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溶けない氷
「心、私はあなたを許してもう一度やり直そうって言った。
そして、それにあなたは応えてくれたから…
ここにいる。
それは間違いないわね?」
愛は向かい側に座る心に向かって、敢えて冷静な口調で言った。
「うん…」
「あなたの体がそういう状況にあって、もう元に戻れないって事も理解してるわ。
でも、これだけはやめてっていう事もあるのよ。
私としてはね。
心もそうでしょ?
この部分は譲れないって事もあるでしょうし、その辺の擦り合わせをしない?」
「うん。」
「じゃあ、私からいいかな?」
「どうぞ。」
「うん…
まず、心がその姿で今後生活していくことは認めるわ。
でも、私の前では極力夫でいてほしいの。
別に男らしくしろとか、そういう事を言ってんじゃないの。
頼りになる人になってほしい。
あと、ニューハーフのお店とかそういうところでは働かないでほしい。
女性の姿で仕事をしてもいいけど、それはあくまでも昼間の仕事でってこと。
あと、こうなったら、もう隠し通すのは無理だし、心のお父さんやお母さんにカミングアウトして欲しいの。
ウチのお母さんにもしてほしいけど、病気で弱ってるところを、これ以上心配かけたくないから、こっちは言わなくてもいいよ。」
「わかった。
愛ちゃんの言う通りにするよ。」
「じゃあ、心
あなたの方からの要望を教えて。」
「うん。
ワタシ…
ごめんなさい、自分の事ワタシって言うね。
ワタシが女性の姿で生活する事を許してくれるって言ってもらえたけど、この喋り方も許してほしいの。」
「えっ、なんで?
化粧とか服装は心の趣味なんだから、私としては嫌だけど我慢するわ。
でも、喋り方っていうのは、無理してやってんでしょ?」
「違うの…
この喋り方とか声は、すごく練習して身につけたものなの。
やっと自分のものに出来たっていうか、自然に話せるようになって…
だから、やめたくないの。」
「ふーん。
言いたいことは沢山あるけど、そこは認めるって約束したし、まあいいわ。
他には?」
「えっと、あとは…
ワタシ、女性ホルモンして去勢手術してるから、正直言うと性欲ってものがないの。
だから、エッチってなると中々大変で…
勃たないから、挿入は多分難しいと思う。
それ以外の事なら大丈夫だけど。」
「えっ、でもさあ
この前、心とした時
挿れたくなったって言ってくれたじゃない。
アレはどういうことよ。」
「うん…
あの時は、なんか気分が昂っちゃって…
でも、本当に普段は全然ダメなの。」
心がそう言うと、愛はしばらく黙っていたが…
そして、それにあなたは応えてくれたから…
ここにいる。
それは間違いないわね?」
愛は向かい側に座る心に向かって、敢えて冷静な口調で言った。
「うん…」
「あなたの体がそういう状況にあって、もう元に戻れないって事も理解してるわ。
でも、これだけはやめてっていう事もあるのよ。
私としてはね。
心もそうでしょ?
この部分は譲れないって事もあるでしょうし、その辺の擦り合わせをしない?」
「うん。」
「じゃあ、私からいいかな?」
「どうぞ。」
「うん…
まず、心がその姿で今後生活していくことは認めるわ。
でも、私の前では極力夫でいてほしいの。
別に男らしくしろとか、そういう事を言ってんじゃないの。
頼りになる人になってほしい。
あと、ニューハーフのお店とかそういうところでは働かないでほしい。
女性の姿で仕事をしてもいいけど、それはあくまでも昼間の仕事でってこと。
あと、こうなったら、もう隠し通すのは無理だし、心のお父さんやお母さんにカミングアウトして欲しいの。
ウチのお母さんにもしてほしいけど、病気で弱ってるところを、これ以上心配かけたくないから、こっちは言わなくてもいいよ。」
「わかった。
愛ちゃんの言う通りにするよ。」
「じゃあ、心
あなたの方からの要望を教えて。」
「うん。
ワタシ…
ごめんなさい、自分の事ワタシって言うね。
ワタシが女性の姿で生活する事を許してくれるって言ってもらえたけど、この喋り方も許してほしいの。」
「えっ、なんで?
化粧とか服装は心の趣味なんだから、私としては嫌だけど我慢するわ。
でも、喋り方っていうのは、無理してやってんでしょ?」
「違うの…
この喋り方とか声は、すごく練習して身につけたものなの。
やっと自分のものに出来たっていうか、自然に話せるようになって…
だから、やめたくないの。」
「ふーん。
言いたいことは沢山あるけど、そこは認めるって約束したし、まあいいわ。
他には?」
「えっと、あとは…
ワタシ、女性ホルモンして去勢手術してるから、正直言うと性欲ってものがないの。
だから、エッチってなると中々大変で…
勃たないから、挿入は多分難しいと思う。
それ以外の事なら大丈夫だけど。」
「えっ、でもさあ
この前、心とした時
挿れたくなったって言ってくれたじゃない。
アレはどういうことよ。」
「うん…
あの時は、なんか気分が昂っちゃって…
でも、本当に普段は全然ダメなの。」
心がそう言うと、愛はしばらく黙っていたが…
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