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王国内での交戦 2つの傭兵団
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2日後。俺たちはカーライルと共に、北へ発つ事になる。
「ほぉう。流石は音に聞こえし群狼武風だな。皆良い面構えをしておる」
「は……。お褒めに預かり光栄です」
「うむ。道中、私をしっかりと守るのだぞ!」
カーライルの乗った馬車を中心に、俺たちは編隊を組む。俺の隊は全部で300人になる。これだけの規模が完全武装しているのだ。戦慣れしていない貴族からすれば頼もしく見えるだろう。
(とはいえ、団長の話によるとこのカーライルというおっさん。こう見えて魔法が使えるんだよな……)
あれからローガから聞いたのだが、カーライルは大幻霊石の祝福を受け、魔法の力を身に付けているとの事だった。
貴族も全員が魔法を使える訳ではない。国王を中心とした、一部の貴族たちの判断で祝福を受けられる貴族とそうでない貴族を分けているそうだ。
もっとも、当主であれば大体は祝福を受けられるそうだが。
ゆっくりと馬を進めていたが、途中俺に並走してくる者がいた。
「ねぇヴェルト。賊、出ると思う?」
こいつはフィン。うちの隊では年少の部類に入る上に性別は女。傭兵団ではとても浮く存在だ。
しかしフィンは隊において、主要メンバーの一人に数えられていた。
「群狼武風の旗に、完全武装の集団だぞ。まず襲い掛かってくる奴らはいないだろ」
「分からないよ~。最近は職にあぶれた騎士崩れも多いって話だし!」
「なんだ。出てきてほしいのか?」
「ふっふっふ~!」
……どっちだ。
「それにしても貴族なのに、私たちみたいな部外者に護衛させるなんて変なの」
「主だった騎士団は各地に配されているからな。王都防衛戦力にも余裕がないんだろう。それよりフィン。要塞に着いてからお前の役目だが……」
「分かってるって! 昨日も聞いたじゃん! 安心して、仕事はばっちりこなすから!」
そう言うとフィンは隊列に戻っていく。続けて俺に話しかけてきたのは、ガードンだった。
「……ヴェルト」
「ガードン。どうしたんだ?」
ガードンは群狼武風の中ではかなりの古株になり、団長との付き合いも長い。年齢も40を超えているが、その鍛えられた肉体には俺も敵わないだろう。
本来なら自分の隊を持っていてもおかしくないのだが、ガードンは隊長職は柄ではないと言い張り、今は俺の部下としてその腕を振るってくれている。
そして余談だが、見た目はとても悪そうだった。
「今朝起きたら、見知らぬ女が隣で寝ておってな。もちろん裸で」
「……はぁ?」
「まぁ昨夜は途中まで飲んでいた記憶はあるのだが……」
いきなり何を言いだすんだ。ガードンは酒をかなり飲む方ではあるが、飲み方が荒いという話は聞いた事がない。それに酒で記憶を飛ばす奴だという印象もない。
「気を付けろ」
「え、なにを?」
「こういう時は必ず襲撃を受ける。戦場に出てもう20年以上経つが。このジンクスは外れた事がない」
「……この隊を見て襲い掛かってくる奴らがいると?」
「ああ。俺は後方を固めよう。お前は前に注意しておけ」
そう言うとガードンは後ろに下がって行った。何だか不吉な予言だけ吐かれた気分だ。
俺もそうだが、群狼武風の面々は変なジンクスを信じている奴が多い。特に古参になればなるほど、その傾向は顕著だ。とはいえ、ガードンのジンクスはかなり特殊だろうが。
それでも内容が内容だ。気になった俺はアックスに向けて手で合図を送る。
「どうした、ヴェルト」
「ガードンが変なジンクスを押し付けてきてな」
「変なジンクス?」
「ああ。それによると、俺たちは襲撃を受ける確率が高いらしい」
