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建設的な別れ
車が停車した。
心の自宅より一本手前の筋に。
「ありがとう、リュウ。」
心はシートベルトを外すと、今野に向かって礼を述べた。
「いや、こちらこそ。
今回は、心にすごく助けられたよ。
本当にありがとう。」
「じゃあ、元気でね。」
「心もな。」
今野は、心にキスをしたい衝動に駆られたが、何とか思い留まり、代わりに右手を差し出した。
別れの握手…
自分たちに相応しい、別れの挨拶だと思う心だった。
心は、自らも右手を出し、そっと今野の手を握った。
柔らかく白い心の手に対し、色黒でがっちりとした今野の手は、全く対照的だったが、手を握った瞬間、二人の脳裏には、付き合っていた当時の思い出が一気に蘇ってきた。
握手を終えた二人は、そっと手を引き、いよいよ今生の別れとなった。
「それじゃあ、行くね。」
心がドアに手をかけながら言うと、今野も静かに頷いた。
心はドアを開け、外に出ようとしたが、一瞬止まった後、今野の方を振り返り、徐にキスをした。
心の唇が、自分の唇を重なりあった瞬間、今野はこみ上げてくるものを感じ、激しいキスに転じた。
心を抱きしめ、舌を激しく絡め合いながら、この瞬間が永遠に続けばいいと、今野は思った。
結局、一分ほどキスを続けた二人だったが、心の方から唇を離した。
心は、車から出ると、今野にぺこりとお辞儀をし、その場を後にした。
そして心は歩き出した。
もう振り返りはしなかった。
心の自宅より一本手前の筋に。
「ありがとう、リュウ。」
心はシートベルトを外すと、今野に向かって礼を述べた。
「いや、こちらこそ。
今回は、心にすごく助けられたよ。
本当にありがとう。」
「じゃあ、元気でね。」
「心もな。」
今野は、心にキスをしたい衝動に駆られたが、何とか思い留まり、代わりに右手を差し出した。
別れの握手…
自分たちに相応しい、別れの挨拶だと思う心だった。
心は、自らも右手を出し、そっと今野の手を握った。
柔らかく白い心の手に対し、色黒でがっちりとした今野の手は、全く対照的だったが、手を握った瞬間、二人の脳裏には、付き合っていた当時の思い出が一気に蘇ってきた。
握手を終えた二人は、そっと手を引き、いよいよ今生の別れとなった。
「それじゃあ、行くね。」
心がドアに手をかけながら言うと、今野も静かに頷いた。
心はドアを開け、外に出ようとしたが、一瞬止まった後、今野の方を振り返り、徐にキスをした。
心の唇が、自分の唇を重なりあった瞬間、今野はこみ上げてくるものを感じ、激しいキスに転じた。
心を抱きしめ、舌を激しく絡め合いながら、この瞬間が永遠に続けばいいと、今野は思った。
結局、一分ほどキスを続けた二人だったが、心の方から唇を離した。
心は、車から出ると、今野にぺこりとお辞儀をし、その場を後にした。
そして心は歩き出した。
もう振り返りはしなかった。
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