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exclusive defense
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薫は、未来と同じ時間帯で空手を習い始め、女性?同士ということもあって、組み手の練習も二人で行う事が多かった。
実力的には未来を上回っているはずの薫も、その衰えには抗えず、すっかり弱くなってしまっていた。
今日も実戦形式で行われた自由組み手の練習で、未来に全く敵わず、自分のあまりの弱さに、すっかり落ち込んでしまっていた。
練習を終えると、汗を拭き、着替えをして道場を後にした二人だったが、薫は肩を落としたまま、未来の隣をトボトボと歩いた。
「わかってたの。わかってたのよ。
弱くなっている事は。
でも、こんなに自分がダメだとは思わなかったわ。」
「そんな事ないですって。
十年以上ブランクがあるんでしょ?
そうなりますよ、フツー。」
「うん…」
「ワタシはまだ二年くらいだから、それなりに体が憶えてることもあるし…今のところは何とかなってはいるけど、自分もすぐにそうなるっていうのが、手に取るようにわかります。」
「でも、一番ダメになっている部分は…
ここだよ」
薫はそう言って自分の乳房の辺りを指差した。
「勿論、筋力が落ちて体力的な部分がダメになっているっていう自覚はハッキリあるけど、それよりも気持ちが全然弱くなってる」
「ですね。
女性ホルモンや去勢って、やってみて初めて、こんなに影響があるんだなって思いました。」
「一つ言える事は、あんまり体に良い事じゃないよね」
「はい。
長生きできないと思います。」
「それは覚悟の上だもんね。
その代わりに、なりたい体になれたし」
「そうですよね
おっぱいのある体ってずっと憧れでした。」
「大きさはそこまで満足出来てないけど」
「贅沢言ったらキリがないですから」
二人はそう言って笑い合った。
「ところで薫さん
ユウさんはどうされてます?」
「うん。
ありがたい事に、ウチに来てくれる事になってね。
毎日一生懸命頑張ってくれてるよ。」
「よかった…」
「そのおかげで、ワタシはこうやって贅沢な時間をすごさせてもらってるってわけ」
「これまでめっちゃ頑張って働いてきたんです。
少しくらい休んだって誰も文句言わないですよ。」
「主人も、そう言ってくれてるんだけど、なかなかこういうのんびりした生活って、馴れなくてね。」
「割り切りましょう。
ところで、薫さん
お腹空きません?」
「あ、そうだね
もう昼、とっくに過ぎてるもんね。」
「何か食べましょうよ。」
「そうだね。難波に出よっか」
薫が言うと、未来は満面の笑みを浮かべて頷いた。
だが、そこから言葉を発せなくなり、固まってしまった。
「どうしたの、未来ちゃん?」
未来は薫の問いかけにも答えず、前を見つめていた。
薫もその視線の先に目を向けると…
実力的には未来を上回っているはずの薫も、その衰えには抗えず、すっかり弱くなってしまっていた。
今日も実戦形式で行われた自由組み手の練習で、未来に全く敵わず、自分のあまりの弱さに、すっかり落ち込んでしまっていた。
練習を終えると、汗を拭き、着替えをして道場を後にした二人だったが、薫は肩を落としたまま、未来の隣をトボトボと歩いた。
「わかってたの。わかってたのよ。
弱くなっている事は。
でも、こんなに自分がダメだとは思わなかったわ。」
「そんな事ないですって。
十年以上ブランクがあるんでしょ?
そうなりますよ、フツー。」
「うん…」
「ワタシはまだ二年くらいだから、それなりに体が憶えてることもあるし…今のところは何とかなってはいるけど、自分もすぐにそうなるっていうのが、手に取るようにわかります。」
「でも、一番ダメになっている部分は…
ここだよ」
薫はそう言って自分の乳房の辺りを指差した。
「勿論、筋力が落ちて体力的な部分がダメになっているっていう自覚はハッキリあるけど、それよりも気持ちが全然弱くなってる」
「ですね。
女性ホルモンや去勢って、やってみて初めて、こんなに影響があるんだなって思いました。」
「一つ言える事は、あんまり体に良い事じゃないよね」
「はい。
長生きできないと思います。」
「それは覚悟の上だもんね。
その代わりに、なりたい体になれたし」
「そうですよね
おっぱいのある体ってずっと憧れでした。」
「大きさはそこまで満足出来てないけど」
「贅沢言ったらキリがないですから」
二人はそう言って笑い合った。
「ところで薫さん
ユウさんはどうされてます?」
「うん。
ありがたい事に、ウチに来てくれる事になってね。
毎日一生懸命頑張ってくれてるよ。」
「よかった…」
「そのおかげで、ワタシはこうやって贅沢な時間をすごさせてもらってるってわけ」
「これまでめっちゃ頑張って働いてきたんです。
少しくらい休んだって誰も文句言わないですよ。」
「主人も、そう言ってくれてるんだけど、なかなかこういうのんびりした生活って、馴れなくてね。」
「割り切りましょう。
ところで、薫さん
お腹空きません?」
「あ、そうだね
もう昼、とっくに過ぎてるもんね。」
「何か食べましょうよ。」
「そうだね。難波に出よっか」
薫が言うと、未来は満面の笑みを浮かべて頷いた。
だが、そこから言葉を発せなくなり、固まってしまった。
「どうしたの、未来ちゃん?」
未来は薫の問いかけにも答えず、前を見つめていた。
薫もその視線の先に目を向けると…
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