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兄
「兄が生まれたのは、本当奇跡みたいなもので、両親とも完全に諦めてしまっていたから、出来た時の喜びようはなかったみたい。」
心の言葉に、武雄は頷き
「それはそうだろうな。」
と、呟いた。
「年取ってから出来た子へのあるあるだと思うんだけど、その溺愛ぶりは、ハッキリ言って異常なくらいで、周りも両親の兄への接し方に眉をひそめてたって。
そんな過保護に育てられた兄は、例に漏れず、とんでもなくワガママで、一人では何も出来ない子になっていった。」
「まあ、それも予想がつくよな。」
「転機が訪れたのは、兄が生まれて二年が経ったとき
そう…母がワタシを妊娠した事が判明した時だった。」
「なるほど…
心ちゃんが生まれて、両親の愛情が自分だけに向かなくなったのを、お兄さんがよく思わず、嫉妬しちゃったのか。」
「ううん。
兄への愛情が強すぎた両親にとって、ワタシの出現は、歓迎できるものではなかった。
もちろん、面白く思わない兄は、さらに強く両親の自分への寵愛を求めていった。」
「酷いな。」
「物心ついたときからそんな感じだったから、ワタシはそれがフツーだと思って暮らしてたけどね。」
「じゃあ、なんで両親との折り合いが悪くなったんだ?」
「うん。
それにもきっかけがあって、兄が高校に入り、ワタシが中学に入学した春のことだった。」
心は、少し遠い目をしながら話を続けた。
心の言葉に、武雄は頷き
「それはそうだろうな。」
と、呟いた。
「年取ってから出来た子へのあるあるだと思うんだけど、その溺愛ぶりは、ハッキリ言って異常なくらいで、周りも両親の兄への接し方に眉をひそめてたって。
そんな過保護に育てられた兄は、例に漏れず、とんでもなくワガママで、一人では何も出来ない子になっていった。」
「まあ、それも予想がつくよな。」
「転機が訪れたのは、兄が生まれて二年が経ったとき
そう…母がワタシを妊娠した事が判明した時だった。」
「なるほど…
心ちゃんが生まれて、両親の愛情が自分だけに向かなくなったのを、お兄さんがよく思わず、嫉妬しちゃったのか。」
「ううん。
兄への愛情が強すぎた両親にとって、ワタシの出現は、歓迎できるものではなかった。
もちろん、面白く思わない兄は、さらに強く両親の自分への寵愛を求めていった。」
「酷いな。」
「物心ついたときからそんな感じだったから、ワタシはそれがフツーだと思って暮らしてたけどね。」
「じゃあ、なんで両親との折り合いが悪くなったんだ?」
「うん。
それにもきっかけがあって、兄が高校に入り、ワタシが中学に入学した春のことだった。」
心は、少し遠い目をしながら話を続けた。
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