ニューハーフ極道ZERO

フロイライン

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最終決戦篇

愛欲と誇り

小百合と自堕落な生活を送る薫は、もはや昔の面影を無くし、腑抜けとなっていた。

運動もせず、小百合とセックスばかりして、不規則で偏った食事を好んでしていたため、一気に太ってしまった。

薫は、元々太りやすい体質だった。
それに気付いたのは、ニューハーフに転身した時で、女性ホルモンや去勢をした途端に太ってしまい、これはマズイとばかりにダイエットに励み、それ以降はスリムな体を維持してきた。

ニューハーフの中でもたまに見られる、節制していないとブクブク太るタイプの人間だったのだ。

小百合の場合は、年齢的な事もあり、何年も前からその傾向にあったが、薫と同棲を始めてから拍車がかかり、また一回り大きくなってしまった。

デブ女二人のセックスは、見るに堪えない不様なものだった。
だが、小百合はこれまでの孤独感を薫にぶつける事で払拭し、薫は、多喜を失った寂しさとドラッグの後遺症から呼応するようになり、このような悪いスパイラルにどんどんハマっていったのである。


「小百合ちゃん

ワタシ、すごく太っちゃった。」


ベッドの上に正座をして座り、お腹の贅肉を指で摘みながら言う薫に、それよりもさらに太っている小百合が笑って言った。

「そんなの太ってるうちに入らへん。

ウチを見てみ?」


「それがいいの。

小百合ちゃんのカラダ、すごくエロい。

あー、またヤリたくなっちゃった。」


薫は小百合に抱きつき、豊満すぎる乳房にしゃぶりついた。

「ダメダメダメえっ!

感じすぎるっ!

薫ーっ!」


「あー、美味しいっ!」


起きてる時はセックスか食べているかの二択しかない二人は、その日も一日中、堕落した生活を送った。

その後、薫は、何を思ったか、小百合に近づきたいと言い出し、さらなる暴飲暴食を繰り返し、小百合と同じ体重となった。

もう、どこに出しても恥ずかしくないブタ女がそこにいた。

そんな生活をしている間も、薫には未来やユウから電話やメールが入っていたが、一切を無視し、現実世界から目を背け続けた。




未来は、その日も空手道場で豊田から指導を受け、薫とは対照的に、あまりにもストイックすぎる生活を送り続けていた。


「もう完璧やな。

未来ちゃん

これで俺の知ってる全てを教えきったわ。」


「本当ですか?」


「ああ。

技のキレ、スピードは俺以上や。」


「ありがとうございます。」


「せやけど、何回も言うけど、殺術を会得したからというて、人様に向けたらあかんで。

それだけは、絶対にな。」


「わかっています。

あくまでも自分の身を守るためのものとして捉えていますので。」


未来は、豊田に頭を下げて言った。


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