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雌雄
心と会話を交わしていた署長の浅村が席を外してから一時間が経過した。
別の取調官が、心の相手をしていたが、ただの時間稼ぎをしている様にしか見えず、世間話に終始した。
「杉原さん
お連れの三人との関係ですけど、女性はあなたの元奥さんだと聞きました。
それも驚いたんですが、男性のお連れの二人は、元働いていた会社の同僚だとか?」
「ええ。そうです。」
若い取調官とは、そんな会話に終始し、緊張感のない空間となっていた。
それからしばらくして、浅村が戻ってきた。
「お待たせしました。
本部から連絡が入ってまして。
ほんと所轄の平署長なんてやるもんじゃないですよ。」
「いえいえ、里中さんにお相手していただいておりましたので、退屈せずに済みました。」
「それは、よかった。
杉原さん、あなたに朗報がありますよ。」
「えっ」
「どうやら、あなたが頼られた方達が勝ったようです。」
「そうなんですか?」
「今、テレビは各局とも、このニュースの事で持ちきりです。」
「そうでしたか…」
「杉原さん
色々申し訳ありませんでした。
四人とももう帰られても大丈夫です。」
「ありがとうございます。
浅村さん
これから色々大変だと思いますけど、くれぐれもお体には気をつけて下さいね。」
「ええ。
上の者は全員クビが飛ぶでしょうね。
我々現場の人間は、ただの操り人形なので、そこまで深刻な事態には陥らないでしょうが。
さあ、下までお送りしますよ。
お連れの方も、もう一階で待っています。」
浅村に促されて、立ち上がった心は、一礼して取調室から出た。
心は、自分たちを救ってくれた元恋人の今野竜一に、感謝せずにはいられなかった。
別の取調官が、心の相手をしていたが、ただの時間稼ぎをしている様にしか見えず、世間話に終始した。
「杉原さん
お連れの三人との関係ですけど、女性はあなたの元奥さんだと聞きました。
それも驚いたんですが、男性のお連れの二人は、元働いていた会社の同僚だとか?」
「ええ。そうです。」
若い取調官とは、そんな会話に終始し、緊張感のない空間となっていた。
それからしばらくして、浅村が戻ってきた。
「お待たせしました。
本部から連絡が入ってまして。
ほんと所轄の平署長なんてやるもんじゃないですよ。」
「いえいえ、里中さんにお相手していただいておりましたので、退屈せずに済みました。」
「それは、よかった。
杉原さん、あなたに朗報がありますよ。」
「えっ」
「どうやら、あなたが頼られた方達が勝ったようです。」
「そうなんですか?」
「今、テレビは各局とも、このニュースの事で持ちきりです。」
「そうでしたか…」
「杉原さん
色々申し訳ありませんでした。
四人とももう帰られても大丈夫です。」
「ありがとうございます。
浅村さん
これから色々大変だと思いますけど、くれぐれもお体には気をつけて下さいね。」
「ええ。
上の者は全員クビが飛ぶでしょうね。
我々現場の人間は、ただの操り人形なので、そこまで深刻な事態には陥らないでしょうが。
さあ、下までお送りしますよ。
お連れの方も、もう一階で待っています。」
浅村に促されて、立ち上がった心は、一礼して取調室から出た。
心は、自分たちを救ってくれた元恋人の今野竜一に、感謝せずにはいられなかった。
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