夫が女になって帰ってきた!

フロイライン

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new routine

心と愛は話し合いを終え、一応ノーサイドとした。

だが、夫婦生活復活の初日からこういう状況だと先が思いやられる…

心は憂鬱でしかなかった。

元々女性ホルモンと去勢により、鬱に堕ちる傾向にあった心だったので、こうなるのも当然ではあったが…


晩御飯は、あらかじめ愛が準備しておいたものを二人で食べ、お風呂は別々に入った。

ここでまた一悶着起きてしまう。

後から入浴した心が、愛より大幅に時間をかけてしまい、また妻の怒りを買ってしまった。

だが、一応仲直りをした後だったので、言葉での叱責はせず、単に不機嫌になっただけだった。


そして、ようやく就寝となり、妻の待つベッドの中に、心は申し訳なさそうに潜り込んだ。

勿論、体がくっつかないようにして。



「何よ
そのよそよそしい感じは。」

そういう部分も気に入らないのか、愛は不満げに心に言うと、自ら体を寄せてきた。


「ごめんなさい…」



「だから、謝るのはナシよ。
ズルいよ、そういう逃げ方は。」


「ごめ…

うん、気をつけるよ。」



「ねえ、心」


「ん?」


「さっきはホント言いすぎたわ
ごめんね。」


「ううん。
謝らないでよ」


「これからまた一緒に暮らしていくんだし、つまらない事でケンカしてても仕方ないもんね。」


「うん。

あらためてよろしくお願いします。」


「こちらこそ、よろしくね。」


愛は、そう言うと、さらに体を密着させ、心の頬にキスをした。


「ねえ、心

もう怒んないし、聞かせてよ。」


「えっ、何を?」


「心が女の子になったきっかけよ。」


「…それは…」



「少なくとも付き合ってる時とか、そんな感じはなかったんだよね。
私が鈍感なだけかな?」


「付き合ってたときも、結婚した時も、自分がこんなふうになってしまうなんて思ってもみなかったよ。」


「じゃあ、東京で目覚めたってこと?」


「うん。」


「何がきっかけで?」


「えっと…

宮埜さんにニューハーフのお店に連れてってもらって…

そこで店の人がワタシの事をキレイだって褒めえくれて…」


さすがに、ニューハーフヘルスとは言えず、有耶無耶な言い方をする心だった。

「宮埜さん?

あのヤロー…
って言ってもしょうがないか…


で、女装始めたの?」


「うん。

もちろん最初は何も出来ないから、ニューハーフの人に化粧してもらったけど…

鏡で自分を見た瞬間、思いっきり衝撃受けて…

そこからハマっちゃったっていうか…」


「まあ、心は元々可愛い顔してたから、そりゃ映えるか…」


「…」


愛の取調べにタジタジになりながら答える心だった。
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