「え、まじで?」
さすがにジンクスの内容までは言わなくていいだろうと考え、アックスには要点だけ話す。
「目的地には明日着く予定だが。念のため他の奴らにも油断しない様に伝えておいてくれ」
「何人か先行させるか?」
「そうだな。ロイに何人か付けて先行させてくれ」
「あいよ。……おい、ロイ!」
アックスは早速動いてくれた。ここは王国領だし、ノンヴァード王国の奴らと戦うなんて事にはならないだろうが。
「……一番良いのは、ガードンのジンクスが外れる事だな」
そう言えばガードンに、過去に何回あった出来事なのかを確認していなかった。実はこれが2回目とかいう話だったら当てにできない。
■
そして次の日。王都と目的地の要塞の中間にある街で一泊した俺たちは、早朝街を発つ。それからしばらくして、信じられない報告が入ってきた。
「ヴェルト!」
「どうした、アックス」
「ロイからだ! 武装した奴らが待ち構えてやがる!」
「なんだと!?」
まさかと思いながらも、報告の続きを聞く。武装集団はロイに気付き、こちらに向かって足を進めているとの事だった。
「どこのバカだ! 規模は!?」
「分からねぇ! だがこんなところに大部隊はいないだろ」
それはそうだ。完全武装の俺たちを制するだけの戦力といえば、王国内では騎士団くらいなもの。大方、職を失った騎士や傭兵崩れの集まりだろう。
「ヴェルト、ここは俺がやる。お前はお貴族様を守っといてくれ」
「……分かった。ガードン以下、ある程度の戦力はこちらに残す。頼んだぞ」
「おう!」
アックスは周囲に指示を飛ばし、兵を率いて前進を開始する。俺は馬車に近づくと、窓からカーライルに話しかけた。
「カーライル様。襲撃です」
「なに……! ここは王国内だぞ!?」
「はい。おそらく賊の類でしょう。今隊の者を向かわせましたので、直に蹴散らして帰ってくると思います」
「そ、そうか……。やれやれ、安全な場所というのはなかなか無いものだな……」
しかしこの襲撃、違和感がある。賊が狙う獲物といえば、碌に護衛の付いていない難民や商人だろう。
先行させていたロイたちは完全武装だった。普通であれば、自分たちが見つかったからといって、直ぐに交戦という選択肢にはならないはずなのだ。
(俺が賊の立場ならどうする……? 逃げるか、どういった集まりなのかを確認するだろう。だが賊はロイたちに襲い掛かかった……)
前方から戦いの音が聞こえる。以外と近い場所で始まったようだ。
(……音が大きい。妙だ。10人やそこらの数ではない……!?)
嫌な予感がする。俺も何人か連れて前に向かおうとした時。前方から轟音が鳴り響き、火柱が上がった。
「な……!?」
数人がその炎によって巻き上げられている。そいつらは賊ではなく、俺の隊にいる者たちだった。
「ばかな……!? あの炎、魔法じゃないか!」
俺たちは何と戦っているんだ!? その疑問に答える様に、前方からロイが馬に乗って駆け付けてきた。
「ヴェルト隊長!」
「ロイ! 敵は一体誰だ!? あの炎、魔法によるものだろう!?」
「そ、それが……! 奴ら、二本の剣に大鷲の文様が描かれた紋章を身に付けていて……!」
「っ!! 裂閃爪鷲か……!」
この長きに渡る世界規模の戦乱は、多くの英雄や騎士団、そして傭兵団を生み出した。そして今。傭兵団においては、二つの団がもっとも有名になっている。
一つは俺たち群狼武風。そしてもう一つが裂閃爪鷲だ。二大傭兵団として各国に知られる俺たちだが、それぞれ別の国で雇われていた。
「裂閃爪鷲はノンヴァード王国が雇い主だ……! あいつら、ゼルダンシア王国内に入り込んでいたのか……! おい! ガードンには馬車を守る様に伝えろ! 残りは俺と来い!」
「はい!」
道理で……! あいつら、初めから襲うつもりで仕掛けてきやがったんだ!
