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愛のチカラ
たしかに心が仕事を見つけられないのなら、愛が働くというのも一つの選択肢である。
愛は心と結婚してなければ、バリキャリになっていたと言っても過言ではないほど、仕事のできる女性だった。
ただ、病気の母の世話をするために毎日病院に通わなければならず、これがあったから心は単身赴任となり、別々で暮らさなければならなかった。
心がニューハーフになるきっかけを作ってしまったのも、それが原因の一つとなっていて、二人にとっては、かなり大きな問題であった。
家事は完璧にこなせても、愛の母の面倒を見る事は出来ない…
いや、心がニューハーフになっていなくとも、愛の代わりに病院に行く事は出来ない。
愛の母も、娘の夫である心には気を遣ってしまうからである。
どちらにしても、それが最大のネックとなり、やはり、心が仕事を探さざるを得ないのである。
「愛ちゃん、気持ちは嬉しいけど、やっぱり、ワタシが仕事を見つけるしかないと思うの。
簡単に諦めないで、もっと必死になって頑張って探すよ。」
心がそう言うと、愛は依然として沈黙したままだったが、やがて…
「ねえ、心
お母さんと会ってくれる?」
と、呟くように言った。
「えっ…」
「ウチのお母さんて、頭はすごく柔軟だし、私と心の関係をちゃんと話せば理解してくれると思うの。
おかげさまで、最近は容態もかなり安定してて、身の回りの世話って言っても話し相手になるのがメインなの。
だから…」
「愛ちゃん…
愛ちゃんと約束したカミングアウトの件も、まだウチの両親にも言えてないし、もうしなきゃダメだって思ってたの。
勿論、お義母さんも元気にされてるのなら同じようにしなきゃって思ってたわ。
もし、お義母さまの状態が悪くないのなら、ワタシ、全てをお話した上で、愛ちゃんの代わりに病院に行くわ。」
「心…」
「このまま仕事を探してはダメだったっていうパターンを続けるより、すごく申し訳ないんだけど、愛ちゃんに仕事を見つけてもらう方が、よっぽど早いと思う。」
「心がそう言ってくれるなら、私、頑張ってお仕事を探してみるわ。
ちゃんと見つかるかどうかは不安だけど。」
愛は、そう言って、心を見つめた。
その表情は希望に満ちており、家にいるより外でバリバリ働きたいという、愛の願望が滲み出ていた。
愛は心と結婚してなければ、バリキャリになっていたと言っても過言ではないほど、仕事のできる女性だった。
ただ、病気の母の世話をするために毎日病院に通わなければならず、これがあったから心は単身赴任となり、別々で暮らさなければならなかった。
心がニューハーフになるきっかけを作ってしまったのも、それが原因の一つとなっていて、二人にとっては、かなり大きな問題であった。
家事は完璧にこなせても、愛の母の面倒を見る事は出来ない…
いや、心がニューハーフになっていなくとも、愛の代わりに病院に行く事は出来ない。
愛の母も、娘の夫である心には気を遣ってしまうからである。
どちらにしても、それが最大のネックとなり、やはり、心が仕事を探さざるを得ないのである。
「愛ちゃん、気持ちは嬉しいけど、やっぱり、ワタシが仕事を見つけるしかないと思うの。
簡単に諦めないで、もっと必死になって頑張って探すよ。」
心がそう言うと、愛は依然として沈黙したままだったが、やがて…
「ねえ、心
お母さんと会ってくれる?」
と、呟くように言った。
「えっ…」
「ウチのお母さんて、頭はすごく柔軟だし、私と心の関係をちゃんと話せば理解してくれると思うの。
おかげさまで、最近は容態もかなり安定してて、身の回りの世話って言っても話し相手になるのがメインなの。
だから…」
「愛ちゃん…
愛ちゃんと約束したカミングアウトの件も、まだウチの両親にも言えてないし、もうしなきゃダメだって思ってたの。
勿論、お義母さんも元気にされてるのなら同じようにしなきゃって思ってたわ。
もし、お義母さまの状態が悪くないのなら、ワタシ、全てをお話した上で、愛ちゃんの代わりに病院に行くわ。」
「心…」
「このまま仕事を探してはダメだったっていうパターンを続けるより、すごく申し訳ないんだけど、愛ちゃんに仕事を見つけてもらう方が、よっぽど早いと思う。」
「心がそう言ってくれるなら、私、頑張ってお仕事を探してみるわ。
ちゃんと見つかるかどうかは不安だけど。」
愛は、そう言って、心を見つめた。
その表情は希望に満ちており、家にいるより外でバリバリ働きたいという、愛の願望が滲み出ていた。
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