ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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exclusive defense

compatriots

薫は久々の練習を終えて、豊田に礼を言った。

「師範、有難うございました。
これからよろしくお願いします。」


「おう。昔は俺より強かったんやから、すぐにカンを取り戻すよ。」


「お忙しいところをお邪魔してすみませんでした。」


「いやいや、ホンマはこんな時間からは出てけえへんねんけどな
今日申し込みに来たいって子がおるから、早めに来たんや。

新田君といい、その子といい、今日はなかなか珍しい日や。」


「へえ、そうなんですね。

道場が賑わってて良かったです。」


「いやいや、そんなことあらへんがな。

昨今の少子化と、ウチみたいなフルコン空手があんまり受け入れられへん世の中になってきた事で、まあまあ火の車ですわ。」

豊田はそう言って頭を掻いて笑った。

「それでは、師範、ワタシはこれで」

薫は落ちてしまったメイクを気にしながら礼を述べたのだが


「あ、そうや

新田君、もう少し時間あるかな。」


「えっ

はい…少しなら」


「ちょっとの間ここにおってくれへんかな。

申し込みの子が来た時、俺みたいな厳ついオッサンしかおれへんかったらビビって帰ってまいよるかもしれへん。

新田君みたいな可愛い女の子がいてくれたら、雰囲気が柔らかくなるやろ」


「えーっ

ワタシ、男なんですけど…

それでも役に立つならサクラを演じさせてもらいます。」


「サクラちゃうやん。ホンマに練習生やんか」

豊田は笑って薫の肩をポンと叩いた。

そのとき、入口から

「すいませーん」

と、いう声が聞こえてきた。

薫は、そっちの方向に視線を移すと、自分より若めの女性が立っていた。

「珍しい事もあるもんや
なんと、女子二連発。」

豊田は、薫に小声で言うと、すぐに

「いらっしゃいませ。

まあ、どうぞこちらへ」

と、営業スマイルで、その女性を中に通した。


「すいません。こんな時間にお邪魔してしまって」

女性は恐縮しながら頭を下げた。


「いえいえ、全然大丈夫ですよ。

えっとお名前は」


「筒井です

筒井未来といいます。」


「筒井さんね。

コースについてはウチのホームページを見てもらえましたか。」


「はい。見ました。」


「ダイエットに効果のある、成年ビギナーコースがオススメです。」


豊田は遜った言い方で未来に伝えた。


「いえ、あの、ワタシ一応経験者なので、出来たら選手稽古コースで…」


「あー、そうですかあ
経験されてるんですねえ。

だったら全然本コースの方で大丈夫ですよ。

ここにいる、新田さんも本コースを受講されてるので。
楽しく稽古できると思いますよ。」

未来は薫と視線が合い、少し照れたような顔で会釈した。
薫もまた少しぎこちなく笑い、同じように頭を下げた。
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