ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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懐柔編

思惑

大友康二と多村洋子、そしてキムは大友組の事務所で話し合いの場を持っていた。


「面白い事になってきたなあ。

神頭会が垂水組の傘下を外れちまうなんて、こんな笑える事があるかいな。」


大友はニヤリと笑いながら、二人に言った。


「ねえ、あなた

その情報って本当なの?」


多村が質問すると、大友はまた笑って多村の肩に手を置いた。

「間違いあらへん。
神頭会に対し、除名処分を行ったと、大阪府警にも報告済みらしい。

垂水も見切るんが早いな。」


「大友さん

それだとこちらにとってややこしい事になりませんか。

我々の狙いはあくまでも沢木組です。
そして、その次は大西組

ここに神頭会が加わるとなると…」


「キムはん

垂水に揺さぶりかける目的で神頭会の組員を殺したんは、紛れもないアンタのところの構成員でっせ。

今さら芋引くような発言はやめてもらえまっか」


「いや、そういう話をしてるんじゃないですよ。

神頭会なんて、我々にとってどうって事ない小さな組織です。

簡単に潰せるでしょう。

しかし、そうなると騒ぎも当然大きくなってしまい、下手打つと沢木に行くまでに警察に潰される可能性があります。

私はそれを懸念してるんです。」


キムは憮然とした表情で言った。


「沢木と大西に対しては、洋子が考えた作戦でいくとして、神頭会については、正攻法で行って潰さなしゃあないでっしゃろなあ。」


「わかりました。
大友さんの覚悟出来ているかどうかを知りたかったが、そこまで思ってらっしゃるのなら、我々は与えられた仕事をするだけです。

成功報酬はこの前話した額でお願いしますよ。」


「ああ、わかってる

前金として明日中にその半分を用意させてもらう。」


「ありがとうございます。

で、多村さん。

あなたの作戦について、詳しく聞かせていただけますか」


「ええ。
話してあげるわ

ワタシが立案した計画をね」


多村はニヤッと笑い、二人に自ら立てた計画の説明をした。





「フフッ

なるほど、多村さんらしいやり方だ。

性転換して男から女に変わっても、その残虐非道さは全く変わりませんなあ。」


キムは多村から計画を聞き終えると、そう言って笑った。


「何なの?キム

それって人をバカにしてんの?

それとも褒めてくれてんの?」


「勿論、褒めてるんですよ。

多村さん
あなたはやっぱりヤクザになるべくして生まれてきた人間に違いない。」


「キム
あなただってそうよ。

ワタシは、あなたほどビジネスライクに人を殺せる人間を知らないわ。
敵に回したくないもんね、あなただけは。」


多村もまたキムの非道さに感心し、褒め称えたのだった。
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