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予感
(こんな夜中に…)
こんな時間に電話がかかってくることなど、滅多にないことである。
心は不安を感じながらも、電話を夫から手渡されると、慌てて画面を見た。
「…」
宮埜は、妻の表情が一変したことを不思議に思いながらも、何も声をかけずにいた。
すると、心の方から
「母からだわ…」
と、電話の相手が誰なのかを教えてくれた。
「えっ、お母さん?
実の?」
「ええ。
出るわ」
最近、武雄に自分と実家の人間との話をしたばかりで、いつかは会わないといけないと考えるようになってはいたが、それは今ではなかった。
しかし、このような時間にかけてきたのだから、何かあったに違いない。
心は、携帯の画面をスワイプして、耳にあてた。
そして
「もしもし…」
と、久しく出していなかった男声で電話に出た。
宮埜も、心が男性として働いていた時に聞いて以来の男声だったので、思わず固まってしまった。
心は、自分から喋るというよりも、母が話すことに一々相槌を打っている様子だったが、しばらくして
「えっ!」
と、感情的な声を上げた。
そこから、また二、三言、会話を交わして電話を切った。
「どうした?
大丈夫か?
心…」
「うん…」
「一体、何の話だったんだ?」
「うん…
父が倒れて、危篤だって。」
心は、かなり動揺した様子でそう言うと、その場に立ち尽くした。
こんな時間に電話がかかってくることなど、滅多にないことである。
心は不安を感じながらも、電話を夫から手渡されると、慌てて画面を見た。
「…」
宮埜は、妻の表情が一変したことを不思議に思いながらも、何も声をかけずにいた。
すると、心の方から
「母からだわ…」
と、電話の相手が誰なのかを教えてくれた。
「えっ、お母さん?
実の?」
「ええ。
出るわ」
最近、武雄に自分と実家の人間との話をしたばかりで、いつかは会わないといけないと考えるようになってはいたが、それは今ではなかった。
しかし、このような時間にかけてきたのだから、何かあったに違いない。
心は、携帯の画面をスワイプして、耳にあてた。
そして
「もしもし…」
と、久しく出していなかった男声で電話に出た。
宮埜も、心が男性として働いていた時に聞いて以来の男声だったので、思わず固まってしまった。
心は、自分から喋るというよりも、母が話すことに一々相槌を打っている様子だったが、しばらくして
「えっ!」
と、感情的な声を上げた。
そこから、また二、三言、会話を交わして電話を切った。
「どうした?
大丈夫か?
心…」
「うん…」
「一体、何の話だったんだ?」
「うん…
父が倒れて、危篤だって。」
心は、かなり動揺した様子でそう言うと、その場に立ち尽くした。
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