俺たちを狙ったものなのか、たまたま目に着いた兵力を削るために仕掛けてきたのか。もし俺たちを狙ったものだとすれば、どこかから情報が抜かれていた事になる。
「くそ……!」
俺は背負っていた大剣を抜くと、前方を強く睨みつける。そこでは魔法の炎に焼かれた味方の死体や、斬られた敵兵の死体が転がっていた。
「まさかノンヴァード王国の貴族様が直接くるなんてな……! えらく度胸がある奴じゃねぇか……!」
大鷲の紋章を身に付けた男が、右手で剣を振るいながら左手からは火球を飛ばす。既に何人かがそいつによって殺されている様だった。
「てめぇ! これ以上好きにはさせんぞ!」
俺は叫びと共に馬上からナイフを飛ばす。男がナイフを躱そうと体勢を崩した隙に、俺は馬から飛び降りた。
「おおおお!」
そのまま男に向かって駆けだし、剣を振りかぶる。だが男は自分の剣で上手く俺の剣をいなすと、距離を取った。
「なに……!?」
今の動き、そして剣を打ち合った感触で分かる。こいつ、かなり強い……! 貴族でここまで戦場慣れしている奴なんて、これまで数えるほどしかいなかったぞ……!
その男は軽装鎧で身を固めていた。獰猛な顔つきといい、見た目はとても貴族に見えない。
「へぇ……? お前、強いな。俺が魔術を使うと分かった上で、ひるむどころか突っ込んできた。対魔法使いとの戦闘経験もあるな……?」
「はっ! てめぇみたいな奴がノンヴァード王国では貴族をやってんのかよ! そんなに育ちが良い様には見えねぇがな……!」
俺の疑問混じりの挑発に答えたのはアックスだった。
「ヴェルト! そいつはライグだ! 貴族じゃない、裂閃爪鷲の隊長の一人だ!」
「なんだと……!?」
アックスはフィンほどではないが、そこそこ情報通だ。そのアックスが言うから間違いはないのだろうが。
それでも傭兵で魔法使いというのは初めての手合いだった事もあり、俺は驚いた。だが驚いた表情を見せたのはライグも同様だった。
「ヴェルトだと……?」
「ほぉう。流石は音に聞こえし群狼武風だな。皆良い面構えをしておる」
「は……。お褒めに預かり光栄です」
「うむ。道中、私をしっかりと守るのだぞ!」
カーライルの乗った馬車を中心に、俺たちは編隊を組む。俺の隊は全部で300人になる。これだけの規模が完全武装しているのだ。戦慣れしていない貴族からすれば頼もしく見えるだろう。
(とはいえ、団長の話によるとこのカーライルというおっさん。こう見えて魔法が使えるんだよな……)
あれからローガから聞いたのだが、カーライルは大幻霊石の祝福を受け、魔法の力を身に付けているとの事だった。
貴族も全員が魔法を使える訳ではない。国王を中心とした、一部の貴族たちの判断で祝福を受けられる貴族とそうでない貴族を分けているそうだ。
もっとも、当主であれば大体は祝福を受けられるそうだが。
ゆっくりと馬を進めていたが、途中俺に並走してくる者がいた。
「ねぇヴェルト。賊、出ると思う?」
こいつはフィン。うちの隊では年少の部類に入る上に性別は女。傭兵団ではとても浮く存在だ。
しかしフィンは隊において、主要メンバーの一人に数えられていた。
「群狼武風の旗に、完全武装の集団だぞ。まず襲い掛かってくる奴らはいないだろ」
「分からないよ~。最近は職にあぶれた騎士崩れも多いって話だし!」
「なんだ。出てきてほしいのか?」
「ふっふっふ~!」
……どっちだ。
「それにしても貴族なのに、私たちみたいな部外者に護衛させるなんて変なの」
「主だった騎士団は各地に配されているからな。王都防衛戦力にも余裕がないんだろう。それよりフィン。要塞に着いてからお前の役目だが……」
「分かってるって! 昨日も聞いたじゃん! 安心して、仕事はばっちりこなすから!」
そう言うとフィンは隊列に戻っていく。続けて俺に話しかけてきたのは、ガードンだった。
「……ヴェルト」
「ガードン。どうしたんだ?」
ガードンは群狼武風の中ではかなりの古株になり、団長との付き合いも長い。年齢も40を超えているが、その鍛えられた肉体には俺も敵わないだろう。
