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背徳のとき
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夜になり、親父もいつもより早く帰ってきた。
ゲストの俺の歓迎会を兼ねて、蒼、友梨奈さんとの四人による宴会の場が設けられた。
と、言っても蒼は酒は禁止だし、食べ物も制約があるので別メニューだ。
「愁君、遠路はるばる福山まで来てもらって本当に申し訳ないね。」
親父はそう言って、俺にビールを注いだ。
「いえ、お金まで出していただいて、本当に申し訳ございません。」
俺は親父に頭を下げ、恐縮しながらビールを一口飲んだ。
「愁ちゃん、お肉食べてる?
取ろうか?」
友梨奈さんが、俺に言うと、すかさず親父が
「おいおい、馴れ馴れしすぎるんじゃないか?」
と、笑いながら指摘した。
体の関係もあるし、距離感が近くても当たり前なんだけど、バレちゃうおそれがあるからなあ…
俺の心配をよそに、蒼はそのやり取りを楽しそうに笑って見ている。
親子断絶が解消され、俺との仲まで認めてもらった事に、蒼は嬉しくて仕方ないみたいで、こんな体になっても、どことなく明るい感じがする。
「ところで愁君」
「はい?」
「この前話をした、こっちで就職する話についてはどうかね?」
「ええ。
蒼も多分こちらでずっと住む事になると思いますし、自分も福山で就職出来たらいいなと思っています。」
「そうか、それは良かった。
差し出がましいようだが、住むところは心配しないでくれ。
この家も元々は蒼太が結婚した時の事を考えて、増改築したものだし、半分は未使用のままだ。
そこに二人で住んでくれてかまわない。
同居がイヤなら、ウチが所有する物件が市内にいくつもある。
そこを使ってくれてもいい。」
「ありがとうございます。
でも、先ずはこちらで就職先を見つけないと、本末転倒な事になってしまいますね。」
グイグイ来る親父に、俺はスカした言い方で答えた。
「もし、見つからなければウチで働けばいい。
前にも話した通り、蒼太に後を継がせたいと考えてたんだが、先ずは体を治す事を優先して欲しいと思っている。
君さえ良ければ、この会社の後継者になってくれてもいいと考えているんだ。」
「ちょっと、愁ちゃんが困ってるじゃない。
勝手にこちらで決めて盛り上がってんじゃないわよ。」
友梨奈さんが助け舟を出してくれた。
「蒼太はどう思ってるんだ?」
「えっ…
ワタシは、愁ちゃんさえ良ければどちらでも…」
蒼は性格的に思いっきり気を遣うタイプだから、自分がどうしたいかなんて言うわけがない。
「蒼、お父さんやお母さんもこう言ってくれてるし、俺はお言葉に甘えようと思ってるんだ。
俺達が離れて暮らすなんてあり得ない事だから」
蒼に隠れて友梨奈さんと肉体関係を持ちながら、俺はぬけぬけと言い放ってしまった。
ゲストの俺の歓迎会を兼ねて、蒼、友梨奈さんとの四人による宴会の場が設けられた。
と、言っても蒼は酒は禁止だし、食べ物も制約があるので別メニューだ。
「愁君、遠路はるばる福山まで来てもらって本当に申し訳ないね。」
親父はそう言って、俺にビールを注いだ。
「いえ、お金まで出していただいて、本当に申し訳ございません。」
俺は親父に頭を下げ、恐縮しながらビールを一口飲んだ。
「愁ちゃん、お肉食べてる?
取ろうか?」
友梨奈さんが、俺に言うと、すかさず親父が
「おいおい、馴れ馴れしすぎるんじゃないか?」
と、笑いながら指摘した。
体の関係もあるし、距離感が近くても当たり前なんだけど、バレちゃうおそれがあるからなあ…
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親子断絶が解消され、俺との仲まで認めてもらった事に、蒼は嬉しくて仕方ないみたいで、こんな体になっても、どことなく明るい感じがする。
「ところで愁君」
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「この前話をした、こっちで就職する話についてはどうかね?」
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蒼も多分こちらでずっと住む事になると思いますし、自分も福山で就職出来たらいいなと思っています。」
「そうか、それは良かった。
差し出がましいようだが、住むところは心配しないでくれ。
この家も元々は蒼太が結婚した時の事を考えて、増改築したものだし、半分は未使用のままだ。
そこに二人で住んでくれてかまわない。
同居がイヤなら、ウチが所有する物件が市内にいくつもある。
そこを使ってくれてもいい。」
「ありがとうございます。
でも、先ずはこちらで就職先を見つけないと、本末転倒な事になってしまいますね。」
グイグイ来る親父に、俺はスカした言い方で答えた。
「もし、見つからなければウチで働けばいい。
前にも話した通り、蒼太に後を継がせたいと考えてたんだが、先ずは体を治す事を優先して欲しいと思っている。
君さえ良ければ、この会社の後継者になってくれてもいいと考えているんだ。」
「ちょっと、愁ちゃんが困ってるじゃない。
勝手にこちらで決めて盛り上がってんじゃないわよ。」
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「蒼太はどう思ってるんだ?」
「えっ…
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