ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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新世界

「お目覚めですか。 いかがです? ご気分は」 

白衣の男が問いかけても亮輔はしばらくは何も答えずボーっとしていた。 

「…ここは… 俺は… あっ!」 

ようやく亮輔は自分が何故ここに寝ているのかを思い出し、目を見開いた。 

いや、見開こうにも鈍い痛みと引きつりがあり思うように目が動かない 。

目ばかりか体中に痛みが走り、体全体が動かない。 

「傷口が開きますので まだ動かないで下さいね。」 

「俺の体に一体何をしたんですか!? 腎臓取ったんすか!?」 

喋りにくさがあったが、かまわず亮輔は白衣の男に質問した。

「いいえ、腎臓なんて取っていませんからご心配なく。 
ただ睾丸の摘出をさせていただけです。」 

「睾丸? 睾丸て… 
タマ!?」 

「はい。 多村さんの依頼であなたの睾丸を摘出させていただきました。 
それから 
豊胸、目鼻口に額、輪郭も手術しました。 
腋についても外科手術により毛が生えてこないようにしました。 

他の体毛については、これから専門の者が永久脱毛させていただき、並行して女性ホルモンの投与も行います。」 

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺の体に一体何をしたんだ!?」 

「だから言いましたでしょう。多村さんの依頼で外科手術を行ったと。」 

「何のために!?」 

「私もよく知りませんが 
あなたは多村さんを怒らせたようですね。 
多村さんはあなたの男性性を徹底的に排除するようにと私に依頼されましてね。 
リクエスト通り処置を行ったのです。 


「… じ、冗談じゃねえ… 元に戻せよ!」 

「いえ、戻せません。あなたの生殖能力はもう元に戻すことなんて出来ません。 
それに仮に戻せたとしてもするわけないでしょう。多村さんに私が殺されてしまいますよ。」 

亮輔は自由に動けないので、自分の体をはっきり確認出来るわけではない。 

しかし、なんとも言えぬ異物感と自分が着せられた服の隆起により胸の辺りが膨らんでいることはよくわかった。

「オヤジが俺に与えた罰って… こんなことだったのか…」 

亮輔は自らが蒔いた種とはいえ、指を詰める以上の酷い仕打ちに、ただ恐怖した。
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