本来なら自分の隊を持っていてもおかしくないのだが、ガードンは隊長職は柄ではないと言い張り、今は俺の部下としてその腕を振るってくれている。
そして余談だが、見た目はとても悪そうだった。
「今朝起きたら、見知らぬ女が隣で寝ておってな。もちろん裸で」
「……はぁ?」
「まぁ昨夜は途中まで飲んでいた記憶はあるのだが……」
いきなり何を言いだすんだ。ガードンは酒をかなり飲む方ではあるが、飲み方が荒いという話は聞いた事がない。それに酒で記憶を飛ばす奴だという印象もない。
「気を付けろ」
「え、なにを?」
「こういう時は必ず襲撃を受ける。戦場に出てもう20年以上経つが。このジンクスは外れた事がない」
「……この隊を見て襲い掛かってくる奴らがいると?」
「ああ。俺は後方を固めよう。お前は前に注意しておけ」
そう言うとガードンは後ろに下がって行った。何だか不吉な予言だけ吐かれた気分だ。
俺もそうだが、群狼武風の面々は変なジンクスを信じている奴が多い。特に古参になればなるほど、その傾向は顕著だ。とはいえ、ガードンのジンクスはかなり特殊だろうが。
それでも内容が内容だ。気になった俺はアックスに向けて手で合図を送る。
「どうした、ヴェルト」
「ガードンが変なジンクスを押し付けてきてな」
「変なジンクス?」
「ああ。それによると、俺たちは襲撃を受ける確率が高いらしい」
「え、まじで?」
さすがにジンクスの内容までは言わなくていいだろうと考え、アックスには要点だけ話す。
「目的地には明日着く予定だが。念のため他の奴らにも油断しない様に伝えておいてくれ」
「何人か先行させるか?」
「そうだな。ロイに何人か付けて先行させてくれ」
「あいよ。……おい、ロイ!」
アックスは早速動いてくれた。ここは王国領だし、ノンヴァード王国の奴らと戦うなんて事にはならないだろうが。
「……一番良いのは、ガードンのジンクスが外れる事だな」
そう言えばガードンに、過去に何回あった出来事なのかを確認していなかった。実はこれが2回目とかいう話だったら当てにできない。
■
そして次の日。王都と目的地の要塞の中間にある街で一泊した俺たちは、早朝街を発つ。それからしばらくして、信じられない報告が入ってきた。
「ヴェルト!」
「どうした、アックス」
「ロイからだ! 武装した奴らが待ち構えてやがる!」
「なんだと!?」
まさかと思いながらも、報告の続きを聞く。武装集団はロイに気付き、こちらに向かって足を進めているとの事だった。
「どこのバカだ! 規模は!?」
「分からねぇ! だがこんなところに大部隊はいないだろ」
それはそうだ。完全武装の俺たちを制するだけの戦力といえば、王国内では騎士団くらいなもの。大方、職を失った騎士や傭兵崩れの集まりだろう。
「ヴェルト、ここは俺がやる。お前はお貴族様を守っといてくれ」
「……分かった。ガードン以下、ある程度の戦力はこちらに残す。頼んだぞ」
「おう!」
アックスは周囲に指示を飛ばし、兵を率いて前進を開始する。俺は馬車に近づくと、窓からカーライルに話しかけた。
「カーライル様。襲撃です」
「なに……! ここは王国内だぞ!?」
「はい。おそらく賊の類でしょう。今隊の者を向かわせましたので、直に蹴散らして帰ってくると思います」
「そ、そうか……。やれやれ、安全な場所というのはなかなか無いものだな……」
しかしこの襲撃、違和感がある。賊が狙う獲物といえば、碌に護衛の付いていない難民や商人だろう。
先行させていたロイたちは完全武装だった。普通であれば、自分たちが見つかったからといって、直ぐに交戦という選択肢にはならないはずなのだ。
(俺が賊の立場ならどうする……? 逃げるか、どういった集まりなのかを確認するだろう。だが賊はロイたちに襲い掛かかった……)
前方から戦いの音が聞こえる。以外と近い場所で始まったようだ。
(……音が大きい。妙だ。10人やそこらの数ではない……!?)
