6 / 273
room share
しおりを挟む
石川遥と真壁大輝と澤山凛太郎の三人は高校時代の同級生で、三人共同じ大学に進学した。
仲の良かった三人は、お金を出し合って、都内ではあるが少し郊外の3LDKのマンションでルームシェアをすることを決めた。
三人はバイトをしながら学生生活を送り、それなりに楽しく暮らしていた…
女一人に男二人のルームシェアは、一見すると奇妙に見えるかもしれない。
しかし、ここに移り住んできた時は今の陣容ではなかったのだ。
何故なら…
ルームシェアして半年くらい経過したある日、遥が二人をリビングに呼んだ。
「何だよ、話って」
神妙な表情の遥を見て、凛太郎が少し緊張気味に言った。
「二人に話したいことがあるんだ。」
「どうしたんだ?」
「あのさあ、二人共気付いてたかもしれないんだけど、俺…
小さい時から自分の性に違和感があって。」
「あー、その事か。
性同一性何たらってやつか。」
「うん。
ずっと悩んで、迷ってきたんだけど、女子として生きていきたいんだ。」
「女子?
化粧したり女装したりするってこと?」
「それもなんだけど、今日病院行って女性ホルモンの注射を打ってきたんだよ。
これからずっと打ち続けていくと、胸が出てきたり体の変化もあるだろうから、前もって二人に言っときたくて。」
「マジか?
胸出てくんのか、そりゃスゲーな」
「いやいや、凛太郎
そういう問題じゃねーだろ。
要するにハルカが女になるってことは、この共同生活のバランスが崩れるってことだろ?
男三人から女一人に男二人の生活に。」
「そうなんだよ。
でも、これまで三人で生活してきて、この生活は楽しいって思ってるし、出来たら今後も継続したいんだよ。」
遥は神妙な表情で言った。
「いや、俺は全然構わないけど
なあ、大輝」
「ああ、そりゃもう、俺も何も問題ないよ。
お前さえイヤじゃなけりゃな」
「ありがとう。」
遥は二人の言葉に感謝し、涙ぐんで頭を下げた。
「まあ、ハルカが女になりたいってのは、俺も大輝も薄々はわかってたしな。
今も十分女みてえだし、何も驚くことはないよ。
けっこうデカいカミングアウトだとは思うけどな。」
こうして、遥はこの生活を維持しながら性別を変えることになったのだった。
元々女っぽかった遥ではあったが、いきなり女性に変身できるわけはなく、徐々に姿を変えていった。
ある程度髪が伸びたところで、化粧や服装を変え、一年程かけて女性ホルモンが体に回り、皮下脂肪の付いた丸みを帯びた体になっていった。
胸もそれほど大きくはならなかったが、明らかに男のものではないというくらいの膨らみと、乳首と乳輪の肥大があり、見事に変身を遂げた。
仲の良かった三人は、お金を出し合って、都内ではあるが少し郊外の3LDKのマンションでルームシェアをすることを決めた。
三人はバイトをしながら学生生活を送り、それなりに楽しく暮らしていた…
女一人に男二人のルームシェアは、一見すると奇妙に見えるかもしれない。
しかし、ここに移り住んできた時は今の陣容ではなかったのだ。
何故なら…
ルームシェアして半年くらい経過したある日、遥が二人をリビングに呼んだ。
「何だよ、話って」
神妙な表情の遥を見て、凛太郎が少し緊張気味に言った。
「二人に話したいことがあるんだ。」
「どうしたんだ?」
「あのさあ、二人共気付いてたかもしれないんだけど、俺…
小さい時から自分の性に違和感があって。」
「あー、その事か。
性同一性何たらってやつか。」
「うん。
ずっと悩んで、迷ってきたんだけど、女子として生きていきたいんだ。」
「女子?
化粧したり女装したりするってこと?」
「それもなんだけど、今日病院行って女性ホルモンの注射を打ってきたんだよ。
これからずっと打ち続けていくと、胸が出てきたり体の変化もあるだろうから、前もって二人に言っときたくて。」
「マジか?
胸出てくんのか、そりゃスゲーな」
「いやいや、凛太郎
そういう問題じゃねーだろ。
要するにハルカが女になるってことは、この共同生活のバランスが崩れるってことだろ?
男三人から女一人に男二人の生活に。」
「そうなんだよ。
でも、これまで三人で生活してきて、この生活は楽しいって思ってるし、出来たら今後も継続したいんだよ。」
遥は神妙な表情で言った。
「いや、俺は全然構わないけど
なあ、大輝」
「ああ、そりゃもう、俺も何も問題ないよ。
お前さえイヤじゃなけりゃな」
「ありがとう。」
遥は二人の言葉に感謝し、涙ぐんで頭を下げた。
「まあ、ハルカが女になりたいってのは、俺も大輝も薄々はわかってたしな。
今も十分女みてえだし、何も驚くことはないよ。
けっこうデカいカミングアウトだとは思うけどな。」
こうして、遥はこの生活を維持しながら性別を変えることになったのだった。
元々女っぽかった遥ではあったが、いきなり女性に変身できるわけはなく、徐々に姿を変えていった。
ある程度髪が伸びたところで、化粧や服装を変え、一年程かけて女性ホルモンが体に回り、皮下脂肪の付いた丸みを帯びた体になっていった。
胸もそれほど大きくはならなかったが、明らかに男のものではないというくらいの膨らみと、乳首と乳輪の肥大があり、見事に変身を遂げた。
14
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
野球部のマネージャーの僕
守 秀斗
BL
僕は高校の野球部のマネージャーをしている。そして、お目当ては島谷先輩。でも、告白しようか迷っていたところ、ある日、他の部員の石川先輩に押し倒されてしまったんだけど……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる