ。エレーヌのことについても、何か分かったら教えよう」
「ああ、頼む」
――そうして、ロベルトとの一件も済んだことで、次はエマだ。
彼女には、真実を話してもらわなければならない。
「・・・ということで、エマ。俺の聞きたいことは分かっているよな?」
「・・・もちろんよ。教えてあげたいけど・・・」
「けど?」
エマは何か府に落ちないような感じだ。
「結構歴史が変わっていて、私でも何が何だか分っかん無いのよぉ・・・」
「そうなのか?」
「全部あんたのせいよ! まったくもう・・・」
エマはそう言って爪を噛み、悩み始める。
「・・・今分かることだけでいいんだ。例えば、これは絶対に起こる、とかな?」
「・・・分かったわ。あくまで私の考えだけど、一か月後にベレーター家から宣戦布告されるはずだわ」
「そもそもべレーター家って何者なんだよ? 訳わかんないぜ」
「それは、とある宗教をやっている家で、”黒化”を信仰しているのよ」
「”黒化”? まさか、あいつらの事か?」
「そうよ。なんとも、完璧な種族になれるー、とか何とか」
「は? もっとややこしくなったぜ・・・」
カインは完璧に脱落してしまったようだ・・・
他の皆も、何が何だか分からない顔をしている。理解していそうなのは、レイドとロベルトだけだ。
「それで、そいつらの居場所とかは分からないのか?」
「そんなの分からないわよ」
「そうか、やっぱりか・・・」
(脅威が訪れると分かっていても、これじゃ対策の打ちようがないなぁ・・・)
レイドはそう考えて、頭を悩ませる。
「うーん、どうしたものか・・・」
「あ、でも、あいつらの攻撃パターンとかは覚えているわよ」
エマが思いついたように言った。
「何? それは本当なのか?」
「ふふーん! 何回ゲームであいつらを倒してきたと思っているのよ!」
「げーむ? まあいい。それより、その対策を教えてくれ」
「もちろんよ。それはずばり、インテグリ―の真の力を解放することよ!」
(真の力を、解放する・・・?)
――何のことを言っているんだ・・・?
この剣には、まだ隠された力があるというのか・・・?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~同刻、マルク視点~
「レイドォォォォォォ! レイドォォォォォォ!!」
「うるさい! 静かにしろ!」
今、マルクは試合監督の人たちによって、連行されていた。
何か薬を使っていないか、調べるためだ。
(我は・・・ こんなところで終わって良い人間じゃない!)
「放せぇ・・・ 放せぇっ!!」
「あ、コラッ!!」
マルクは残された力を振り絞り、試合監督の人たちの拘束をほどいてしまった。
そのままマルクは全力疾走する。
「フフフ・・・ ハハハ・・・!」
(そうだ・・・ まだ、神は我を見捨てていなかったぞ!)
「はぁ・・・ はぁ・・・ ようやく逃げ切れたか?」
マルクは、ついに追手を撒くことに成功した。
(ここは・・・ どこだ?)
マルクがそう考えていると、奥から人影が近づいてくることに気が付いた。
「クソッ・・・ また追手か!」
「・・・おいおい、ちょっと待った」
「き、貴様・・・ いや、貴方は・・・」
――退職したはずの元・Aクラス教師、ロマンが現れたのだ。
カインが鬼の形相をしてロベルトに差しせまっていく。
「いやいや、あれは仕方ないよ。まさか、共鳴するなんて思ってもいなかった」
「共鳴・・・? どういうことだよ?」
「呪術は、他の呪術も一緒に発動することがあるんだ。だから、元々エレーヌにあった呪術が反応してしまったんだよ」
「ちょっと待ってくれ。あの呪い、まだ無効化できていなかったのか?」
あの呪いとは、アミアンの戦いでエレーヌが食らった呪術のことだ。
今でも彼女の左腕には、痕が残り続けている。
「いや、僕には分からない。それは術者しか知らないよ、レイド」
「そんなことよりも! お前は裏切ったんだ! よく面を見せられるぜ!」
「裏切った・・・? 君たち、何か重大なことを忘れていないか?」
「何・・・?」
ロベルトは何か合図を出した。すると、もう一人Cクラスに入ってくる。
「し、失礼しまーすぅ・・・」
「!? エマ・・・」
「え、えへへ・・・」
エマは申し訳なさげにレイドに向かっていく・・・
すると、急に目の前で土下座をし始めたのだ!
