モテる条件

フロイライン

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立場逆転

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「今日はどうなってんだ?

めっちゃヒマじゃん」


キルが閑古鳥の鳴く店内を見渡し、文句を言った。



「まあ、不況な世の中だし、仕方ないさ。」


八神は、腕組みをしたまま、ため息をついた。



「店長

サクは?」


キルは咲斗がいない事に気付き、少し焦った表情で言うと、八神は顎で前を指し示して


「例のお客様が来られてるんだよ。


今日も咲斗をご指名でな。」



「ちょっと待ってくださいよ!


今週二回目ですよね?」



「ああ。

三日前にも来店されて、百五十万ほど使って帰られてる。」



「…

どういう事なんだ…


なんで…あんなヤツが…」



「キル

多分、今日でお前

アイツに抜かれるよ、数字。」



「えっ!」



「既に高い酒注文してるし、今日も百万単位の支払いになるだろうな。」



「そんな…」


キルは、呆然となり、奥のVIPルームの方に視線を送った。






「へえ、咲斗って地方から出てきてるんだ?」



「はい。

高校出てすぐに。

ウーバーの配達員やり始めたんですけど、低評価付けられまくって…」



「あー、わかる!


私も咲斗には低評価付けちゃいそう。」


香織は、手を叩いて笑って答えた。


依然として、咲斗の香織に対する接客はホストのそれとは程遠く、他の人間か見れば違和感しかなかった。


しかし、香織は、彼にそのままでいいと伝え、咲斗も下から行った方がやりやすく、丁寧かつ弱々しい接客となっていた。
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