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野心と邪心
六時間前
民国党本部の事務所に、桐野光雄がやってきた。
そして、同行してきた秘書の今野竜一と部屋に入り、早速話し合いを始めた。
「今野君
では、順を追って話してくれるかね。」
「はい。
桐野先生、とんでもない情報が私のところに飛び込んできましたので、それをお知らせしようと、こんな朝早くに御足労いただいた次第です。」
今野は、心からもたらされた情報を事細かに桐野に説明をした。
説明を聞き終わると、しばらく何も言わずに目を瞑り、腕組みしたまま固まる桐野だったが、徐に目を開けると
「これが真実なら、政権は転覆する…」
と、呟いた。
「私も聞いた時は耳を疑いましたが、続けて送られてきたこの画像を見て、これが真実だと確信しました。」
今野は携帯を取り出し、その証拠となる写真を桐野に見せた。
「おい、これは外務大臣の山縣じゃないか。
その後ろにいるのは、財務大臣の光岡だ…」
「ええ、間違いありません。
しかし、このDエンジェルなる怪しげな会には、警察幹部なども出入りしており、アンタッチャブルな領域となっていて、そこに近づいた者は消されてしまう…」
「それで、私を頼ってきたのか。」
「はい。」
「情報提供者とキミはどういう関係なんだ?」
「ええ…
以前に付き合っておりました。」
「以前に?
別れたのかね?」
「はい。
ちょっと言いにくいんですが、その相手というのがニューハーフでして…
前回の選挙の前に別れる事にしたんです。
マスコミにバレると先生にも多大なるご迷惑をおかけする事になり得ましたので。」
「それは可哀想に。
好きだったんだろ?」
「それは、まあ。
でも、彼女の方から別れを切り出されました。
私の立場を慮っての事でしょう。」
「いい子じゃないか。
いくつだ?」
「私より十五歳下で、二十四でしたかね…当時。」
「そうか。
で、彼女はこの情報をどうやって?」
「はい。
元々彼女は女性と結婚していて、その相手の女性が、今回の当事者というか被害者らしいんです。
今、些か悪い状況にあるようでして、この情報を私達に渡すことによって明るみに出し、闇から闇へと葬られないようにして欲しいと。」
「それは大変じゃないか。
彼女達は今どこに?」
「多分、これから相手の男…
つまり、Dエンジェルと関連している人物と接触して、何かを交渉するみたいです。」
「そうか…」
桐野はまた腕組みをして考え込んだ。
民国党本部の事務所に、桐野光雄がやってきた。
そして、同行してきた秘書の今野竜一と部屋に入り、早速話し合いを始めた。
「今野君
では、順を追って話してくれるかね。」
「はい。
桐野先生、とんでもない情報が私のところに飛び込んできましたので、それをお知らせしようと、こんな朝早くに御足労いただいた次第です。」
今野は、心からもたらされた情報を事細かに桐野に説明をした。
説明を聞き終わると、しばらく何も言わずに目を瞑り、腕組みしたまま固まる桐野だったが、徐に目を開けると
「これが真実なら、政権は転覆する…」
と、呟いた。
「私も聞いた時は耳を疑いましたが、続けて送られてきたこの画像を見て、これが真実だと確信しました。」
今野は携帯を取り出し、その証拠となる写真を桐野に見せた。
「おい、これは外務大臣の山縣じゃないか。
その後ろにいるのは、財務大臣の光岡だ…」
「ええ、間違いありません。
しかし、このDエンジェルなる怪しげな会には、警察幹部なども出入りしており、アンタッチャブルな領域となっていて、そこに近づいた者は消されてしまう…」
「それで、私を頼ってきたのか。」
「はい。」
「情報提供者とキミはどういう関係なんだ?」
「ええ…
以前に付き合っておりました。」
「以前に?
別れたのかね?」
「はい。
ちょっと言いにくいんですが、その相手というのがニューハーフでして…
前回の選挙の前に別れる事にしたんです。
マスコミにバレると先生にも多大なるご迷惑をおかけする事になり得ましたので。」
「それは可哀想に。
好きだったんだろ?」
「それは、まあ。
でも、彼女の方から別れを切り出されました。
私の立場を慮っての事でしょう。」
「いい子じゃないか。
いくつだ?」
「私より十五歳下で、二十四でしたかね…当時。」
「そうか。
で、彼女はこの情報をどうやって?」
「はい。
元々彼女は女性と結婚していて、その相手の女性が、今回の当事者というか被害者らしいんです。
今、些か悪い状況にあるようでして、この情報を私達に渡すことによって明るみに出し、闇から闇へと葬られないようにして欲しいと。」
「それは大変じゃないか。
彼女達は今どこに?」
「多分、これから相手の男…
つまり、Dエンジェルと関連している人物と接触して、何かを交渉するみたいです。」
「そうか…」
桐野はまた腕組みをして考え込んだ。
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