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血は水よりも恋
「お義母さん、おはよう。」
いつものように病室を訪れた心は、美都子に笑顔で挨拶をした。
「おはよう、ココ。
遅かったわね。」
「ココって…
なんか犬みたい。」
「そう?
可愛い呼び方じゃない。」
美都子はそう言って笑った。
もう二人の間に遠慮はなく、実の親子のような関係になっていた。
「ねえ、お義母さん、すごい良い天気よ。
ちょっとお散歩しない?」
「そうなの?
でも、まだ歩けないし…」
「車椅子借りたらいいじゃない。
行こうよ。」
「そうね…」
心は借りてきた車椅子に美都子を乗せ、病院の庭に出た。
「あら、ホントだわね。
いいお天気…」
「でしょ?
外の空気を吸えば、ちょっと違う感じしない?」
「うん。
ホントに。
ココ、ありがとうね。」
「何言ってるのよ。
遠慮なんてしないでね。」
心は車椅子をゆっくり押しながら、笑って言った。
「あなたも不思議な子ね。」
「えっ、何が?」
「専業主婦なんて、今どきフツーの女性でも流行らないことを率先してやるんだもの。
それと、義理の親の世話まで。」
「ワタシ、お義母さんを他人だとは思ってないわ。
血は繋がってないけど、本当のお母さんだと思って接しているの。」
「それは、嬉しいわね。
こんな美人の娘はなかなかいないもんね。」
「美人なんかじゃないよ。
愛ちゃんの美しさの足元にも及ばないわ。」
「そう?
私はココの方が美人だと思うけど?」
「えっ、本気で言ってる?」
「当たり前よ。
その辺は冷静な目を持っているのよ、私。
客観的に見ると、愛よりココのほうが美人よ。
うん。間違いないわ」
「もう、お義母さんて褒め上手なのね。」
「フフッ
私らって、きっと気が合うのよ。」
「あ、言えてる。
こんな事言ったらアレなんだけど、ワタシ、元々お義母さんのことが好きで、合うって思ってたんだけど、やっぱり遠慮があったっていうか…
でも、女になってみて、そういう距離感が無くなって、素直な気持ちで接する事が出来るようになったんじゃないかって、勝手に分析してる。」
「うん。
そうよ、きっと。
ワタシもココがフツーの男の子のままだったら、こんなに仲良く話せてなかったと思うわ。」
「ねえ、お義母さん。
退院したら、お祝いに旅行に行かない?
温泉とか。」
「いいわね、それ。
行きましょ。二人でね。」
「あ、ワタシ、温泉はムリかも。
下付いてるままだし…」
「じゃあ、お部屋に温泉があるとこがいいわね。
気兼ねなく入れるから。
それよりも、まずは私が元気にならないとね。」
美都子は楽しそうに心に語った。
いつものように病室を訪れた心は、美都子に笑顔で挨拶をした。
「おはよう、ココ。
遅かったわね。」
「ココって…
なんか犬みたい。」
「そう?
可愛い呼び方じゃない。」
美都子はそう言って笑った。
もう二人の間に遠慮はなく、実の親子のような関係になっていた。
「ねえ、お義母さん、すごい良い天気よ。
ちょっとお散歩しない?」
「そうなの?
でも、まだ歩けないし…」
「車椅子借りたらいいじゃない。
行こうよ。」
「そうね…」
心は借りてきた車椅子に美都子を乗せ、病院の庭に出た。
「あら、ホントだわね。
いいお天気…」
「でしょ?
外の空気を吸えば、ちょっと違う感じしない?」
「うん。
ホントに。
ココ、ありがとうね。」
「何言ってるのよ。
遠慮なんてしないでね。」
心は車椅子をゆっくり押しながら、笑って言った。
「あなたも不思議な子ね。」
「えっ、何が?」
「専業主婦なんて、今どきフツーの女性でも流行らないことを率先してやるんだもの。
それと、義理の親の世話まで。」
「ワタシ、お義母さんを他人だとは思ってないわ。
血は繋がってないけど、本当のお母さんだと思って接しているの。」
「それは、嬉しいわね。
こんな美人の娘はなかなかいないもんね。」
「美人なんかじゃないよ。
愛ちゃんの美しさの足元にも及ばないわ。」
「そう?
私はココの方が美人だと思うけど?」
「えっ、本気で言ってる?」
「当たり前よ。
その辺は冷静な目を持っているのよ、私。
客観的に見ると、愛よりココのほうが美人よ。
うん。間違いないわ」
「もう、お義母さんて褒め上手なのね。」
「フフッ
私らって、きっと気が合うのよ。」
「あ、言えてる。
こんな事言ったらアレなんだけど、ワタシ、元々お義母さんのことが好きで、合うって思ってたんだけど、やっぱり遠慮があったっていうか…
でも、女になってみて、そういう距離感が無くなって、素直な気持ちで接する事が出来るようになったんじゃないかって、勝手に分析してる。」
「うん。
そうよ、きっと。
ワタシもココがフツーの男の子のままだったら、こんなに仲良く話せてなかったと思うわ。」
「ねえ、お義母さん。
退院したら、お祝いに旅行に行かない?
温泉とか。」
「いいわね、それ。
行きましょ。二人でね。」
「あ、ワタシ、温泉はムリかも。
下付いてるままだし…」
「じゃあ、お部屋に温泉があるとこがいいわね。
気兼ねなく入れるから。
それよりも、まずは私が元気にならないとね。」
美都子は楽しそうに心に語った。
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