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嘘の上塗り
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東京に帰る日を迎え…
俺は朝から蒼の部屋にいた。
「愁ちゃん、本当にありがとう。」
「こっちに来たはいいけど、少しは元気になったのかなあ。」
「うん。愁ちゃんにすごく会いたかったし、顔見たらめっちゃ元気になったよ。」
蒼は笑みを浮かべながら言った。
しかし、続けて
「でも、そう度々来てもらうのも悪いから…
お父さんが言った話だけど、夏休みにずっとこっちに来るって話…
あんなの間に受けなくていいからね。」
「あ、いや、それはそうなんだけど…
蒼、お母さんから聞いてるか?
ひょっとしたら離婚するかもしれないって話」
「うん。聞いてる…」
「離婚になったら、東京に行くから、俺も一緒に住まないかって…」
「えっ、それは聞いてないよ…
出ていくならワタシを放っては行けないから、一緒に出ようとは言われたけど…」
「俺は大歓迎するよ。
また一緒に住めるんだからな。」
「でも、ワタシ…こんな体だし、愁ちゃんに迷惑かけたくないから…
それにお母さんも一緒だなんて…」
「迷惑だなんて、思うわけないだろ。
俺も蒼が近くにいるなら安心だよ。
いくら両親と一緒にいるとはいえ、東京と福山だったら遠すぎて、色々不安もあるし。
お前も一緒に住みたいって思うだろ?」
「うん、それは…」
「だったら、何も問題ないじゃん。」
「うん…ありがとう、愁ちゃん
でも、お母さん、何でも愁ちゃんに話してるんだね。
まさか離婚の話までしてるとは思わなかった。」
蒼は不思議そうな顔して呟いた。
「あ、まあ、アレだよ。
東京で家に泊まってもらったときに、手持ち無沙汰でさあ、色々と話す機会があって
そんな話もチラッと出てて
だから、今回も俺に話をしたんじゃないかなあ。」
俺は引き攣り笑いを浮かべながら言った。
「でも、いいのかなあ
愁ちゃんの優しさに頼っちゃって…」
「いいんだよ。
俺と蒼は籍は入れてないけど、夫婦じゃんか。
そこに自分のお母さんが同居してるって思えばいいんだよ、ね?」
「うん…
ありがとう、愁ちゃん」
蒼は申し訳なさそうな顔をして頷いた。
それから、しばらく蒼と話をしていたが、新幹線の時間が近づいてきた為に、俺は出発することにした。
「じゃあ、蒼
またすぐに会いに来るからな。」
俺はそう言って、蒼にキスした。
「愛してる」
「愁ちゃん、愛してる…」
蒼は最後は泣いちゃった。
俺もちょっと泣きそうになりながらも、蒼の頬に手を置いて、もう一度キスをした。
「愁ちゃん、もうそろそろ出ないと、新幹線に間に合わなくなっちゃうよ」
友梨奈さんが呼びに来たので、俺は後ろ髪を引かれる思いで蒼の部屋を出た。
家の前に停めた車に荷物を積み込み、見送りの蒼をまたそこで抱きしめた俺は
「蒼、少しだけ辛抱するわ
またすぐに会いにくるから」
と、伝えて車に乗り込んだ。
とんでもない大嘘つきの悪党な俺…
俺は朝から蒼の部屋にいた。
「愁ちゃん、本当にありがとう。」
「こっちに来たはいいけど、少しは元気になったのかなあ。」
「うん。愁ちゃんにすごく会いたかったし、顔見たらめっちゃ元気になったよ。」
蒼は笑みを浮かべながら言った。
しかし、続けて
「でも、そう度々来てもらうのも悪いから…
お父さんが言った話だけど、夏休みにずっとこっちに来るって話…
あんなの間に受けなくていいからね。」
「あ、いや、それはそうなんだけど…
蒼、お母さんから聞いてるか?
ひょっとしたら離婚するかもしれないって話」
「うん。聞いてる…」
「離婚になったら、東京に行くから、俺も一緒に住まないかって…」
「えっ、それは聞いてないよ…
出ていくならワタシを放っては行けないから、一緒に出ようとは言われたけど…」
「俺は大歓迎するよ。
また一緒に住めるんだからな。」
「でも、ワタシ…こんな体だし、愁ちゃんに迷惑かけたくないから…
それにお母さんも一緒だなんて…」
「迷惑だなんて、思うわけないだろ。
俺も蒼が近くにいるなら安心だよ。
いくら両親と一緒にいるとはいえ、東京と福山だったら遠すぎて、色々不安もあるし。
お前も一緒に住みたいって思うだろ?」
「うん、それは…」
「だったら、何も問題ないじゃん。」
「うん…ありがとう、愁ちゃん
でも、お母さん、何でも愁ちゃんに話してるんだね。
まさか離婚の話までしてるとは思わなかった。」
蒼は不思議そうな顔して呟いた。
「あ、まあ、アレだよ。
東京で家に泊まってもらったときに、手持ち無沙汰でさあ、色々と話す機会があって
そんな話もチラッと出てて
だから、今回も俺に話をしたんじゃないかなあ。」
俺は引き攣り笑いを浮かべながら言った。
「でも、いいのかなあ
愁ちゃんの優しさに頼っちゃって…」
「いいんだよ。
俺と蒼は籍は入れてないけど、夫婦じゃんか。
そこに自分のお母さんが同居してるって思えばいいんだよ、ね?」
「うん…
ありがとう、愁ちゃん」
蒼は申し訳なさそうな顔をして頷いた。
それから、しばらく蒼と話をしていたが、新幹線の時間が近づいてきた為に、俺は出発することにした。
「じゃあ、蒼
またすぐに会いに来るからな。」
俺はそう言って、蒼にキスした。
「愛してる」
「愁ちゃん、愛してる…」
蒼は最後は泣いちゃった。
俺もちょっと泣きそうになりながらも、蒼の頬に手を置いて、もう一度キスをした。
「愁ちゃん、もうそろそろ出ないと、新幹線に間に合わなくなっちゃうよ」
友梨奈さんが呼びに来たので、俺は後ろ髪を引かれる思いで蒼の部屋を出た。
家の前に停めた車に荷物を積み込み、見送りの蒼をまたそこで抱きしめた俺は
「蒼、少しだけ辛抱するわ
またすぐに会いにくるから」
と、伝えて車に乗り込んだ。
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