ニューハーフ学園

フロイライン

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秘密

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「光瑠ちゃん、明日からはちゃんとしてよね」

学校での振る舞いを晴翔に注意される光瑠だったが、いつになく殊勝な態度で、素直に聞いていた。

「わかったよ。

これからは気をつけるから…」
 

「うん。お願いね。」


「なあ、晴翔

ちょっと俺と腕相撲してみないか。」


「腕相撲?」


「ああ。」


「ヤダよ。
ワタシ、超弱いもん。

光瑠ちゃんに勝てるわけないじゃん。」


「いや、俺も腕力には自信があったんだよ、
だけど、タマ取られて変な薬打たれてから、体つきはもちろん、力まで無くなったような気がして。」


「たしかに…
ワタシが投与を希望している女性ホルモンの注射って、筋肉とかが落ちるって言われてるの。

光瑠ちゃんが打たれたやつって身長まで縮まる強力なものだから、あり得るわね。」


「だろ?

今日も、佐々岡ってヤツにケンカに勝ったら自由にしてやるって言われて向かっていったけど、負けちまった。
完膚なきまでにな。」


「えっ、なんでそんなことさせられるのよ。」


「だから言ったろ?
俺は犯罪者で、本来なら少年院に入るはずだったって。
何か知らねえけど、ここに連れて来られて、実験台にされちまったんだよ。

その一環だって言ってた。あの佐々岡ってやつが。」


「佐々岡って人、そんなに強いの?」


「元自衛官で、第一空挺団にいたらしい。

てか、俺が多分弱くなってんだよ。」


「第一空挺団?

それはヤバイよ。

だって第一空挺団って言ったら、武装したヤクザにも余裕で勝てるって。」


「嘘だろ?

お前、何で知ってんだ?」


「よく、ネットに出てくるもん。

だったら負けても仕方ないよ。相手が悪い。」


「いいから、早く腕出せよ。」


「もう。」


光瑠に促され、晴翔は渋々右手を出した。


「だいたい引きこもりのニューハーフ志望が腕力あるわけないよ。」


「うるせー
ブツブツ言うな。

いいか?」


腕を握り合い、お互いに準備が出来た。


「レディっ、ファイっ!」


光瑠の合図と共に、腕相撲が開始された。


しかし…


あっという間に、光瑠の腕が机についてしまった。


「えっ…

勝った…」


勝利した晴翔も、その現実に目を白黒させて驚いた。


「クソっ…全然力が出ねえ。」

光瑠は吐き捨てるように言うと、思いっきり悔しがった。


「ワタシ、腕相撲して一度も勝てた事ないのよ。

光瑠ちゃん、多分だけど、女子よりも弱いと思う。」


「やっぱりな…」


晴翔の言葉に、光瑠は絶望した。
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