「す、すみませんでしたぁっ! まさか、あんな大事になるなんて思っていなかったんですぅ!!」
「え、あ、ちょっと・・・」
「逃げ出そうと思っても、マルクが放してくれなかったんだもん! 無理だよ! あんなサイコパス!」
「いや、俺もお前のことを誤解してしまっていたんだ。取り合えず落ち着こうか?」
「ひっ・・・ ぐすん・・・」
レイドは何とかエマを落ち着かせ、近くの椅子に座ってもらった。
「でしょ? あのマルクが素直にエマを引き渡すとは思えない。だから先に潜入しておいたんだよ」
「・・・チッ そう言うことなら先に言ってほしかったぜ」
「もしかしたら、君たちの中に内通者がいるかもしれない。そのことを考えたんだ」
(まあ、敵をだますには、まず味方からだますと言うしな・・・)
ロベルトは頭の切れる男だからそういうのもやってのける、とレイドは信じ切っていた。
「そう言うことか。何、疑ってすまなかったな」
「分かってもらえてうれしいよ。エレーヌのことについても、何か分かったら教えよう」
「ああ、頼む」
――そうして、ロベルトとの一件も済んだことで、次はエマだ。
彼女には、真実を話してもらわなければならない。
「・・・ということで、エマ。俺の聞きたいことは分かっているよな?」
「・・・もちろんよ。教えてあげたいけど・・・」
「けど?」
エマは何か府に落ちないような感じだ。
「結構歴史が変わっていて、私でも何が何だか分っかん無いのよぉ・・・」
「そうなのか?」
「全部あんたのせいよ! まったくもう・・・」
エマはそう言って爪を噛み、悩み始める。
「・・・今分かることだけでいいんだ。例えば、これは絶対に起こる、とかな?」
「・・・分かったわ。あくまで私の考えだけど、一か月後にベレーター家から宣戦布告されるはずだわ」
「そもそもべレーター家って何者なんだよ? 訳わかんないぜ」
「それは、とある宗教をやっている家で、”黒化”を信仰しているのよ」
「”黒化”? まさか、あいつらの事か?」
「そうよ。なんとも、完璧な種族になれるー、とか何とか」
「は? もっとややこしくなったぜ・・・」
カインは完璧に脱落してしまったようだ・・・
他の皆も、何が何だか分からない顔をしている。理解していそうなのは、レイドとロベルトだけだ。
「それで、そいつらの居場所とかは分からないのか?」
「そんなの分からないわよ」
「そうか、やっぱりか・・・」
(脅威が訪れると分かっていても、これじゃ対策の打ちようがないなぁ・・・)
レイドはそう考えて、頭を悩ませる。
「うーん、どうしたものか・・・」
「あ、でも、あいつらの攻撃パターンとかは覚えているわよ」
エマが思いついたように言った。
「何? それは本当なのか?」
「ふふーん! 何回ゲームであいつらを倒してきたと思っているのよ!」
「げーむ? まあいい。それより、その対策を教えてくれ」
「もちろんよ。それはずばり、インテグリ―の真の力を解放することよ!」
(真の力を、解放する・・・?)
――何のことを言っているんだ・・・?
この剣には、まだ隠された力があるというのか・・・?
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~同刻、マルク視点~
「レイドォォォォォォ! レイドォォォォォォ!!」
「うるさい! 静かにしろ!」
今、マルクは試合監督の人たちによって、連行されていた。
何か薬を使っていないか、調べるためだ。
(我は・・・ こんなところで終わって良い人間じゃない!)
「放せぇ・・・ 放せぇっ!!」
「あ、コラッ!!」
マルクは残された力を振り絞り、試合監督の人たちの拘束をほどいてしまった。
そのままマルクは全力疾走する。
「フフフ・・・ ハハハ・・・!」
(そうだ・・・ まだ、神は我を見捨てていなかったぞ!)
「はぁ・・・ はぁ・・・ ようやく逃げ切れたか?」
マルクは、ついに追手を撒くことに成功した。
(ここは・・・ どこだ?)
マルクがそう考えていると、奥から人影が近づいてくることに気が付いた。
「クソッ・・・ また追手か!」
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――退職したはずの元・Aクラス教師、ロマンが現れたのだ。
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