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鹵獲編
拉致
「あれ?」
エレベーターで下に降りてきた綾香は辺りを見回して、不思議そうな顔をした。
頼んでおいた見張りの姿が何処にもなかったからだ。
(もう、使えないヤツらね)
ここで、部屋に戻らず、そのまま出掛けてしまうのが綾香の大胆なところだ。
現地の多村組組員より、綾香が出かけたという知らせが、事務所で待つ多村に報告された。
「亮輔、予定通りだ。あのバカ、動き出したぞ。」
多村の目の前に座らされていた亮輔は、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに俯いた。
(まさか、こんな状況で出かけるなんて‥)
隣りの多喜の顔にも動揺の色が見える。
「なあ、亮輔
お前の努力の甲斐もなく、綾香はまもなく捕まり、ここへ連れてこられる。」
「一体、何をするつもりですか。」
亮輔は、不安げな表情で多村に質問した。
「綾香は馬鹿だが、その類稀なる美貌を武器に、ここまでのし上がってきた。
それと、金と力のある男を見つける嗅覚も優れていた。
俺は綾香を殺しはしない。
だが、死ぬよりも辛い目に遭わしてやろうと思ってる。」
「‥」
「綾香を確保したら、先ずは顔をとんでもねえブスな顔に整形してやる。
まあ、そうなったら耐えれんようになって自殺してしまうかもしれねえからよ、少しの間、リハビリの為にウチに居てもらおうっていう、温情溢れる措置だ。」
「そんな‥」
「そして、ここで亮輔、お前の出番だ。」
「‥」
「お前は綾香の戸籍を全て引き継ぎ、本物の綾香として生活が出来るようになる。
お前にとって悪くない話だろう?」
「そんな事、出来るわけ‥」
「出来るさ。
戸籍を頂いたら、そのときはお前が希望してる女への性転換手術も認めてやるよ。
楽しみにしておけ。」
多村は、楽しげにそう話すと、亮輔の顔をじっと見つめた。
エレベーターで下に降りてきた綾香は辺りを見回して、不思議そうな顔をした。
頼んでおいた見張りの姿が何処にもなかったからだ。
(もう、使えないヤツらね)
ここで、部屋に戻らず、そのまま出掛けてしまうのが綾香の大胆なところだ。
現地の多村組組員より、綾香が出かけたという知らせが、事務所で待つ多村に報告された。
「亮輔、予定通りだ。あのバカ、動き出したぞ。」
多村の目の前に座らされていた亮輔は、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに俯いた。
(まさか、こんな状況で出かけるなんて‥)
隣りの多喜の顔にも動揺の色が見える。
「なあ、亮輔
お前の努力の甲斐もなく、綾香はまもなく捕まり、ここへ連れてこられる。」
「一体、何をするつもりですか。」
亮輔は、不安げな表情で多村に質問した。
「綾香は馬鹿だが、その類稀なる美貌を武器に、ここまでのし上がってきた。
それと、金と力のある男を見つける嗅覚も優れていた。
俺は綾香を殺しはしない。
だが、死ぬよりも辛い目に遭わしてやろうと思ってる。」
「‥」
「綾香を確保したら、先ずは顔をとんでもねえブスな顔に整形してやる。
まあ、そうなったら耐えれんようになって自殺してしまうかもしれねえからよ、少しの間、リハビリの為にウチに居てもらおうっていう、温情溢れる措置だ。」
「そんな‥」
「そして、ここで亮輔、お前の出番だ。」
「‥」
「お前は綾香の戸籍を全て引き継ぎ、本物の綾香として生活が出来るようになる。
お前にとって悪くない話だろう?」
「そんな事、出来るわけ‥」
「出来るさ。
戸籍を頂いたら、そのときはお前が希望してる女への性転換手術も認めてやるよ。
楽しみにしておけ。」
多村は、楽しげにそう話すと、亮輔の顔をじっと見つめた。
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