386 / 409
最終決戦篇
炎と灰
垂水組九代目組長の佐々木は、椅子に深く腰掛けたまま天井を見上げた。
そして、大きなため息をついた。
そこに現れた鷹村は、元気のない佐々木に向かって声をかけた。
「佐々木さん。
どうしたんですか、ため息ばかりついて。」
「そりゃそうですよ。
これだけ離脱する組が多いと…」
「清水組はどうなんですか?」
「正式に離脱が決まりました。
それに呼応する形で五つの組が集まりまして、新たに神戸垂水組を名乗り、活動するそうです。」
「阻止出来なかったんですか?」
「出来るわけありまへんやろ。
大友や警察には弱腰対応で、参加組織だけ締め付けるんかって。
組織が余計にバラバラになってしまいますわ。」
「なるほど。
それにしても、頭の痛い話ですね。」
「鷹村先生、私は七代目と八代目から引き継いだこの垂水組を、どうにかして守っていかなあかんと思て、九代目に就かせてもらいました。
この難局を乗り切ったら、もっと優秀な人間に後を任せたいと思てます。」
「私もですよ。
垂水組に私も一方ならぬ恩があります。
なんとしてでも守りたい。」
「それにはどないしたらええんでしょうか。
警察に従って大人しゅうしとっても、報復に出ても、組織が瓦解してしまう。
もう、私には何が正しいかわかりません。」
「佐々木さん。
どちらにしても大友組は潰さないと、我々に未来はありません。」
「それは私にもようわかってます。
ですが、どないも動かれへんやないですか。」
「岡田未来…」
「はっ?」
「岡田未来って、八代目の事でっか?」
「ええ。
八代目が今どこで何をしているかご存知ですか?」
「いや、知りまへん。
ヤクザの世界に絶望して田舎に帰ったんとちゃいますか。」
「岡田未来さんは、大友組に単身乗り込む気でいます。」
「えっ!」
「組を辞めたのも我々に迷惑をかけないためです。」
「いやいや、そんな事したら…」
「多分、自分の命に代えても、一矢報いるつもりなんでしょうが…
さすがに丸腰で行くのは自殺行為に等しいです。」
「そんなん、当たり前のことやないですか。」
「だから、私も彼女を止めるべく、各方面にはたらきかけましたが、上手く行くかどうか…」
「いや、強く止めるべきでしょう。
じゃないと、簡単に殺されてしまうに違いありまへん。」
「まあ、そうなる事は間違いないでしょうね。」
鷹村は腕組みをしたまま、暫し沈黙したが…
そして、大きなため息をついた。
そこに現れた鷹村は、元気のない佐々木に向かって声をかけた。
「佐々木さん。
どうしたんですか、ため息ばかりついて。」
「そりゃそうですよ。
これだけ離脱する組が多いと…」
「清水組はどうなんですか?」
「正式に離脱が決まりました。
それに呼応する形で五つの組が集まりまして、新たに神戸垂水組を名乗り、活動するそうです。」
「阻止出来なかったんですか?」
「出来るわけありまへんやろ。
大友や警察には弱腰対応で、参加組織だけ締め付けるんかって。
組織が余計にバラバラになってしまいますわ。」
「なるほど。
それにしても、頭の痛い話ですね。」
「鷹村先生、私は七代目と八代目から引き継いだこの垂水組を、どうにかして守っていかなあかんと思て、九代目に就かせてもらいました。
この難局を乗り切ったら、もっと優秀な人間に後を任せたいと思てます。」
「私もですよ。
垂水組に私も一方ならぬ恩があります。
なんとしてでも守りたい。」
「それにはどないしたらええんでしょうか。
警察に従って大人しゅうしとっても、報復に出ても、組織が瓦解してしまう。
もう、私には何が正しいかわかりません。」
「佐々木さん。
どちらにしても大友組は潰さないと、我々に未来はありません。」
「それは私にもようわかってます。
ですが、どないも動かれへんやないですか。」
「岡田未来…」
「はっ?」
「岡田未来って、八代目の事でっか?」
「ええ。
八代目が今どこで何をしているかご存知ですか?」
「いや、知りまへん。
ヤクザの世界に絶望して田舎に帰ったんとちゃいますか。」
「岡田未来さんは、大友組に単身乗り込む気でいます。」
「えっ!」
「組を辞めたのも我々に迷惑をかけないためです。」
「いやいや、そんな事したら…」
「多分、自分の命に代えても、一矢報いるつもりなんでしょうが…
さすがに丸腰で行くのは自殺行為に等しいです。」
「そんなん、当たり前のことやないですか。」
「だから、私も彼女を止めるべく、各方面にはたらきかけましたが、上手く行くかどうか…」
「いや、強く止めるべきでしょう。
じゃないと、簡単に殺されてしまうに違いありまへん。」
「まあ、そうなる事は間違いないでしょうね。」
鷹村は腕組みをしたまま、暫し沈黙したが…
あなたにおすすめの小説
世界の終わりにキミと
フロイライン
エッセイ・ノンフィクション
毎日を惰性で生きる桐野渚は、高級クラブの黒服を生業としていた。
そんなある日、驚くほどの美女ヒカルが入店してくる。
しかし、ヒカルは影のある女性で、彼女の見た目と内面のギャップに、いつしか桐野は惹かれていくが…