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Lesson14
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香菜子にとってうれしい誤算だった。
若い優斗とここまで盛り上がれるとは思ってもみなかったからだ。
それもお互いに無理している感じはなく、実に楽しい雰囲気で話も弾んだ。
「私ね、新開君の事を誤解していたわ。」
コース最後のデザートとコーヒーを口にしながら、香菜子は言った。
「誤解?」
「うん。
新開君てさあ、いかにも現代っ子って感じで、仕事を頑張るとかってバカバカしく思ってるのかなって感じてたの。
そりゃ、仕事に命をかけるとか、そういう時代錯誤的なのは言語道断だとは思うけど、私も昭和世代で、古い人間じゃない?
どっちかっていうと後者のタイプなの。」
「そうなんですか」
「でも、新開君てすごく頑張ってくれるし、仕事も一生懸命取り組んでくれるから、私、少しびっくりしたの。」
「そんな事ないですよ。
でも、部長にそう思っていただけたのなら、俺、すごく嬉しいです。
だって、部長に認められたいなあって思い、頑張ったんで…」
優斗は思いっきり照れて、そう言った後俯いてしまった。
「私に認められたい?」
優斗のあまりの可愛らしさに、胸がまたキュンとする香菜子だったが、何とか平静を装い、質問をした。
「はい。
部長と一緒に得意先回らせてもらったりして、俺、部長の事をすごく尊敬するっていうか、憧れてしまったんです。
だから、少しでも認められたいと思って…」
「新開君のことはちゃんと認めてるわよ、私。
言っちゃうけど、新開君の良さに気付いてしまったの、ある瞬間に。
だから、私、社長に言ってあなたのことを私の下に付けようとしたの。」
「えーっ、そうだったんですか
それはすごく嬉しいっす。」
優斗はまたはにかんだような笑みを浮かべ、顔を赤らめた。
香菜子はあまり見ていると、気持ちが入ってしまいそうになり、意識的に優斗から目を離した。
「あの、部長
僕からも部長に話をさせていただいてもいいですか?」
「えっ、話?」
「はい。
あまり、こういう機会もないもんで…」
いつになく硬い感じの話し方をする優斗に、香菜子は思わず身構えた。
若い優斗とここまで盛り上がれるとは思ってもみなかったからだ。
それもお互いに無理している感じはなく、実に楽しい雰囲気で話も弾んだ。
「私ね、新開君の事を誤解していたわ。」
コース最後のデザートとコーヒーを口にしながら、香菜子は言った。
「誤解?」
「うん。
新開君てさあ、いかにも現代っ子って感じで、仕事を頑張るとかってバカバカしく思ってるのかなって感じてたの。
そりゃ、仕事に命をかけるとか、そういう時代錯誤的なのは言語道断だとは思うけど、私も昭和世代で、古い人間じゃない?
どっちかっていうと後者のタイプなの。」
「そうなんですか」
「でも、新開君てすごく頑張ってくれるし、仕事も一生懸命取り組んでくれるから、私、少しびっくりしたの。」
「そんな事ないですよ。
でも、部長にそう思っていただけたのなら、俺、すごく嬉しいです。
だって、部長に認められたいなあって思い、頑張ったんで…」
優斗は思いっきり照れて、そう言った後俯いてしまった。
「私に認められたい?」
優斗のあまりの可愛らしさに、胸がまたキュンとする香菜子だったが、何とか平静を装い、質問をした。
「はい。
部長と一緒に得意先回らせてもらったりして、俺、部長の事をすごく尊敬するっていうか、憧れてしまったんです。
だから、少しでも認められたいと思って…」
「新開君のことはちゃんと認めてるわよ、私。
言っちゃうけど、新開君の良さに気付いてしまったの、ある瞬間に。
だから、私、社長に言ってあなたのことを私の下に付けようとしたの。」
「えーっ、そうだったんですか
それはすごく嬉しいっす。」
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