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「まもなく、ご注文の品が到着します」
合成された音声で、そう流れると
頭上のレーンから俺と友梨奈さんが頼んだビールがやってきた。
蒼はアルコール類は一切口にしないので、自分でお茶を作ってる。
「福山からの長旅、お疲れ様でした。
それと、離婚成立おめでとうございます。」
俺がジョッキを掲げて言うと、友梨奈さんと蒼も笑って、それぞれジョッキと湯呑みを掲げてきた。
「乾杯」
昼間の酒は美味い。
そこから、話題の中心は、やはり離婚のこと一色になった。
「向こうの愛人が入れ知恵しててね、家の権利とか、預貯金の分配で揉めに揉めてね。」
「だから時間がかかったんですね。」
「こっちの権利もはっきり主張して、貰えるものは全ていただかないとね。」
結局、自宅は売却せず、親父と愛人が住む事になり、友梨奈さんは権利を放棄する代わりに、それ相当のお金をもらったらしい。
「蒼もそれでよかったんか?」
「うん。
愛人と一緒に住むっていうのに、ワタシが向こうに残るわけにはいかないしね。
それに、愁ちゃんのいる東京でまた住みたいなあって思ってたし…」
「そうか。
友梨奈さん、それで、住むところは?」
「今回は一週間の予定でこっちに滞在するんだけど、その間にいい物件があれば…って感じね。」
「なるほど。
福山の方も、引越しとなると、結構大変でしょう
俺、手伝いに行きましょうか。」
「全部引越し屋さんがやってくれるやつにしてるんだけど
もし、来てもらえるなら、助かるわね
ねえ、蒼太」
「そんな事だけのために、愁ちゃんにわざわざ福山まで来てもらうのは悪いわ。」
「いや、蒼
今ちょうど休みだし、俺全然ヒマだから。
男手が必要なんじゃないかなって。」
「ありがとう、愁ちゃん
申し訳ないけど、お言葉に甘えさせてもらうわ。」
友梨奈さんは言葉では申し訳ないと言ったが、顔は全然申し訳なさそうではなかった。
「あ、何食べます?
注文しますよ」
俺はタブレットを持ち、向かい側の二人に聞いた。
「じゃあ、私マグロ」
「蒼は?」
「えっと、サーモンをお願いします」
「OK」
俺は注文を流した。
「でも、アレッすね。
新居、良いとこが見つかると良いですね。」
「その事なんだけど、蒼太とも話してたんだけど、蒼と愁ちゃんが住んでたあのマンション
あれ、どう思う?」
「えっ
いや、すごく住みやすかっだっすけど。」
「あのマンションの、もうワンランク上の広い部屋が空いてたら、そこにしようかって」
「なるほど
良いんじゃないですかねえ」
俺達は翌日、不動産屋に行く事にした。
合成された音声で、そう流れると
頭上のレーンから俺と友梨奈さんが頼んだビールがやってきた。
蒼はアルコール類は一切口にしないので、自分でお茶を作ってる。
「福山からの長旅、お疲れ様でした。
それと、離婚成立おめでとうございます。」
俺がジョッキを掲げて言うと、友梨奈さんと蒼も笑って、それぞれジョッキと湯呑みを掲げてきた。
「乾杯」
昼間の酒は美味い。
そこから、話題の中心は、やはり離婚のこと一色になった。
「向こうの愛人が入れ知恵しててね、家の権利とか、預貯金の分配で揉めに揉めてね。」
「だから時間がかかったんですね。」
「こっちの権利もはっきり主張して、貰えるものは全ていただかないとね。」
結局、自宅は売却せず、親父と愛人が住む事になり、友梨奈さんは権利を放棄する代わりに、それ相当のお金をもらったらしい。
「蒼もそれでよかったんか?」
「うん。
愛人と一緒に住むっていうのに、ワタシが向こうに残るわけにはいかないしね。
それに、愁ちゃんのいる東京でまた住みたいなあって思ってたし…」
「そうか。
友梨奈さん、それで、住むところは?」
「今回は一週間の予定でこっちに滞在するんだけど、その間にいい物件があれば…って感じね。」
「なるほど。
福山の方も、引越しとなると、結構大変でしょう
俺、手伝いに行きましょうか。」
「全部引越し屋さんがやってくれるやつにしてるんだけど
もし、来てもらえるなら、助かるわね
ねえ、蒼太」
「そんな事だけのために、愁ちゃんにわざわざ福山まで来てもらうのは悪いわ。」
「いや、蒼
今ちょうど休みだし、俺全然ヒマだから。
男手が必要なんじゃないかなって。」
「ありがとう、愁ちゃん
申し訳ないけど、お言葉に甘えさせてもらうわ。」
友梨奈さんは言葉では申し訳ないと言ったが、顔は全然申し訳なさそうではなかった。
「あ、何食べます?
注文しますよ」
俺はタブレットを持ち、向かい側の二人に聞いた。
「じゃあ、私マグロ」
「蒼は?」
「えっと、サーモンをお願いします」
「OK」
俺は注文を流した。
「でも、アレッすね。
新居、良いとこが見つかると良いですね。」
「その事なんだけど、蒼太とも話してたんだけど、蒼と愁ちゃんが住んでたあのマンション
あれ、どう思う?」
「えっ
いや、すごく住みやすかっだっすけど。」
「あのマンションの、もうワンランク上の広い部屋が空いてたら、そこにしようかって」
「なるほど
良いんじゃないですかねえ」
俺達は翌日、不動産屋に行く事にした。
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