嫌な予感がする。俺も何人か連れて前に向かおうとした時。前方から轟音が鳴り響き、火柱が上がった。
「な……!?」
数人がその炎によって巻き上げられている。そいつらは賊ではなく、俺の隊にいる者たちだった。
「ばかな……!? あの炎、魔法じゃないか!」
俺たちは何と戦っているんだ!? その疑問に答える様に、前方からロイが馬に乗って駆け付けてきた。
「ヴェルト隊長!」
「ロイ! 敵は一体誰だ!? あの炎、魔法によるものだろう!?」
「そ、それが……! 奴ら、二本の剣に大鷲の文様が描かれた紋章を身に付けていて……!」
「っ!! 裂閃爪鷲か……!」
この長きに渡る世界規模の戦乱は、多くの英雄や騎士団、そして傭兵団を生み出した。そして今。傭兵団においては、二つの団がもっとも有名になっている。
一つは俺たち群狼武風。そしてもう一つが裂閃爪鷲だ。二大傭兵団として各国に知られる俺たちだが、それぞれ別の国で雇われていた。
「裂閃爪鷲はノンヴァード王国が雇い主だ……! あいつら、ゼルダンシア王国内に入り込んでいたのか……! おい! ガードンには馬車を守る様に伝えろ! 残りは俺と来い!」
「はい!」
道理で……! あいつら、初めから襲うつもりで仕掛けてきやがったんだ!
俺たちを狙ったものなのか、たまたま目に着いた兵力を削るために仕掛けてきたのか。もし俺たちを狙ったものだとすれば、どこかから情報が抜かれていた事になる。
「くそ……!」
俺は背負っていた大剣を抜くと、前方を強く睨みつける。そこでは魔法の炎に焼かれた味方の死体や、斬られた敵兵の死体が転がっていた。
「まさかノンヴァード王国の貴族様が直接くるなんてな……! えらく度胸がある奴じゃねぇか……!」
大鷲の紋章を身に付けた男が、右手で剣を振るいながら左手からは火球を飛ばす。既に何人かがそいつによって殺されている様だった。
「てめぇ! これ以上好きにはさせんぞ!」
俺は叫びと共に馬上からナイフを飛ばす。男がナイフを躱そうと体勢を崩した隙に、俺は馬から飛び降りた。
「おおおお!」
そのまま男に向かって駆けだし、剣を振りかぶる。だが男は自分の剣で上手く俺の剣をいなすと、距離を取った。
「なに……!?」
今の動き、そして剣を打ち合った感触で分かる。こいつ、かなり強い……! 貴族でここまで戦場慣れしている奴なんて、これまで数えるほどしかいなかったぞ……!
その男は軽装鎧で身を固めていた。獰猛な顔つきといい、見た目はとても貴族に見えない。
「へぇ……? お前、強いな。俺が魔術を使うと分かった上で、ひるむどころか突っ込んできた。対魔法使いとの戦闘経験もあるな……?」
「はっ! てめぇみたいな奴がノンヴァード王国では貴族をやってんのかよ! そんなに育ちが良い様には見えねぇがな……!」
俺の疑問混じりの挑発に答えたのはアックスだった。
「ヴェルト! そいつはライグだ! 貴族じゃない、裂閃爪鷲の隊長の一人だ!」
「なんだと……!?」
アックスはフィンほどではないが、そこそこ情報通だ。そのアックスが言うから間違いはないのだろうが。
それでも傭兵で魔法使いというのは初めての手合いだった事もあり、俺は驚いた。だが驚いた表情を見せたのはライグも同様だった。
「ヴェルトだと……?」
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