38歳からのニューハーフ講座

フロイライン

文字の大きさ
134 / 234

商談

「スリースターズの槙野さんとお知り合いでしたか。」


アズミのバイヤー角川は、舞彩が紹介を受けた話をすると、笑いながらそのように言った。



「何か弊社で売上にご貢献出来るものはないかと、来させていただいた次第で…」


「菊地さん。

少子化の流れはもうどうしようもなくて、昨年は出生数がついに70万人をわりましたよね。」


「そうですね。」


「我々のような地方とはいえ、まあまあ大型の量販店は、もろに打撃を受けまして、結構キツイんですよ。
売上にも如実に表れています。

例えば、来年小学校に入学する児童の数は、この地域では94%と、6%の減ですが、ウチの売上は、昨対90と、それ以上の落ち込みをしています。」



「そうですね

私共の会社も大体同じような数字で推移しています。」



「ところで、リンギドーのリコールの件は上手く処理できたんですか?」


角川は、ここでいきなり話題を変えてきた。



これまで、交互に話していた比呂と舞彩だったが、想定外の質問に、舞彩が完全に固まってしまった。

代わって比呂が、落ち着いた口調で答え始めた。


「はい。

お騒がせをしましたが、原因究明と今後の防止策もまとまり、リンギドーさんとは最後の詰めをしているところです。」


「そうですか。

色々と大変でしたね。」


角川はそう言ったが、二人の表情を観察しているようにも見え、さすがの比呂も少し表情をこわばらせた。 


感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

世界の終わりにキミと

フロイライン
エッセイ・ノンフィクション
毎日を惰性で生きる桐野渚は、高級クラブの黒服を生業としていた。 そんなある日、驚くほどの美女ヒカルが入店してくる。 しかし、ヒカルは影のある女性で、彼女の見た目と内面のギャップに、いつしか桐野は惹かれていくが…

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

秘書と社長の秘密

廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。 突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。 ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

あなたの人生 高価買取します

フロイライン
ミステリー
社会の底辺の俺には、何の希望もない。日々を惰性で生きるだけのクズ人間だ。 そんな俺は、ある日、ふとした事から、人生をやり直すチャンスをもらうが…