ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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代理戦争編

等価交換

多村の言った通り、多喜が到着し、ボディガードに連れられて多村の前にやってきた。


「おう、多喜

遅かったな。」

冷静な多村に対して怒りで顔を紅潮させる多喜

対照的な構図であった。

「社長、俺がここに来た理由はおわかりだと思います。

薫を…

薫を返して下さい。」


「あの美人は多喜の知り合いだったか。

そりゃ返してやらねえとな。」

「お願いします!」

多喜は深々と頭を下げた。

「ただし、交換条件がある。

綾香を俺の前に連れてこい!

そしたら恋人はお前に返してやるよ。」

「いや、綾香さんはもう、沢木のガードが…」


「んなこたあわかってんだよ。だからお前に頼んでるんだ。

やるのかやらねえのか?
俺はちゃんと約束は守る男だぜ。」

「…」

「お前の恋人は今、日村が匿ってるんだがよ、アイツも気が短えだろ?

今回のお前達の裏切りにイラついて、その薫って女にキツくあたってんじゃねえかって、心配してんだよ。」

「わかりました。

綾香さんをここに連れてきます。」

多喜は苦しそうな表情を浮かべ、弱々しい声で答えた。


「そうか。やってくれるか

さすが多喜だな。」 


「失礼します。」


多喜は頭を下げ、退室した。



亮輔はベッドで動けずにいたが、扉の向こうで何が話されているかは、ハッキリと聞こえてきていた。

(こうしてはいられない…)

綾香と多喜、両方を救うには自分が何とかするしかない

しかし、すり替えられて打たれた薬の効果は時間が経つにつれて進行が早くなり、それから五時間後には亮輔の肉体は完全な女性となった。


「ほう、すごいじゃねえか。

ホンモノの女になっちまうとはな。まさに綾香そのものだ。」

「もうバカなマネは…」

亮輔は声が甲高くなっている事に驚きの表情を見せた。

「やっぱりアレだな、声帯の手術で声を高くしたんじゃなくて、自然の女の声はそうでなくちゃな。」

多村はケラケラと笑い、亮輔にベッドから出るように命じた。

亮輔はゆっくりと起き上がり、床に足をつけたが、痛みやだるさは幾分かマシになっており、なんとか立ち上がる事が出来た。

「おー、起き上がったら胸も大きいじゃねえか。

よし、お前も下がどうなってるか気になるだろ?
早くパンツを下ろせよ」

亮輔もそこの部分は気になっていたので、素直に従い、下半身を多村の目の前に露出させた。


「おっ、ちゃんとチンポが消えて割れ目が出来てんじゃねえかよ

剃毛してっからよくわかるぜ」

多村は満足そうに笑って言った。


亮輔は自分の体が完全に女性化していることにショックを受け、言葉を失ってしまった。


「亮輔、お前は今、絶望の淵にいるだろう?
そりゃそうさな。男に戻って好きな女と一緒になれる寸前で捕まって完全な女にされちまったんだからな。

だがよ、女になるってのはそんなに悲観する事でもねえんだよ。
この薬の本当の効果を今からお前に教えてやるよ。」

多村はゆっくりと亮輔に近づいていった。
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