ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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大阪第二次抗争編

命日

多喜は薫を車に乗せ、沢木小百合の住む家の近くで車を停めた。

「じゃあ、そこのコンビニのガレージで待ってるわ。

ごゆっくり」


「ごめんね、真ちゃん
なるべく早めに切り上げるから」

薫は両手を目の前で合わせ、申し訳なさそうに車から降りていった。




薫が家を訪ねていくと、小百合がドアを開けて出迎えてくれた。

もう四十を過ぎていたが、小百合は美しく、そして凛としていた。

「薫、よう来てくれたね。

さあ中に入って。」

薫は頭を下げて中に入っていった。


「アンタ、顔色もええし、すっかり良くなったんやな。
一時はどうなる事かと心配したで。」

「おかげさまで、体重も戻りましたし、何なら前より太ったくらいです。

主人も優しく色々手助けしてくれますので、本当に助かっています。」

「来て早々、惚気んのかいな。
まあ、仲睦まじくやってるいうのはええことやわ。」

小百合は笑って言った。

薫は、玄関先に靴が置いてある事に気づき

「姐さん、お客様がいらっしゃってるんですか。

ワタシ、お線香だけ上げさせていただいて失礼しますね」

と申し出た。


「あー、大丈夫

あんたの知ってる人間や。
さあ、早よ上がって。」


小百合に促されて家の中を進み、仏間に行くと、そこには確かに自分の知る人間が座っていた。


「功太…」


赤石功太だった。

しかし、功太の横にもう一人女性がおり、その人物についても、薫は見覚えがあった。

「えっ、ユウちゃん…」


「あ、薫さん!」

ユウは薫を見て驚きの声を上げた。

「アニキ…いや、薫さん
ご無沙汰してます。」

功太もまた薫の方を見て頭を下げた。


「薫、功太とユウさんがなあ、結婚する言うて挨拶がてらわざわざ来てくれたんよ。」

「えっ、そうなの?」

薫が目を白黒させて聞くと

功太は照れくさそうに頷いた。

「そうですねん。
コイツとは長い事付き合ってきたんですが、そろそろ一緒になろか言うて、ハイ」


「それは、おめでとう。
へえ、ユウちゃんと功太がそういう仲だったなんて」


「まあ、成り行きですわ」

「そう、成り行きでね」

功太とユウは声を揃えて言った。


「パッと見たら、女3人と男1人に見えるけど、4人とも戸籍は男やねんからね。」

小百合はそう言って大笑いした。

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