夫が女になって帰ってきた!

フロイライン

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grow apart

「おはよう、ココ」


「おはよう、美都子」


起きてきた美都子は、朝食の支度をする心と言葉を交わしていたが…



「あれ…

宮埜さんは?」


「出張よ、出張

朝イチの新幹線に乗らなきゃならないから、もう出てったわよ。」


「どこに?」


「支店よ。」



「支店って…」



「そう。

ワタシや愛ちゃんがいたところ。」



「へえ

大変だねえ。」


美都子は、そう言うと、洗面所に向かった。





「宮埜さん、こっち来るの久しぶりじゃない?」



「そうだね。

滝澤さんも元気そうで何よりだよ。」


宮埜は、支店に来た時、いつも梨花と昼食を共にする。
その日も、梨花に案内され、近くの店に来ていた。



「懐かしいなあ。

宮埜さんがこっちに来た時は、杉原クンと愛と四人で、よくご飯食べに行きましたもんね。」


「そうだったな。

あの頃は、君らはまだ新入社員でさあ、初々しかったよ。」


「今は霞んじゃった?」


「そんな事ないよ。

滝澤さんは、相変わらず可愛いし。

あ、こういう発言て、しちゃいけなかったね…

セクハラになる。

ごめん」



「もう
それは受け取るほうが不快だって思わなければいいんだから。」



「あ、そうか。

俺、無神経だから、何も考えずに言ってしまう時があるんだよ。

気をつけなきゃって思ってるんだけど。」


「そういう無邪気なところが宮埜さんのいいところじゃない。

私は好きだけどなあ。」



「それは、どうも。」


「また四人でご飯でも食べに行きたいですね。」


「そうだね。」


「でも、杉原クンと愛は会社を辞めちゃってるし、さらに別れちゃったし…もうムリかあ。」


「ああ。」


「あ、宮埜さん、知ってたんですか!?

二人が別れたって事。

私、今自分で喋ってて、言ってしもたあっ!って焦ってたんですけど。」


「まあ、それはね。


俺、心とはまだ繋がってるっていうか、連絡取り合ったりしてるから。」


「えっ…

杉原クンと?


だったら、知ってるんですね…」


「ん…

何の事」


「杉原クンがニューハーフになったって事を。」


「えっ、あっ、いや


滝澤さんこそ、何で知ってるの?」


「私、最近、愛に会ったんです。

そのとき、離婚した事と、その理由を聞いちゃって…」



「そっか。

まあ、人生って色々あるからなあ。」


「杉原クン、どうなんですか?」


「どうって?」


「ニューハーフになったカンジとか。

元々キレイな顔してたし、どんなふうに変身したのかなあって。」


「ハッキリ言って、めっちゃ美人だよ。

びっくりするくらい。」


「えっ、ホントですか!

スゴイっ」


宮埜は、心の美しさを知らしめたいが為に、ついついムキになって、梨花に言ってしまった事を心から反省した。
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