ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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旧友

亮輔は思わぬ客との対面に面食らったが、とりあえずプレイルームに案内した。

「おい、多喜
一体どうして、ここに?」

「いや、まあ、お前がどうしてるかなって思ってな。
色々調べてようやくたどり着いた。

それにしても、お前のその甲高い声、聞くたびに焦っちまう。」

「しゃあねーよ。声帯まで手術されちまったんだから。
こうやって喋れるようになるまで苦労したんだぜ。
最初のうちはすぐ声がひっくり返っちまってよ。」

「その顔もだけどな。
オヤジの愛人の、綾香さんだっけ?
瓜二つだし。」

多喜はそう言って顔を赤らめた。

亮輔と多喜は同い年で、組に入ってきたのも同時期だった。

亮輔は地元でも有名なワルで、ヤクザになるべくしてなったのに対し、多喜はヤクザにしておくのは惜しいくらいの真面目な人間で、劣悪な家庭環境の影響から、やむなくヤクザになったような男だった。
性格も温和で、顔もイケメンではあるが、やや子供っぽく、本人もそれを気にしてゴリゴリのヤクザファッションにしているところが、かえってアンバランスさを際立たせていた。

「ところで、多喜
組の方は最近どうなんだよ?」

「ああ。シマの半分はチャイナ、もう半分は沢木系の例のアレがちょっかいだしてきててよ、オヤジも怒り心頭だ。」

「そりゃ大変だな。」

「あくまでも俺の見立てだけど、オヤジは近いうちに抗争をするかもしれない。」

「おいおい、抗争って、いつの時代の話してんだよ。
そんな事したら、根こそぎ警察に引っ張られて、組潰れるじゃん。」

「オヤジはお前にした事とか見ても、短絡的でとにかく気が短いけど、頭をだけは異常なくらいキレるのは、亮輔、お前もよく知ってるだろ?」

「ま、まあな」

「経済ヤクザの最先端にいるオヤジの事だ。
普通にドンパチやらずとも、法の目を掻い潜って、必ず敵をやるはずだよ。」

「なるほど。多喜の言う通り、それはあり得るな」

「そんなことよりも
亮輔、なんとかここからお前を救い出してやるから、もう少し辛抱しろよ。」

「気持ちはありがてえけど、借金さえ返せば解放はしてもらえると信じてやってるんだ。

その後、どうなるかはわかんねえけど。」

「そうか。でも、思ったより元気そうで安心したぜ。」

「ああ。こんなカラダにされちまったけど、命だけは取られなかったからな。

開き直ってがんばるさ。

それにしても、多喜、こんな話するために三万も払ってきたのかよ。
もったいねえじゃん。」

「あ、そういえばそうだな。
なんか、料金システムとかよくわかんなかったから。」

多喜は頭を掻いてタバコに火をつけた。

「せっかくだから、プレイしてく?ちゃんと抜いてやるよ。」

亮輔はニヤっと笑って言った。

「その顔と声で言われたら、亮輔だとわかってても心が揺れる」

多喜が顔を真っ赤にして言うと

「よし、ここからは星3の人気嬢として、最高の接客をしてやるよ」

亮輔はそう言って、女モードに切り替えたのだった。
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