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比較対象
颯の表情が明らかに変わった。
自分は何一つ悪くないのに、周りのせいで引きこもり生活を強いられている。
不本意極まりない状況下で、怒りに震えながら生活してきた。
もう十年以上も。
そんな自分の状況を嘲笑うかのように、弟の心は学生生活を謳歌していた。
大学を出た心は、そのまま就職をし、家に帰って来なくなった。
颯としては、自分と比較する対象が消えて、内心はホッとしていたが、両親には、一度も家に帰って来ない弟に対する怒りをぶちまけていた。
自分よりも優秀で幸せな人生を送っていた心は、何故か女の姿で目の前にいる。
離婚もして新しい男と暮らしていると…
こんな惨めな姿で帰ってくると、誰が思ったであろうか。
起死回生の大逆転
引きこもりとオカマなら、オカマの方が下である。
これが颯の導き出した理論であった。
「で、心
お前、何しに帰ってきた?」
颯の言葉に、心は
「何って、お父さんが倒れたって聞いたから。」
「親父は危篤状態で意識がない。
だから、特別に会いに行く事を許してやるが、見舞いが終わったらすぐに消えろ。
いいな。」
「うん…」
「そういう事だ、お母さん。
とっとと病院にコイツを連れてって帰ってもらえ。」
颯は、差別的な目で心を見つめながら、吐き捨てるように言った。
自分は何一つ悪くないのに、周りのせいで引きこもり生活を強いられている。
不本意極まりない状況下で、怒りに震えながら生活してきた。
もう十年以上も。
そんな自分の状況を嘲笑うかのように、弟の心は学生生活を謳歌していた。
大学を出た心は、そのまま就職をし、家に帰って来なくなった。
颯としては、自分と比較する対象が消えて、内心はホッとしていたが、両親には、一度も家に帰って来ない弟に対する怒りをぶちまけていた。
自分よりも優秀で幸せな人生を送っていた心は、何故か女の姿で目の前にいる。
離婚もして新しい男と暮らしていると…
こんな惨めな姿で帰ってくると、誰が思ったであろうか。
起死回生の大逆転
引きこもりとオカマなら、オカマの方が下である。
これが颯の導き出した理論であった。
「で、心
お前、何しに帰ってきた?」
颯の言葉に、心は
「何って、お父さんが倒れたって聞いたから。」
「親父は危篤状態で意識がない。
だから、特別に会いに行く事を許してやるが、見舞いが終わったらすぐに消えろ。
いいな。」
「うん…」
「そういう事だ、お母さん。
とっとと病院にコイツを連れてって帰ってもらえ。」
颯は、差別的な目で心を見つめながら、吐き捨てるように言った。
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