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最終決戦篇
手打ち
「どうぞ」
入り口のところで、大友組の構成員が、未来達を奥へ案内した。
組事務所の二階に上がると、突き当たりの大きな部屋に入るよう促され、三人が横並びでソファに座らされた。
「もうしばらくお待ち下さい。」
構成員の男は、そう言って頭を下げると、少し慌てた様子でその場から立ち去っていった。
「俺たちを中に入れるとはな。
大友って男も案外肝が据わってるのかもしれないな。」
亮輔は、辺りを見回しながら呟いた。
「敵だらけの中に三人だけで来たんです。
そんな状況で追い返す方が、よっぽどチキンでしょ。」
未来は、落ち着いた口調で言った。
「未来ちゃん
座り位置はこれでいい?」
薫は真ん中に未来を挟んで、奥に自分、ドア側から見て手前に亮輔といった席順を、再度確認した。
「はい。
大丈夫です。
ここまで来たら、こちらも何も出来ませんから。
あくまでも話し合いがしたいだけですので。」
「向こうはそうは思ってないだろうけどな。」
亮輔は、少し笑みを浮かべて呟いた。
待つ事五分
部屋がノックされ、大友康二、そして、多村洋子が入ってきた。
「いやあ、お待たせしてすみませんね。」
大友は、凡そヤクザとは思えない、満面の笑みを浮かべて話しかけてきた。
「こちらこそ。
急にお邪魔して申し訳ありません。」
大友と未来がにこやかに挨拶を交わす中、亮輔と多村は、鋭い視線で睨み合い、無言のまま重苦しい空気の中にいた。
「ところで、今日はどんなご用で?」
「はい。
大友さん…
今日こちらにお伺いしたのは、あなた方とお話をさせていただきたいと思っての事なんです。」
「話?
ですか。」
「そうです。
単刀直入に言います。
大友組を畳み、お二人ともに引退していただきたい。」
「は?
私と洋子が引退?」
「ええ。」
「何のために?」
「あなたとお隣の多村さんが共謀して、うちの主人やその他の人達を殺したからです。」
「アンタ、頭がおかしいんじゃないの?
なんでワタシらが引退しなきゃなんないのよ!
アンタの旦那が死んだ事にウチは無関係よ。
警察だってそう発表してるじゃない!」
多村は激昂して言ったが、未来は全く表情を変えず、二人を冷ややかな目で見つめた。
入り口のところで、大友組の構成員が、未来達を奥へ案内した。
組事務所の二階に上がると、突き当たりの大きな部屋に入るよう促され、三人が横並びでソファに座らされた。
「もうしばらくお待ち下さい。」
構成員の男は、そう言って頭を下げると、少し慌てた様子でその場から立ち去っていった。
「俺たちを中に入れるとはな。
大友って男も案外肝が据わってるのかもしれないな。」
亮輔は、辺りを見回しながら呟いた。
「敵だらけの中に三人だけで来たんです。
そんな状況で追い返す方が、よっぽどチキンでしょ。」
未来は、落ち着いた口調で言った。
「未来ちゃん
座り位置はこれでいい?」
薫は真ん中に未来を挟んで、奥に自分、ドア側から見て手前に亮輔といった席順を、再度確認した。
「はい。
大丈夫です。
ここまで来たら、こちらも何も出来ませんから。
あくまでも話し合いがしたいだけですので。」
「向こうはそうは思ってないだろうけどな。」
亮輔は、少し笑みを浮かべて呟いた。
待つ事五分
部屋がノックされ、大友康二、そして、多村洋子が入ってきた。
「いやあ、お待たせしてすみませんね。」
大友は、凡そヤクザとは思えない、満面の笑みを浮かべて話しかけてきた。
「こちらこそ。
急にお邪魔して申し訳ありません。」
大友と未来がにこやかに挨拶を交わす中、亮輔と多村は、鋭い視線で睨み合い、無言のまま重苦しい空気の中にいた。
「ところで、今日はどんなご用で?」
「はい。
大友さん…
今日こちらにお伺いしたのは、あなた方とお話をさせていただきたいと思っての事なんです。」
「話?
ですか。」
「そうです。
単刀直入に言います。
大友組を畳み、お二人ともに引退していただきたい。」
「は?
私と洋子が引退?」
「ええ。」
「何のために?」
「あなたとお隣の多村さんが共謀して、うちの主人やその他の人達を殺したからです。」
「アンタ、頭がおかしいんじゃないの?
なんでワタシらが引退しなきゃなんないのよ!
アンタの旦那が死んだ事にウチは無関係よ。
警察だってそう発表してるじゃない!」
多村は激昂して言ったが、未来は全く表情を変えず、二人を冷ややかな目で見つめた。
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